--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2010

01.27

「よろこびの歌」宮下奈都

よろこびの歌よろこびの歌
(2009/10/17)
宮下 奈都

商品詳細を見る

御木元玲は著名なヴァイオリニストを母に持ち、声楽を志していたが、受かると思い込んでいた音大附属高校の受験に失敗、新設女子校の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる――。あきらめ、孤独、嫉妬……見えない未来に惑う少女たちの願いが重なりあったときにあふれ出す希望の調べ。いま最も注目すべき作家が鮮烈に描く、青春小説の記念碑!《出版社より》

デビュー作の「スコーレNo.4」以来、新刊が待ち遠しい作家だ。三作目となる今回の舞台は、少し前に新設された私立の女子高。ヒロインとなる女の子は六人。自分の居場所はここではないと思っている、音大附属高校の受験に失敗した御木元玲。うどん屋の娘だと知られたくなくて、雨が降っても片道一時間の自転車通学を選んだ原千夏。エースで四番だったソフトボールの選手生命を絶たれ、十六歳にして余生だという中溝早希。見えるはずのない人の姿が見え、彼らの声が聞こえる牧野史香。彼氏に家の地下室の核シェルターを見せられて以来、ずっともやもやしている里中佳子。そこそこなんでもできて、勉強もできてクラス委員をする佐々木ひかり。

この学校に集まった子たちにはそれぞれこの学校に来る事情があり、抱えた事情をぶつけ合わずにつきあえる距離感がちょうどいいと思っている。たかが合唱コンクールだった。惨敗したからといって何かに影響があるわけではなかったはずだ。マラソン大会のゴール前で、合唱の指揮者だった御木元玲を励ますために少女たちは歌った。そのすぐ前にあった合唱コンクールではさんざんな出来だったのに、グラウンドで自然に歌われたその歌は、奇跡の歌だった。彼女たちはリベンジする。クラスの合唱を仕上げて発表会を成功させるために。

御木元玲は特別な人だ。その玲がクラスに打ちとけたそれだけで、少女たちは変わっていく。いや、お互いに影響し合うのだ。自分のいる現在を否定し、そうして未来も否定していた。彼女たちは声を合わせることで気づくのだ。いくら現実逃避したところで、ここで生きていくしかない。そうして立ち止まっていた自分を見直して、前へ前へ進んでいく。さらに彼女たちはしみじみと幸運を噛み締める。このクラスになれてほんとうによかった、と。少女たちがたまらなく愛おしくて、読み終わった後、感動で胸が熱くなる作品。大好きな一冊になった。この本をずっと大事にしたいと思う。

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

宮下奈都
トラックバック(4)  コメント(4) 

Next |  Back

comments

しんちゃん、こんばんは。

先日、しんちゃんがオススメしてくれた宮下さんの『スコーレNo.4』がとても良かったのでこの本も気になります!
以前アンソロジーで『よろこびの歌』というお話を読んだのですが、その長編版なのかな~?
一冊読んだだけですっかり宮下さんのファンとなってしまった私です。

この作品も読んでみますヽ(´▽`)/

ぱんだ:2010/01/28(木) 21:50 | URL | [編集]

ぱんださん、こんばんは。
おお~!「スコーレ」を気に入ってもらえましたか。すごく好きな一冊なので、めっちゃうれしいです。
単行本で読んだにも関わらず、保存用に文庫本も買っちゃいました(笑)

アンソロジーは、確か伊坂とかと同時に収録されている本ですよね。自分、アンソロジーは何故か読みません。だから、そっちの内容を知りません^^;

宮下さんの単独の既刊は四冊です。本書もグッとくる作品でした。最新刊の「太陽」もおもしろそうですよ。

しんちゃん:2010/01/30(土) 22:42 | URL | [編集]

しんちゃん、こんばんは☆
しんちゃんも、この本が凄くお好きなんですね。
私も今年読んだどの本よりも、この本が気に入りました。
もともと宮下さんの書くお話が好きなのですが、その中でもこれは、1,2番に良かったです。

latifa:2010/03/17(水) 20:50 | URL | [編集]

latifaさん、こんばんは。
個人的な一番は「スコーレ」です。
作品の出来、どうこうを別にして、こいつは衝撃でした。
この人の作品って高水準をキープしてますよね。
でも、「スコーレ」超えは、未だないと思っています^^;

しんちゃん:2010/03/19(金) 22:39 | URL | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

よろこびの歌(宮下奈都)


優しい物語。読みながら優しい気持ちになれる、そんな作品でした。

2010/02/02(火) 12:46 | Bookworm

「シアター! 」有川浩


年末に読んだ本の感想、ぼちぼち書いていきます。 まずは、有川浩「シアター!」から。 夜中の仕事で寝不足だったのですが、読み始めたら途...

2010/02/07(日) 23:56 | 心に残る本

よろこびの歌  宮下奈都


よろこびの歌/宮下 奈都 宮下奈都 実業之日本社 2009 STORY: 音大附属高校の受験に失敗した玲は、音楽科のない新設私立女子高に入学。すさんだ気持ちのまま毎日を送っていたが、友人と触れあううちに玲に変化が…。 感想:  音大附属高校の受験に失敗し...

2010/03/14(日) 17:56 | 読書・映画・ドラマetc覚書(アメブロ版)

宮下奈都「よろこびの歌」 凄く良かったです☆


受験に失敗したり、何らかの事情で、希まない高校へ不本意ながら行く事になった若い子にも是非読んで頂きたい本です。

2010/03/17(水) 20:49 | ポコアポコヤ

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。