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    2010

01.28

「結婚小説」中島たい子

結婚小説結婚小説
(2009/12/04)
中島 たい子

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ムリだ、ムリっ。結婚もしたことないのに、花嫁の心境なんか書けるわけがない。続編を書きます。貴世はそう言ってしまったことが、今さら悔やまれてならない。三十代独身女性が奮闘する小説は自分をそのまま書けばよかったが、今度は想像がつかないところを書かなくてはいけない。なぜ結婚はハッピーなのか? 二人で暮らすことで得る安心感ってなに?

そんな時に友人からすすめられたのは、蕎麦打ち合コンにサクラとして参加することだった。潜入調査と称して参加をするが、惜しくも蕎麦による急性アレルギー症状で途中退場。だがその後、合コンに参加していた男性から連絡がきた。同じく潜入取材で参加していた映画作家をしている福原茂夫だった。

ところが、彼が監督撮影したドキュメンタリー作品のDVDを見て、日本にもこんな作品を撮る人がいたんだ、と貴世は感動する。お互いに連絡を取り合う内に、二人は小説と映画という違いはあっても意気投合することになる。彼の方には七年一緒に暮らしていた女性がいたが、その彼女とは別れ、とんとん拍子で二人のつきあいが始まった。

男性とつきあうということは、どのようなことなのか。久しく忘れていた感覚がよみがえる。貴世は小説を書くことを放り出して、彼のために家を掃除したり料理をしている方が楽しいと、恋愛一辺倒に没頭していく。友人や編集者には変わったとか、らしくない姿になったと非難される。でも四十歳を目前にした貴世に見えてくるのは、結婚で。

結婚した人と、結婚していない人の違いって何? そりゃ、するのが世間一般の流れであって、社会的にも結婚していないと一人前じゃないと見られ、それが会社の出世に関わる場合もあるみたいだ。この小説は、「結婚=幸せ」なのか、と何度も問うている。貴世は自然に結婚したいという思いが自分の中にも生まれ、家庭を作りたいという気持ちにもなる。

でも結婚というものが自分の中で漠然としたものであることも、ずっと変わらない。結婚ってなんだろう、夫婦って、家族って、なんだろうと思う。結婚してなにが変わるんだろう。何も変わらないなら、なぜ結婚するんだろう。そんな彼女が出した結論は、社会的にはバッドかもしれないが、自分たちが納得するこういうハッピーがあってもいいと思った。

また、結婚と真剣に向き合いながらも、女友達が定期的に集まるランチの会話が楽しくて、貴世の「結婚小説(仮題)取材メモ」にもユーモアがあって、この著者はつくづくエンターティナーだなあと思う。読者を重くさせない、厭きさせない、そんな工夫が随所に散りばめられ、ページ数は少ないけれど、中島たい子を存分に満喫することができた。

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中島たい子
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comments

こんばんわ。こちらにも失礼いたします。
久しぶりの中島さん、堪能しました。
結婚取材メモは面白かったですね。
結婚観は人によってもちろんそれぞれで、一つの枠に当てはまらなくてもいいんですよね。
貴世がそれを選んで、パートナーもそれでいいと思うならいいと思います。
私は、やっぱり型にはまった結婚を考えてしまいますが・・・

苗坊:2010/02/08(月) 21:55 | URL | [編集]

苗坊さん、こんばんは。
中島たい子さんらしい作品でしたね。
結婚願望や、あわあわする感情に共感できました。
また自分の人生の決断の難しさと言ったら…、ねえ。

しんちゃん:2010/02/09(火) 23:16 | URL | [編集]

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-:2011/10/29(土) 21:08 | | [編集]

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結婚小説 中島たい子


結婚小説クチコミを見る 「結婚小説」を書くためにリサーチを始めた貴世。まずは取材と蕎麦打ち合コンへ。 が、急性蕎麦アレルギーで途中退場。 出会った男は取材参加の映像作家・福原だった。 彼のDVDを観たことが貴世にもたらしたものとは…。 指をくわえて人の結

2010/02/08(月) 21:53 | 苗坊の徒然日記

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