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    2010

02.18

「たましくる イタコ千歳のあやかし事件帖」堀川アサコ

たましくる イタコ千歳のあやかし事件帖たましくる イタコ千歳のあやかし事件帖
(2009/10/23)
堀川 アサコ

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昭和六年。島田幸代は、幼い姪の手を握って汽車に乗った。旅の目的地は、弘前だった。幸代の姉である雪子が死んだのは、先月のことだった。雪子は一緒に暮らしていた男を刺し殺し、遺書めいた文句を書き殴ってから、自分も首を吊った。雪子には心中の前科があった。その一度目の顛末はお笑い芝居さながらとなった。男は、死なない代わりに精神を病んだ。そのまま遠い故郷に連れ戻され、雪子は一人東京に残されて女の赤ん坊を産んだ。生き延びた子供は、今度はたった六歳でこの世に置き去りにされた。その娘の安子の父親が弘前に住んでいた。その大柳家の祖母は世間体ばかりが理由で孫の安子を引き取ることを決めた。

その大柳家の末っ子の千歳は巫女(イタコ)であった。イタコなら姉の声を聞かせることは出来ないかしら。姉が無理心中したなんて、やっぱり納得できない。幸代は千歳に問いかけた。姉さんは今、あんたに憑いている。そう云ったら、怖い? 私は本家から離れた田舎の家で、一人で暮らしている。だけど、盲目なので人を探していた。何するにしても不自由だから、手伝いしてくれると助かる。そうすれば、幼い安子も本家に預けないで、この家であんたが育てればいい。我が身のことさえ決められないでいた幸代は、姉の事件の解決をきっかけに、弘前の千歳が住む家に暮らすことにした。

産後の経過が悪く寝たきりの嫁が、花街に住む堕胎専門の産婆を殺したと云い、その一方で故郷に錦を飾った音楽家が自殺未遂した騒動。自分が誰だか判らない、幽霊かも知れないと云う名無しの男が現れ、たびたび火事が続いて呪われているなんて曰く付きの土地の真相。十年前に何の前触れもなく蒸発した幸代とそっくりだった蝶子という女の子と、同じ頃に剣術道場で道場主が刺殺された事件の顛末。イタコを生業とするにも関わらず超常現象をごく論理的に解明する千歳と、幽霊の類が大嫌いなのに霊の声を聞いてしまう家事手伝いの幸代。一風変わった美女探偵コンビは、次々と起こる猟奇事件の謎に挑むことになる。

さすがにファンタジーノベル賞の出身だけあって、現実と非現実のバランスが絶妙な具合で融合されている。さらに読者の想像する内容を見事に裏切って、イタコの千歳は自らの能力を封印し、幸代が幽霊を見てしまうという意表を突く設定も面白い。かつては娼婦だった幸代は終始内心では毒づいており、盲目というハンデを抱える千歳は根っから明るい。名家の世間体に縛られている大柳家の婆様にしても、読み進めるにつれ滑稽な存在になっていく。人が良いだけの大柳家分家の高雄もいい味出している。そして精神を病んで座敷牢に閉じ込められていた本家の新志も加わり、物語は続きを匂わせたところで終焉を迎える。これは続編があると見た。ですよね、堀川アサコさん。次回作にも期待しちゃいます。

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2013/12/13(金) 07:42 |

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