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    2010

03.05

「太陽のパスタ、豆のスープ」宮下奈都

太陽のパスタ、豆のスープ太陽のパスタ、豆のスープ
(2010/01/30)
宮下 奈都

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譲さんとの結婚はなくなった。結婚式を二ヵ月後に控えたある日、明日羽(あすわ)は突然、婚約破棄を言い渡された。二年もつきあっていたのに、僕たちなんだか合わないみたいだね、だって。傷付き、混乱し、暗闇をさまよう彼女に、叔母のロッカさんは明日へのリストを作るよう勧める。「やりたいことや、楽しそうなこと、ほしいもの、すべて書き出してごらん」 それは溺れそうになった者が藁につかむように縋る、ドリフターズ・リスト(漂流する者たちの指針になるリスト)だという。

ロッカさんというのは母の妹だ。六花、と書く。正確な歳は知らないが、母とはひとまわり以上違うと聞いたことがある。家にはときどき現れて、母とお茶を飲んでいたり、そのままご飯を食べる席にいたりもする。独身で、三つ先の駅にアパートを借りてひとりで住んでいる。明日羽が書いた最初のドリフターズ・リストは、食べたいものを好きなだけ食べる、髪を切る、ひっこし、おみこし、たまのこし。「とりあえず引越しね」そのリストを見たロッカさんが何気ない調子で言う。

「オッケーだって」ロッカさんから電話があったのは翌日だった。そこはロッカさんのアパートと目の先のアパートだった。実家を出て一人暮らしを始めた明日羽は、ひっこしに線を引いた。びーっと消すと思いのほか爽快だ。次は、これだ。携帯を出して、幼なじみの京のボタンを押す。京介という名前を封印した姉のような美容師の京に、思っていた以上に髪をばっさりと切られるのだった。ドリフターズ・リストを足がかりに、明日羽は、ほんの小さな、けれども確かな一歩を踏み出してゆく。

主人公の明日羽は、不器用にもがきながらも、自分のことをもっと知ろうと、丁寧に考えて答えを出していく。自分がひとりではなんにもできなかったこと、いろんな人がそれを支えてくれたことにも、送ればせながら気づいていく。そして、前をむいていよう、そう思えるようになるのだ。そんな彼女を愛おしく思う。自分の足で一歩ずつ進んでいくって事は、気持ち次第で実はすごく簡単なことなのかもしれない。このままでいいのか? そう思っているのなら、うつむくのはやめて、意識して前を向けばいい。ゆっくりでも成長していけばいい。これからの自分の人生、悔いを残さないヒントがあるような気がした。

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宮下奈都
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comments

しんちゃん、こんにちは。
先日読んだ宮下さんの「よろこびの歌」もすっごく良かったのですが、こちらもやっぱり良かったです~。

やっぱり宮下さんの書くお話や文章は、好きだな~と再確認しました。

latifa:2010/04/07(水) 09:51 | URL | [編集]

latifaさん、こんばんは。

宮下さん、めっちゃいいですよね!
思うことが、すごく近い作家です。

このままでありながら、もっと売れて欲しい作家です。

しんちゃん:2010/04/07(水) 23:23 | URL | [編集]

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太陽のパスタ、豆のスープ(宮下奈都)


じんわりと沁みる、そんな作品。

2010/03/22(月) 12:50 | Bookworm

「太陽のパスタ、豆のスープ」 宮下奈都


ル・クルーゼの鍋で煮込んだ豆料理を食べたくなる本

2010/04/07(水) 09:49 | ポコアポコヤ

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