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    2010

03.10

「千里伝 五嶽真形図」仁木英之

千里伝 五嶽真形図千里伝 五嶽真形図
(2009/10/28)
仁木 英之

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かつて世界には何もなかった。崑崙の偉大なる老君は無から有を作り出し、女神である西王母は天地に存在する全てを創る権限と万物の陰陽を結び付ける秘宝・五嶽真形図を与えられ、その仕上げとして主となる可能性を持つ種をいくつか生み出した。激しい競争が繰り広げられた末、人は勝利し、繁栄を享受することになった。今からおよそ一千年前、漢の武帝が西王母から五嶽真形図を授けられた。だが武帝はその付託に答えることが出来ず、図は姿を消した。しかし千年の時を経て図は目覚めの時を迎え、再び力を取り戻そうとしている。そして天地を統べる力を秘めたその図を狙って、動き出した者たちがいた。

西王母は千年の昔、この大地に三つの種を残していた。その一つが千里。国有数の戦士であり、万騎を率いる将軍である祖父と父の血と、この世の覇権を争ったいにしえの“人”の血を引く母の血も引いている。千里は十八になったこの年も、まだ五歳児の外見である。そのうえ、性格からも言葉遣いからも子供っぽさが抜けない。しかし秘めた力は底知れないものがあるようだ。チャイダム高原で随一の狩人であるバソンは、ただ行きがかり上知り合った不思議な老人に依頼され旅立った。悩める少林修行僧である絶海は、教えを授けてくれる影の導きで崑山を後にする。

ここまで書いていて思うことはひとつ。携帯電話や家電製品の説明書を要約しているのと同じではないか。あるいはドラクエやファイナルファンタジーの世界観をしつようにしつように噛み砕いている。こんな説明は面白いのか? 実際に感じたところを言えば、前半と中盤が長すぎる。そこが説明書くさいからだ。そこで一言。163ページまでは我慢していただきたい。そこから物語が動きますから。バラバラだったキャラが合流し、パーティーを組んだドタバタした冒険がやっとスタートするから。

彼らは、旅と目的を同じくする仲間でありながら、なかなか心を一つに出来ない。そこがもどかしくもあり、物語の重要な要素でもある。民族が違うだけで反発しあう者たちがはたして異なる種族と判りあうことが出来るのか。人には人の正義があり、自分たちの天地を侵略する悪の軍団にも正義がある。図をめぐる争奪戦は決して勧善懲悪の構図にはなっていない。中華ファンタジーとはいえ、現代のもくすぶりを抱えている差別とちっとも変わらないのだ。そして、人は常に試されている。

少年たちの冒険と成長を楽しみながら、少し考えさせる。そんな重厚さとライトが共存した一冊であった。ただアクションシーンは思っていたほど多くはなく、前半のもたつきが印象を悪くしていたのがもったいないところだ。しかし悪たれの千里にしても最後には愛着がわいてきた。続編が出るようならぜひ読みたい。影が薄かった絶海にしても伸び代はあるはずだ。もっと面白くなりそうな予感がする。要するに、これからかな。


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「千里伝-五嶽真形図」仁木英之(2009)☆☆☆★★[2010001] ※[913]、国内、小説、中国、中世、伝奇、ヒロイックファンタジー、仲間、多様性、ライトノベル 紀元前二世紀、長安。漢王朝第七大皇帝、劉徹、またの名を武帝。この世界を統べる西王母より、今までの皇帝の...

2010/03/19(金) 21:08 | 図書館で本を借りよう!~小説・物語~

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