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    2010

04.14

「SOSの猿」伊坂幸太郎

SOSの猿SOSの猿
(2009/11/26)
伊坂 幸太郎

商品詳細を見る

遠藤二郎は家電量販店の店員で、一方で、エクソシスト=悪魔祓いのようなこともモグリでやっている。誰かが悲鳴を上げていたり、救いを求めて手を伸ばしていると、助けてあげるべきだ、と思ってしまう。そういう損な性格なのだ。だから悪魔祓いを素人のくせにやろうとしている。遠藤二郎は母親同士が友人の辺見のお姉さんから相談を受けて、ひきこもりの息子の悪魔祓いを依頼される。困っている人を見過ごせない性分の遠藤二郎は、そのひきこもりの眞人青年の下へ向かう。

五十嵐真は、いつだって客観的に、効率的に、論理的に物事を捉え、選択をし、行動をしてきた。時折、現実とは思えない出来事に遭遇することがあった。そのことについて、自分のストレスやコミュニケーションに対する警戒心が、脳の中で、現実の光景を歪ませているのではないか、と五十嵐本人は解釈している。その日、取引先の証券会社が誤発注を起こした。二十分間で三百億円を失った計算らしい。向こうはそのミスの原因を、うちのシステムのせいにしたがっているという。五十嵐真はその原因の聞き取り調査をはじめる。

交互に語られることになる二つの平行した物語は、一見何の関係もなさそうで、でも両方のストーリーに突然、孫悟空が割り込んでくる。この孫悟空は何ぞ? 読者は後半になるまで頭に?マークを浮かべたまま読むことになる。実はこの二つの物語は繋がっていて、さらに、さらっと描写された事件や事故にも繋がっていて、読み進めればこれも伏線だったのか、あれも伏線だったのか、と読者は著者の仕掛けの数々に気づくことになるだろう。そう、これはまさに、お釈迦様の手のひらの中の孫悟空状態なのだ。

一方で、悪魔祓いや心理学など、ちょっと難しい説明が眠気をぐうっと誘うことになった。だが、二郎と辺見のお姉さんの母同士の素人漫才や、ゲリラで歌っている雁子さんや金子店長が見せるユーモアが、その眠くてたまらない状態をくすっと笑わせてくれて、ふと正気に戻してくれた。もちろん、これまでと同様に、世間の常識に対する伊坂の毒も健在だ。しかし、ここ数作続いている新境地と同じく、快作と呼べるようなエンタメ性はない。その部分は、読者の好みによって、好き嫌いが別れるだろうな。


伊坂幸太郎のサイン。伊坂のサインは三冊目みたいね。

伊坂3

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伊坂幸太郎
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comments

こんばんわ。TBさせていただきました。
この作品単体で考えたら、面白かったと思います。
でも、どうも昔の作品と比べてしまう悪いくせがあり^^;
そう考えると、昔伊坂作品を読んでいたときに感じていたトキメキが今は懐かしく感じます。

この遠藤と五十嵐の話が一つにつながるときはやっぱり上手いなと思いました。

苗坊:2010/04/30(金) 23:47 | URL | [編集]

苗坊さん、こんばんは。
おっしゃりたいこと判ります。
自分の場合、それは「ラッシュ」です。
複数の群像劇を扱いながら、見事な伏線の回収でした。
エンタメとして快作と呼べる出来でした。
その後継にあるのが「ゴールデン」でしょうか。

文学色の強い作品が続いていますね。
正直、前に戻って欲しいですよね^^;

しんちゃん:2010/05/02(日) 23:00 | URL | [編集]

終盤、ああ、なるほどね~って思いますよね。
え?じゃ、実は・・・と、気付けば気付くほど、こんがらがります。(爆)
私はエクソシストとかの話の方が面白くて、コンビニの人たちの方が眠くなっちゃいました。(苦笑)
辺見のおばさんとお母さんの話が登場すると、笑ってしまいました。

じゃじゃまま:2010/09/03(金) 12:04 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
違うパートで眠くなりましたか?
じゃあ、二人あわせると爆睡じゃん(笑)
でも辺見のおばさんたちは笑えましたね!

しんちゃん:2010/09/06(月) 22:06 | URL | [編集]

爆睡・・・あっ!ほんとだ。(大爆笑)

じゃじゃまま:2010/09/07(火) 18:26 | URL | [編集]

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SOSの猿 伊坂幸太郎


SOSの猿クチコミを見る ひきこもり青年の「悪魔祓い」を頼まれた男と、一瞬にして三〇〇億円の損失を出した株誤発注事故の原因を調査する男。そして、斉天大聖・孫悟空。救いの物語をつくるのは、彼ら……。 う~ん。伊坂作品は最近こんな感じなのが多いですねぇ。嫌...

2010/04/30(金) 23:21 | 苗坊の徒然日記

SOSの猿 伊坂幸太郎著。


≪★★≫ 家電量販店の店員遠藤二郎の元へ、かつて近所の憧れのお姉さんだった辺見のお姉さんが相談にやって来る。 息子が引きこもりで、どうにか助けてやって欲しいと。 ただの店員の遠藤二郎だが、イタリアで、二郎の人のSOSをキャッチしてしまう性格を見抜いた友人の…

2010/09/03(金) 12:01 | じゃじゃままブックレビュー

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