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    2010

05.08

「銀河に口笛」朱川湊人

銀河に口笛銀河に口笛
(2010/03/05)
朱川 湊人

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昭和四十年代。小学三年生の夏休み、あの奇妙な流れ星を一緒に見なければ、僕らは友だちになっていなかったような気がする。それを見たのは、区役所前の歩道橋の上からだ。モッチばかりじゃなく、ニシもエムイチもムー坊も見た。時間にすれば二秒もなかったと思うけど、みんな同じようにハッキリと見ている。その落っこちたらしい場所で、僕らは不思議な感じのキミと出会った。二学期からの転校生リンダだった。

モッチ、ニシ、エムイチ、ムー坊、不思議な力を持つリンダ、そして後から仲間に加わったミハル。仲良しウルトラマリン隊のメンバーは、一躍有名人になった一件をきっかけにして、探偵業をはじめた。飼い猫失踪事件、自転車紛失事件、怪奇風鈴男事件、魔法のマコちゃん事件、銀行通帳捜索、記憶障害のおばあちゃん。彼らウルトラマリン隊は町の事件を解決していく。

ノスタルジックでありながら、朱川作品にいつも流れているしっとりさはない。いや少年探偵団だから陽気だ。でも無邪気さばかりがあるのではない。ウルトラマリン隊の活躍は、喜びと悲しみが表裏一体になった出来事だ。家庭の問題や性障害の問題…。乗り越えられるものがある一方で、いろいろがんばってみても、結局苦味を噛み締める他はない時が、この世界にはあるんだ。そうして少年たちは少しずつ大人の階段を登っていく。

大人になってみると、楽しかったことも、辛かったことも、悲しみでさえも、一つの思い出として振り返ることができる。たった二年に満たない時間しか一緒に過ごさなくても、それはとても濃い時間の共有であったと。そして、突然くる別れの日。大人になるということは、別れを経験していくことでもあるのだ。楽しくて、懐かしくって、切なくて、ほろ苦い。朱川マジックが堪能できる一冊だった。

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朱川湊人
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comments

こんにちは。

いつになく?からっとした印象の作品でした。

喜びも悲しみもすべてひっくるめて財産になるという
…あの画家もどきの人の言葉。真摯に受け止めました。

mizzo:2010/05/23(日) 20:10 | URL | [編集]

mizzoさん、こんばんは。
>いつになく?からっとした印象
これまでにない探偵団でしたね。
でもいつものノスタルジックは健在でした。

これの前はB級時代劇、その前はウルトラマン。
その方向性にちょっとあえいでいるのかな。

しんちゃん:2010/05/25(火) 21:57 | URL | [編集]

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銀河に口笛


銀河に口笛 著者:朱川 湊人 販売元:朝日新聞出版Amazon.co.jpで詳細を確認する ☆☆☆+ 内容(「BOOK」データベースより) 僕らは親愛なる秘密結社「ウルトラマリン隊」を結成して、みんなが持ち込んでくる不思議な事件の謎に挑んでいた。そんな小学三年生の二学期の始...

2010/05/23(日) 20:11 | rokurokudo

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