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    2010

06.08

「魔法使いの弟子たち」井上夢人

魔法使いの弟子たち魔法使いの弟子たち
(2010/04/02)
井上 夢人

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山梨県にある竜王大学医学科付属病院で発生した謎の院内感染。フリーライターの仲屋京介は、隔離された病院内にいる婚約者と連絡が取れなくなった落合めぐみと出会う。取材を含めた聞き込みをしていたところ、彼女が伝染病の症状を発症。彼らは、問題の竜王大学病院に搬送されることになる。世の中はこの新興感染症の病名を竜脳炎と呼ぶようになった。ほぼ百パーセントだった死亡率で意識が戻ったのは三名だけ。一人目は、京介。二人目は、めぐみ。そして生存者最後の一人は、九十三歳の興津繁。めぐみの婚約者は昏睡状態が続いていた。

興津は甲斐市内にある老人ホームの入所者だった。騒ぎが起こる前、めぐみと婚約者は一緒に二度ほど興津を見舞っていた。それがウイルス伝播の始まりだった。病院内での隔離生活を続ける彼ら三名は、医師の言う「後遺症」として不思議な能力を身につけていることに気づき始める。京介の得た能力は、対象物の過去や未来を透視する千里眼。めぐみは、手を触れずに物を動かせたり浮かせたりする念動力。興津の身体は、あらゆる細胞が活発に新陳代謝を繰り返す若返り。

彼らは、隔離されたまま得る安定した一生を良しとせず、世の中と繋がっていられるならと、見世物のような扱いでテレビに出演するのだが……。ここから思いもつかない展開で物語は進展していく。さらに、乗り移りなど、まだまだ本人自身が認識していない能力がこの後に登場する。そこに人類最強とも言える能力までも加わって……。それは彼らにとって、幸なのか、不幸なのか。彼らを取り巻く状況はその都度その都度一変するのだ。だが、それらは以前に伏線として張られていたのだ。読者は、あの時のひっかかりがこれだったのかと、そこで前後を一致させるのだが、その後がまだ、まったく見えてこない。

先が気になってページを捲る手が止められない。本の分厚さを忘れるぐらい引きこまれる。そんな興味の引っぱりこそが井上作品の持ち味であり、ストーリーテラーならではの読ませがここにはあるのだ。ハリウッド映画などで超大作と銘打った作品はよくあるが、実際の出来は「どこがやねん」とツッコミたくなることでしばしばだ。しかし、これはその超大作だと思った。奇想天外、荒唐無稽、ようするに何でもありだ。そんな何でもありと、現実にあるもろもろの弱さが噛み合って、ハラハラドキドキが存分に楽しめる一冊になっている。分厚さに躊躇しているなら、とりあえず読んでみましょう。おすすめです。

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comments

はじめまして、今晩は。
しんちゃん(さんづけはやめてね、ということは、これでいいんでしょうか・・・?)のブックレビューを参考に本を読んだりしております。
いつもお世話になってます(ペコリ)

今回のお話!
とってもおもしろそうですね~!
どんなにおもしろい話でも、レビューでおもしろさが伝わらないと読む気にならないものなので、しんちゃんには感謝感謝です♪
主に図書館利用なので、図書館に入荷したら借りてみようと思います。

スガ:2010/06/08(火) 22:47 | URL | [編集]

スガさん、はじめまして。
とにかく派手で、大風呂敷で、はちゃめちゃす。
でも根底にあるのはいつもと同じでした。
大長編を感じさせず、読者を飽きさせないエンタメ精神です。
そしてピリッと利いたスパイスがほろ苦い。
おもしろかったですよ!

しんちゃん:2010/06/12(土) 21:47 | URL | [編集]

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(書評)魔法使いの弟子たち


著者:井上夢人 魔法使いの弟子たち(2010/04/02)井上 夢人商品詳細を見る 山梨県内の大学病院で起こった院内感染。取材のために近くを訪れた...

2010/06/09(水) 23:15 | 新・たこの感想文

魔法使いの弟子たち(井上夢人)


井上さんの久々の新作長編! うわーいっ、と喜んだものの、このタイトルですよ。「え;;;井上さんが児童書のファンタジー?」と、読むのをちょっと躊躇したのでした。帯を読んですぐにその勘違いには気づいたので良かったんですけど。もうね、タイトルから騙されるとは・

2010/06/10(木) 12:42 | Bookworm

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