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    2010

07.26

「明日ハ晴レカナ曇リカナ」風野潮

明日ハ晴レカナ曇リカナ明日ハ晴レカナ曇リカナ
(2010/04)
風野 潮

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「小さな空」の五年後を描いた続編。新築マンションに引っ越して、光江が流産してからもう二ヶ月以上が経っていたが、朝食の用意をするのは、夫の潤三の役目になっていた。太一の高校志望校を決める大事な時期に、何も相談に乗ってやれなかったことは、大きな心残りになっていた。慎二が中学の吹奏楽部でやっていけているのかも、気がかりだった。部署が変わり、残業が多くなった潤三の体調も気にかかる。気がかりな事だらけであったが、光江はまだ朝早く起きることができない。光江は夢を見ていた。自分が、家族が、一番楽しかった頃を夢に見ているのだ。

以前住んでいた団地の隣の部屋の住人、十和田風希子。太一と同い年で、四年生の春に引っ越して来た。母親を亡くし、父親との二人暮らしだが、そんなことはみじんも感じさせない活発な女の子だ。まーくんこと十和田正見。職業、売れないミュージシャン。風希子の血の繋がらない父親。近所の楽器店でドラム講師をして、太一のドラムの師匠でもあった。当時、十和田家と岩本家は、何をするのも一緒の、切っても切れない間柄だった。特に正見の存在は光江にとって、夫や子供たちとは違った意味で、かけがえのない支えになっていたのだ。

正見のバンドは、今や音楽業界で知らない者がいないほどの人気バンドにのし上がっていた。それがメンバーの不祥事により活動休止。十和田親子は三年ぶりに大阪に戻り、住み始めたマンションには偶然にも三年前まで親しくしていた岩本家が住んでいた。交流を復活させる岩本家と十和田家、しかし以前とは何かが違う。二家族が再会する直前に起こったつらい出来事については、お互いに語りあうことはない。二家族のひとりひとりが言葉には出さないが心の中では「助けて!」と叫んでいるようだ。その声に気づくのは……。二家族の再生と旅立ちの物語。

一話完結の連作であり、二家族の三年間を描いた長編でもある作品。心が疲れてしまった光江、部活の練習につていけずにドロットアップする慎二、無理した結果入院することになる潤三、有名人の父親が原因でイジメられ、寂しかった風希子、好きな音楽を、バンドを封印した正見。それぞれの苦悩は結構重いかも。でもその重さを感じさせず、さくさくと読ませる原動力になっているのが、岩本家の長男である太一だ。すんげえ、いい子。こんな息子が欲しいランク一位。なのかは知らないが、めっちゃかわいいの。

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