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    2010

08.10

「ペンギン・ハイウェイ」森見登美彦

ペンギン・ハイウェイペンギン・ハイウェイ
(2010/05/29)
森見 登美彦

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ぼくはたいへん頭が良く、しかも努力をおこたらずに勉強するのである。だから、将来はきっとえらい人間になるのだろう。ぼくは小学校の四年生だが、もう大人に負けないほどいろいろなことを知っている。毎日きちんとノートを取るし、たくさん本を読むからだ。ぼくが住んでいるのは、郊外の街である。おいしいパンのある喫茶店「海辺のカフェ」があり、ショッピングセンターができ、きれいなお姉さんたちが働く歯科医院もできた。

ぼくが初めてペンギンを目撃したのは五月のことだ。空き地のまんなかにペンギンがたくさんいて、よちよちと歩きまわっているのだった。さっそくスケッチした。ペンギン研究の1ページ目、ペンギン・ハイウェイの始まりだ。あとから調べてみると、それはアデリー・ペンギンだった。なぜ彼らは急にこの街にやってきたのだろう。ひとつ、この事件を研究してみなくてはならない。ふいに歯科医院の窓からお姉さんが顔をのぞかせて、ニッとわらった。

彼女はぼくのことを「ナマイキ」と言う。親しくお付き合いしている歯科医院のお姉さんだ。そのお姉さんがコーラの缶を宙に投げ上げると、それがペンギンに変わった。それが「ペンギン誕生」の瞬間であった。お姉さんは言った。「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか」。このことは誰にも言っていない。ぼくはペンギンとお姉さんについて研究を進める。ぼくは知りたい。街で起こる不思議な現象について、この世界の始まりについて、そして、お姉さんの謎について。

大人びた口調や物の考えは可愛げがないけれど、冒険好きやおっぱいが好きなどの点では子供っぽい。そのギャップに、こいつ可愛い~と身悶えた。そのぼくと様々な冒険をするウチダ君。共同で研究を始めるハマモトさん。ペンギンやお姉さんなどの謎以外にも、彼らの行動から目が離せない。そして、クラスで帝国を築いている好敵手のスズキ君がいて、この同い年の彼らのライフワーク、すなわち一筋縄ではいかない観察と研究と実験が楽しいのだ。

そして本作はこれまでの中で一番ファンタジー色が強かった。とにかくよくわからない。そんな不思議な謎を、少年たちは研究している。実際に不思議な世界観だった。でも変に理屈付けていないだけあって拒否感はなかった。わからないものはわからない。ファンタジーはそれでいいと思う。そしてちょっぴり切なくてほろ苦く、言葉ではいい表せないじわっとくる感動が、ここにはあった。いい出会いは、出会わなくては始まらない。そんなことをふと思った。

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森見登美彦
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comments

こんばんわ。TBさせていただきました。
とても面白かったです^^
ちょっと早い青春小説のような。
アオヤマ君は大人びてますけど、ウチダ君やハヤモトさんと研究したりしているところは子どもだなと思いましたし、お姉さんを思う気持ちがとても可愛くて、いとおしく感じました^m^
お父さんとの会話も良かったです。お父さん、素敵ですよね。

苗坊:2010/08/11(水) 01:40 | URL | [編集]

しんちゃん こんばんは。
ちょっぴりせつなかったですね。最後はホロリときてしまいました。
じっくりくる感動、その通りだと思います。大きな盛り上がりはないけれど、とにかく良いお話だったと思います。

たかこ:2010/08/11(水) 16:56 | URL | [編集]

苗坊さん、こんにちは。
こまっしゃくれたその一方で、子どもっぽい。
アオヤマくんのギャップが面白かったですね。
もちろんお父さんも素敵でした。

しんちゃん:2010/08/22(日) 11:52 | URL | [編集]

たかこさん、こんにちは。
最後、じわっときましたね。
また切なさというスパイスも適度だったと思います。

しんちゃん:2010/08/22(日) 11:55 | URL | [編集]

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-:2014/08/28(木) 14:38 | | [編集]

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ペンギン・ハイウェイ 森見登美彦


ペンギン・ハイウェイ著者:森見 登美彦販売元:角川書店(角川グループパブリッシング)発売日:2010-05-29おすすめ度:クチコミを見る 主人公のアオヤマ君はとても賢くていつも多忙な少年。歯科医院に勤めるお姉さんがとても気になっている。よく「海辺のカフェ」でチェ

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