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    2010

09.05

「ダリアの笑顔」椰月美智子

ダリアの笑顔ダリアの笑顔
(2010/07/17)
椰月美智子

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綿貫さんちは四人家族。長女の綿貫真美は架空の綿貫真美を想像する。その子はきっと明るくて、ダリアみたいに笑う、クラスで人気者の女の子だ。自分の意見をはきはき言って、弱いものいじめは許さなくて、いつだって正々堂々としている。勉強ができてスポーツもできて、先生からの信頼も厚い。家族からも愛されて、いつだって笑顔の女の子。綿貫真美は架空の綿貫真美をうらやましく思う。いいなあ、そういう子になりたかったなあ。「ダリアの笑顔」

このいつもビクビク怯えている真美から見た両親は喧嘩が絶えない。とくにヒステリックな母の春子にムカッとくることしばしだが、ところが次の章「いいんじゃないの、40代」を読むと、働く母の春子に対してまた違った感情が芽生えてくるから不思議だ。春子はガラじゃなかった生命保険の外交員を辞めて、小さな設備会社の事務員におさまることができた。それがきっかけなのかどうなのか、次々と小学生時代の同窓生と再会する。

その春子から見た長男の健介は、我が腹を痛めたとは思えない理解不能の行動で悩ませる。ところがやはり次の「転校生」を読むと、子供は子供なりに面白くないことがあるのだと明かされる。それと時を同じくして、対照的な双子の姉弟が転校してくる。小泉姉が兄貴で、弟が妹みたいなのだ。しかも小泉姉は同じリトルリーグに入団してきて、健介よりも速い球を投げるのだから驚きだ。

さて最後は父の登場だ。総務部経理課係長、綿貫明弘。他人から見た明弘は、いつも笑顔を絶やさない穏やかな人柄で、そのくせどこか飄々としているらしいが、実は非常に気が小さいのであった。最近まったく仕事が手につかない。やる気がおこらない。妻の春子にうつじゃないかと打ち明けてみると、ただのやる気なしこちゃんでしょ、と答えが返ってくる始末だ。そんな時、あるポスターにふと目がいくのだった。「オタ繊、綿貫係長」

家族のそれぞれが悩みと不安な日々を過ごす中で、さまざまな出会いを通して、一人ひとりが元気になっていく。そして家族を支えあっている。どこにでもいそうな綿貫さんちだが、なんかいい。うまく言葉で表現できないのがもどかしいが、優しい気持ちになれるのは確かだ。特に表題作の「ダリアの笑顔」は良かった。いや、あの小道具を持ってくること自体が卑怯かもしれない。あのエピソードは何度読んでも泣けてしまうのだから。

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椰月美智子
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