--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2010

09.06

「トッカン 特別国税徴収官」高殿円

トッカン―特別国税徴収官―トッカン―特別国税徴収官―
(2010/06/24)
高殿 円

商品詳細を見る

東京国税局、京橋地区税務署。築地橋のたもとにあるこの所轄は、京橋地区の納税を一手にとりしきる地域派出所だ。そして、わたしこと鈴宮深樹二十五歳は、そこの特別国税徴収官(略してトッカン)付き職員である。徴収官。―それは、税金を滞納するあらゆる納税者に対して、問答無用で取り立てる、この世で一番嫌われている存在…。だが、ほかでもないその嫌われものこそ、わたしの仕事なのだった。税金泥棒、悪魔などの罵詈雑言を浴びせかけられることなど日常茶飯事だった。徴収官は、決して泥棒ではない。あくまで、わたしたちは公務員だ。税金滞納者の徴収は、法律で決められたことだ。わたしたちは悪人ではない。ないはずなのだ。…たぶん。

鏡雅愛、三十四歳。身分は東京国税局、京橋税務署特別国税徴収官。つまり、わたしの上司だ。しかも国税局からの出向組である。わたしは、このエリートの男が嫌いだ。わたしは、言いたいことをうまく言葉にできずに、「ぐ」と呑み込んでしまうことが多々ある。この男はあろうことかわたしの口癖をもじって、勝手にぐー子というあだ名を付けたのだ。この男は、まさに徴収の申し子だ。鏡の手にかかると、どんな頑固な滞納者もまたたくまに尻尾をたれて降参し、どんなに抵抗しても、家にある物を差し押さえられてしまう。だからこそ、彼はこう呼ばれているのだ。京橋署の死に神と。

章割りの加減がいまいち不明だが、これが思っていたよりも面白かった。税金泥棒と叫びたい人種の自分がそう思ったのだ。公務員の怠慢に関しては、誰もが不満を持っているだろう。某役所の受付カウンターに列が出来ていても、その中ではのんびり談笑。民間ではありえない光景を堂々と見せてくれるのが彼らだ。しかも休憩時間はテコでも動かない。だから突っ込まれるのに。そんな公務員。さらに敵になりがちな国税徴収官が主人公。誰だって身構えるよね。でも、そのキャラの性質でするっとかわして読ませるのが本書だ。

だけど、敵であるスタンスは変えたくない。それが読んでいる内に変わってしまうから不思議だ。納税を拒む資産家マダムを卒倒させるエピソードにうっしゃ。カフェの二重帳簿を暴く潜入捜査にドキドキ。銀座の高級クラブのママと闘って、強烈な人間不信に陥るような反撃を喰らって、でもそこから過去の自分、いまの自分と向き合うことでさらに成長して。なんだか最後は有川浩作品を読んでいるような錯覚をするが、読後感は最高に良かった。なんだかんだ言っても、徴収官も仕事なのだ。要は税金の使い道に納得できればねぇ。我が国は、自分で身内の敵を作っているとしか思えないのが現状で。

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

その他の作家
トラックバック(0)  コメント(0) 

Next |  Back

comments

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。