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    2010

09.18

「あんじゅう 三島屋変調百物語事続」宮部みゆき

あんじゅう―三島屋変調百物語事続あんじゅう―三島屋変調百物語事続
(2010/07)
宮部 みゆき

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袋物屋の三島屋は、江戸は神田、筋違御門先の三島町の一角にある。主人の伊兵衛が振り売りから一代で興した店だ。店舗こそ小ぶりなものの、市中の粋人たちにはよく知られる店となった。この繁多な店に、伊兵衛の姪のおちかという娘がやってきた。歳は十七、伊兵衛の兄の一人娘で、実家である川崎宿の旅籠から、行儀見習いの名目で、伊兵衛と彼の女房お民のもとへ託されてきたのである。

おちかの身に起こった事件は不幸としか言いようがなかった。おちかは心を閉ざしていた。そんな折、伊兵衛の招いた客を、おちかがもてなさなければならぬことがあった。「黒白の間」で対した客は古い打ち明け話をしてくださった。それは哀しく恐ろしく、また妖しく不可思議な話であった。それをきっかけにして、おちかは伊兵衛の趣向で、変わり百物語の聞き集めをすることに。黒白の間でそっと明かされる秘密が、彼女を少しずつ変えていく。

馬飼いの少年が山奥で出会ったのは、おかっぱ頭をした寂しがり屋の神様お旱さん。少年に憑いたお旱さんは行く先々で水を枯らすのだった。話を聞いたおちかは、少年を三島屋で預かることにしたのだが(「逃げ水」)。平太とお旱さんってかわいい。ある意味でメルヘンだよね。お旱さんは、おひでりさんと読むのだけど、自分はおばつさんで読み通した。

隣の針問屋住吉屋の娘が嫁ぐことになった。おちかは駕籠に乗り込む花嫁が別人であることに気づき、奇妙に思う。後日聞かされる住吉屋の奥方の話によれば、住吉屋には亡き姑の呪いがかけられているという(「藪から千本」)。本家分家をあわせた住吉屋の面々はややこしい。つうかめんどくさい。それにあんまり面白くなかった。

手習所の若先生の青野利一郎が語ったのは、古い借家にまつわる物語だった。空き家になっていた紫陽花屋敷と呼ばれるその家には、人ならぬモノが棲んでいた。家を借りた老夫婦は、それに〈くろすけ〉という名を与え、それと少しずつ心を通わせてゆくが(「暗獣」)。くろすけがとてもかわいらしい。でもどんどん切なくなる。そして泣ける。

巨漢の偽坊主・行然坊が流浪の旅の途中で行き着いた山奥の村の話。一見平穏で幸せそうに見えるその村には、残酷なしきたりがあった。やがて、村人たちは奇怪な木仏を崇めはじめる。その木仏は、里の皆が正気を失うほどの霊験を示し続け、村は狂気に覆われていく。(「吼える仏」)。人の恨みって怖い。だけどそれ以上に怖いのは人が集団になったとき。

最後はオールキャストでお祭り。楽しい~(「変調百物語事続」)。お嬢さんのおちか。主人の伊兵衛と女房お民。女中のおしか。丁稚小僧の新太。そこに新たに加わる女中のお勝。いたずら三人組の坊主たち。若先生の青野利一郎と偽坊主の行然坊。新太をはじめとする子どもたちに魅力があるのはもちろん、新加入の大人たちにも今後の期待が湧く。中でも目が離せないのは、若先生とおちかの行く末。次回作ももちろん楽しみだ。

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宮部みゆき
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あんじゅう 宮部みゆき


あんじゅう―三島屋変調百物語事続著者:宮部 みゆき中央公論新社(2010-07)販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る さあ、おはなしを続けましょう。三島屋の行儀見習い、おちかのもとにやっ ...

2010/12/06(月) 09:16 | 苗坊の徒然日記

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