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    2010

09.22

「市立第二中学校2年C組  10月19日月曜日」椰月美智子

市立第二中学校2年C組市立第二中学校2年C組
(2010/08/04)
椰月 美智子

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中2の一日は、こんなにも厄介で輝いている。8時09分、瑞希は決まらない髪型に悩み、10時24分、貴大は里中さんを好きになる。クラス38名それぞれの顔と心の内がくっきりと見える、等身大の学級日誌のような物語。〈出版社より〉

なんか椰月さんらしからぬぼやけた作品だなあ。スポーツ少年や、片思いの相手をじっと観察する少女や、クラスの雰囲気がいやで保健室登校する女の子や、英語恐怖症の男の子や、クラスになじめずにイジメられている女の子や、気づいた恋にびくびくしている男子や、親友と溝ができてしまった女の子や、成績が落ちたガリ勉くんや、ダンスチームに熱中しているグループや、なんとなくイライラしている生徒たち。クラスの一人ひとりにスポットが当てられてリレーしていく。だけどその分印象に残らず全体的にあっさりしすぎている感じだった。

彼らクラスの中心にはイジメの問題がある。だがそこもぼやけたままさらっと流れていく。傍観している者、ちくちくいびる者、何もできない幼なじみ、頼りにならない担任教師。そして大げさに心配する素振りを見せて自分をアピールする偽善者。「嫌いな奴」と題された章で一人の生徒がその偽善者に毒を吐いているのが面白かった。なんでも屋で明るいふりしてるけど、けっこうチマチマ計算してるところがいや。本当の友達が一人もいないのは、もしかしてあの子かもしれない。一生本当の友達ができないタイプっぽい、と。あっさり風味だけど、こいつだけはほんとに嫌な奴なんだ。

僭越ながらひとつ言わせてもらうと、個人を一人ひとり追うのではなく、クラスにありがちなグループ単位で物事を見させた方が面白くなりそうに思った。昔の自分を思い返してあるあると思うことでも、次の生徒にリレーされてしまうと、そこで共感が途切れてしまうからだ。主人公になれる原石はいた。それを活かさず、埋もれさせてしまったような構成をとった著者の意図が読めない。ここ最近、出版ラッシュが続いている著者だが、「しずかな日々」のような味わいがあって匂いある作品をまた読みたい。こういう作品は最近ご無沙汰なので。

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椰月美智子
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