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    2010

10.01

「Nのために」湊かなえ

NのためにNのために
(2010/01/27)
湊 かなえ

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タワーマンションで起きた悲劇的な殺人事件。会社員の野口貴弘さん宅で、野口さんと妻奈央子さんが死亡していると通報が入った。警察は現場に居合わせた四名から事情を聞く。夫妻の知人である大学生の杉下希は血の付いた凶器を握ったアパートの隣人・西崎を見たと証言し、西崎真人は夫に刃物で刺された浮気相手を目撃して夫に復讐したと自供し、フレンチの出張サービスに訪れた成瀬慎司は二人に事情を聞いてから警察に通報した。その直後に現れた杉下らの友人であり野口の部下でもある安藤望は、玄関前で警察官や救急隊と鉢合わせをした。西崎に言い渡された判決は懲役十年。

事件から十年が経った。その人のためなら自分を犠牲にしてもかまわない。その人のためならどんな嘘でもつける。その人のためなら何でもできる。その人のためなら殺人者にもなれる。みんな一番大切な人のことだけを考えた。一番大切な人が一番傷つかない方法を考えた。自分が守ってあげたことを、相手は知らない。知らせたいとは思わない。あの事件に関わった人たちが、誰のために、何をやったのか。どうしてそんなことができたのか。事件の真相は別の所に隠されていた。すべては「N」のために。

これは叙述ミステリの形式をとった群像劇でしょうか。エリート夫婦が殺された事件は関係者の証言によって終止符が打たれた。しかしそれは嘘で捻じ曲げられた結末だった。十年後、関係者の一人ひとりがその当時を回想し、各々がついた嘘が原因で、見えなくなった本当の真相が見えてくる。そこには各人物の育った家庭環境や、今も引きずる過去のトラウマなどがあいまみれ、語るべによって何が真実なのかが揺れ動く。要するに小さなドンデン返しの連続が起こる。また視点が変わることによって、各々の人物像も変化していく。

読み終えた時点の感想を言えば、よくできた作品だった。しかし「告白」のように心が震える作品ではなかった。彼らが計画して実行したあれこれ。仕掛けとしては面白かった。だが悪意を含めて、全体的にあっさり風味で、期待していたほどの満足感を得ることができなかった。これが湊作品でなければよしとするかもしれないが、オチのインパクトも控え目で、らしくない作品であったように思う。しかし今後も追い続けたい作家であることに変わりはない。

湊かなえさんのサインもこれで四冊目。

湊Nのために

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湊かなえ
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Nのために / 湊かなえ


あらら、だんだん毒が薄くなっていくような…。読後感の悪さがとびぬけているのが湊さんのすごいところ、と思っているだけに今回はわりとあっさり読めてしまった。 タワーマンションで起きた「野口夫妻」の殺人事件に居合わせた4人。杉下希美、成瀬慎司、西崎真人、安...

2010/10/03(日) 16:12 | たかこの記憶領域

Nのために 湊かなえ著。


≪★★★≫ 「N」と出会う時、悲劇は起こる-。 杉下希美、西崎真人、安藤望は同じアパートの住民で、台風の被害により出会い、交流を深める。 杉下と安藤は島は違うけれど、小さな島出身で、より大きな世界への憧れと上昇志向の強い人間。 西崎は、過去に虐待を受け、心…

2010/10/13(水) 11:49 | じゃじゃままブックレビュー

それぞれのN


小説「Nのために」を読みました。 著書は 湊 かなえ 殺人事件、複数の人物から語られる展開 作りとしては 今までの作品と似ていますね それぞれの視点...

2010/11/07(日) 15:40 | 笑う学生の生活

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