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    2010

10.28

「魔所 イタコ千歳のあやかし事件帖2」堀川アサコ

魔所―イタコ千歳のあやかし事件帖〈2〉魔所―イタコ千歳のあやかし事件帖〈2〉
(2010/08)
堀川 アサコ

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今年十九歳になったばかりの美しい娘、千歳は盲目だった。そんな不自由を一緒に背負うと誓ってくれた夫を二年前に亡くし、千歳は巫女になった。巫女とは死者の降霊をする霊媒であり、吉凶を占う占術師であり、時には病気治療の相談を受けることもある。けれども千歳は、ただ夫の声が聞きたいばかりに巫女になった。そんなせいか、千歳は巫女としてあまり優秀ではない。体が悪いと相談に来た人には医者にかかれと云って追い返すし、怪現象が起きたと泣きつかれれば警察に行けと勧める。何より千歳は幽霊相手の仕事に、あまり熱心ではなかった。

半年余り前に東京から越してきた安子は、年の離れた兄の子だ。姪の安子を挟んで、千歳と幸代はそれぞれ、父方と母方の叔母に当たる。目の悪い千歳が身の回りの手伝いを頼むという口実で、幸代と安子を引き取ったのはまだ雪の降る季節のことだった。東京の粋筋で働いていた幸代は、弘前のような田舎町では見付けられないようなモダン・ガールだが、大柳の本家からすれば彼女の立場は非常に微妙なところにあった。かつて娼妓までしたことのある幸代は、本来ならば敷居を跨がせたくもない筋目の女である。けれど、大柳家の若い連中は、彼女をやけに慕っていた。

津軽有数の林檎問屋を経営する七尾家の相談事を持ってきたのは、千歳の母だった。薫物御前は、良くねえ女だった。俺が見た訳じゃねえよ。もっと昔の話だ。尾沼さは今でも薫物御前の悪がたまって、悪いものが湧いてくるんだ。《薫物様》さは、近付けば駄目だ。悲しげな声で、老人の霊魂は語り続ける。相談を受けた巫女の千歳は、悲劇の連鎖を止めることができるのか? 超常現象をごく論理的に解釈する千歳と、おばけ嫌いなのになぜか霊の声を聞いてしまう家事手伝いの幸代が巻き込まれる猟奇的難事件の数々。イタコ千歳のあやかし事件帖シリーズ第二弾。

前作では、幸代にバランスが傾いていたようだが、今回はどちらかと言えば千歳寄り。というか、事件は仲の良い姉妹のような二人の外で起こっていることが多い。そしてオカルト色がより強く、一応、一話完結。途中で登場人物名を見て誰だっけ、と混乱はあるものの、この昭和初期の青森が舞台となった巫女を受け付けている雰囲気が好きだ。また安子や新志、高雄や松江ら脇を固める人物たちも健在。そこに加わる女中のシエも魅力的だ。そして千歳の亡き夫のこともちらほらと明らかにされはじめ、このエピソードがちょっと泣ける。そんな風にもう少し千歳たち自身のことも読みたかったが、第三弾にも期待。

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