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    2010

11.18

「寝ても覚めても」柴崎友香

寝ても覚めても寝ても覚めても
(2010/09/17)
柴崎 友香

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一九九九年、大阪。二十二歳の朝子は、一目惚れした彼と同じ日に二度会って付き合い始めた。彼は、麦(ばく)、という名前だった。どこか現実感に希薄な人。時々ふらりと行方不明になってしまう癖がある。そして上海に行ったきり、麦からの連絡は途絶えた。二〇〇五年、朝子が東京に引っ越して二年以上が経ったある日、目の前に麦と同じ顔の人が現れた。麦は、麦と同じ顔をした亮平だった。朝子はやがて亮平と付き合うようになる。ところが二〇〇七年、テレビ画面の中に一人の男の顔が大きく映った。すぐにわかった。麦だった。テレビの中、街頭のポスター、広告のサイトのCM、麦の顔を見ては朝子の気持ちが揺れていく。そして、朝子は麦と再会する。

先に読んだ著者のエッセイ集「よそ見津々」と、主人公の朝子の行動や彼女が見る風景とがダブることに気づく。常にカメラを構えて、季節感ある都会の街並を繊細に見て、著者がテレビっ子を宣言する通り朝子もテレビをいつもつけている。著者の小説の作り方みたいなものが何となく見えてとても面白かった。

読み始めはいつものように淡々とした日常を描いた作品だけど、途中からめずらしく恋愛がからんでくる。しかもこの恋愛がやっかいなもので、爽やかでもなく、ネチャネチャもしてないし、ドロドロもしていない。一言でいえば、これが柴崎風の恋愛なのか、とにかく淡々としている。友達や仕事を失うような、まことに身勝手な恋愛なのにだ。

そんな朝子や麦を好きになれるかは別にして、これが予想に反してぐっときた。ラストが近付くにつれ泣きそうになった。これまで読んだ中で一番心に残る作品。でも内容が人としてどうなの的な内容なだけに、読者の好き嫌いが分かれるだろうなと思っていたら、本書で第32回野間文芸新人賞を受賞という情報が飛び込んできた。この作品に胸を詰まらせた読者にとってはグッドニュース。そして、野間文芸新人賞受賞おめでとうございます。

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柴崎友香
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寝ても覚めても 柴崎友香


寝ても覚めても著者:柴崎 友香販売元:河出書房新社発売日:2010-09-17クチコミを見る 人は、人のどこに恋をするんだろう?消えた恋人・麦を忘れられない朝子。ある日、麦に顔がそっくりな人が現れて、彼女は恋に落ちるが…朝子22歳から31歳までの“10年の恋”を描く各紙...

2010/11/19(金) 20:10 | 苗坊の徒然日記

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