「麦酒の家の冒険」西澤保彦
2007年03月26日 (月) | 編集 |
麦酒の家の冒険 麦酒の家の冒険
西澤 保彦 (2000/06)
講談社

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旅行帰りのドライブの途中で車がガス欠になり、車を降りる4人。
タックこと匠千暁。 タカチこと高瀬千穂。 ウサコこと羽迫由起子。
ボアン先輩こと辺見裕輔。 彼らが主要人物です。

彼らは迷い込んだ山の中で、二階建ての洋館を見つける。
そして窓を割り中に進入する。 屋敷の中には家具も家電も何もない。
見つけたのは、2Fの部屋のウォキングクローゼットの中に隠された冷蔵庫。
その中には50本では下らない、エビスビールのロング缶の山。

さっそく飲む4人。 おい、飲むんかい! と突っ込んでしまった(笑)。

冷静にもう一度、屋敷の中を探すことに。 見つけたのは1Fにベットが1つ。
そして冷蔵庫の隣にあった冷凍庫の中の、冷やされたジョッキが13個だけ。

この屋敷の使用目的を推理しはじめるが、ビールを飲むのがとまらない。
ビール党には溜まらない、酩酊本格ミステリです。


タック&タカチ・シリーズです。 また西澤さんがやってくれました(笑)。

まずタイトルの麦酒は、ビールのこと。 そして各章のタイトルが面白い。
「原材料」「アロマホップ」「麦芽」「熟成」「製造所固有記号」…。
ぜ〜んぶ、缶ビールにまつわる言葉。 これだけで笑えるでしょ。

しかもず〜っと、ビールを飲みっぱなし。 山ほどビールがある設定やし。
ストーリーや会話の合間に、ぷしゅっと新しい缶ビールを開けるねん。
しかも途中から凍らしたジョッキに注いで、ぷっは〜やもん。
めっちゃビールが飲みたくなったよ。 

ここまでこだわるのが西澤さんのいい所。 もう何でもして下さい。

それに随所にある西澤さんのユーモアが絶品。 
冒頭で、ボアン先輩が牧場で牛を切なげに見ていた。
それが元気になると、牛を見る目がステーキを見る眼になる。 好きです(笑)。
これ以上はネタバレしませんが、いたる所にユーモアが入ってます。

ストーリーはビールを飲みながら、何故1Fにベット、2Fに冷蔵庫なのか?
何故ビールがあんなに置いてあったのか? ジョッキの数も何故?
これらを置いた人物は、どんな人物か?

これらを、推理、論破、推理、論破、の繰り返し。 しかも泥酔しながら。
 
屋敷のシーンが終わったら、今度はボアン先輩の家で乾杯。
ここでも新たにわかった事実を加えて、推理、論破。
小道具も少ないですが、でも飽きないんすよ。

というのも、このシリーズは森博嗣さんと共通するものがあるんです。
それは圧倒的なキャラ重視という事。 この辺りは好き嫌いが別れるかな。
ここまでいい風に書いてる通り、好き派なんで存分に楽しめました。

それにしても屋敷でのビールの消費量がすごい。
一夜でロング缶を49本も空けたってさ。 小説だけど。

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