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    2007

05.02

「かたみ歌」朱川湊人

かたみ歌かたみ歌
(2005/08/19)
朱川 湊人

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この本を読み始めたとき、正直にいうと少々戸惑ったというのが本音がある。何故ならば、古き良き昭和の世界を勝手にイメージしていたからだ。

昭和40~50年ぐらいの、東京の下町ににあるアカシア商店街を舞台にした短編集です。お話自体はそれぞれに独立しているが、キーワードが2つほどある。それはあの世と繋がっているという覚智寺と、幸子書房という古本店だ。そのお寺の近くでは不思議な出来事が起こり、各編の人物が幸子書房の主人と話をする。それは悲しい出来事もあれば、じーんとくる感動もあり、中々一筋縄ではいかないものだ。

前に読んだ「わくらば日記」と同様に、この本も年代が離れ過ぎていた。だから単純にノスタルジーに浸ることは当然出来なかった。そして作中に出てくる曲も古すぎて馴染みの無い曲ばかりなのだ。

一部を書き出してみようか 「アカシアの雨がやむとき」「愛と死をみつめて」「好きさ好きさ好きさ」「モナリザの微笑み」「いいじゃないの幸せならば」「ブルー・シャトウ」これらの曲が、さりげなく商店街やアパートの部屋のラジオで流れているのだ。このタイトルを見て懐かしさを覚える方は本書を読めば感慨もひとしおだろう。きっとそこには甘酸っぱくて、切ない風景に出会える幸運が待っているのに違いない。

個人的に好きだった作品は後半に多かった。読み進むごとに本の世界にのめり込めたからだろうか。「栞の世界」では、売られている本の間に一言添えたメモを挟み文通をする。「ひかりの猫」では、青年の部屋に出入りする猫が来なくなると、代わりに光の玉がくる。「朱鷺色の兆」では、死を迎える人の印が見えてしまう男の苦悩と奇跡。「枯葉の天使」では、覚智寺の不思議と幸子書房の主人の謎が見事に繋がる。共通するのは、どれも読後に温かな気持ちになれて救いがある話だということ。

他の「紫陽花のころ」「夏の落とし文」「おんなごころ」は嫌いじゃないですが…。まあ読んだ方には分かってもらえると思います。最後の大きな本自体の仕掛けは秀逸だと思った。こんな不思議な世界が本当にあったかもと思わせるちょっぴりファンタジックなお話でした。

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朱川湊人
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comments

こんばんは。

「知ってる歌あり」と書いたんだけど、しんちゃんが挙げてる歌は「ブルーシャトー」だけ懐メロとして知ってるくらいでした。あれ?あれれ?

「栞の世界」が一番印象に残ってます。今だったらメールにドキドキするところが本の中に挟まっている紙なんですもんね。

なな:2007/05/03(木) 00:08 | URL | [編集]

おはようございます。
音楽が巧く使われてましたよね。
古いラジオから本当に聞こえてくるような感じがしました。
ななさんも書いておられますが、「栞の世界」がとてもよかったです。
本好きな私達にはたまらない作品ですね(笑)

ゆう:2007/05/03(木) 08:18 | URL | [編集]

あははっ(笑)。出てきた順にいくつか歌を書き出しただけよ。
やっぱり「栞の世界」はポイントが高いですね。
文通相手が知れた瞬間は、じーんときたもん。

しんちゃん:2007/05/03(木) 08:42 | URL | [編集]

おはよう!
猫好きなので「ひかりの猫」にも反応しました。
あの微妙な猫特有の仕草がたまらん。
「栞の世界」もたまらん(笑)。

しんちゃん:2007/05/03(木) 08:46 | URL | [編集]

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「かたみ歌」朱川湊人


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