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    2007

05.07

「三年坂 火の夢」早瀬乱

三年坂 火の夢三年坂 火の夢
(2006/08/10)
早瀬 乱

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内村実之の兄が、家族に何の連絡もなく帝国大学を退学して帰郷してきた。実之が下宿先から実家に帰ると、怪我をしていた兄はその傷が悪化して死んでしまう。「三年坂で転んだ」という謎の言葉を残した兄の死の謎を追うべく、実之は東京に出奔する。

一方、予備校の英語教師の高嶋鍍金は、天命という雑誌に原稿を書いている。鍍金は天命館の編集者・鷺沼から、いくつかの発火点から火が出ると東京全体が燃えると聞く。その発火点を突き止める取材を持ち掛けられ、知り合った立原総一郎と探索する。

実之と鍍金の二人の視線で、物語は交互に展開していきます。まず初めに言いたいのが冒頭部分が長い。上に三行で纏めたことが100ページも続くのだ。それに推理小説だと思って読み始めるが、延々と実之の苦学生ぶりが描写されている。いいかげんに飽きる。だからまったく先が見えて来ない展開にイライラが募る。しかも読後になって考えてみても、それらの部分がほとんど活かされていない。実家が貧しくて仕送りが期待出来ない、と書けばいっさいが済むことなのだ。

でも実之が東京に出てきて三年坂を探し、鍍金先生の発火点探しが始まるとこれが良い。歴史小説のような、さまざまな地名や坂の謂れを挿入した趣向がワクワクさせるのだ。出来れば寺社仏閣の謂れも入れて欲しかったが、そこまで望むのは贅沢かな。もう1つ残念は、二人の話が細切れすぎて話がすぐに飛ぶ。もう少しじっくり読みたかった。

個人的なことだが、東京の地理に不案内なので、こんなに坂が多いとは知らなかった。関東平野というから、ただの広い平地だとこの歳までずっと思い込んでいた。これまで歴史モノを数多く読んだが、江戸城のために地形が変わったのも初めて知った。これでちょっぴり賢くなったかな。でも知識がまったく活かされないけど。

坂探しや発火点探しもラストに近づくと、収束スピードが上がり豪腕さが目立つ。これまで二人がたくさん巡った意味があったのかと、疑問を持ってしまう。影の人物も早い段階で気づいたし、兄が死んだ理由もそんなでいいの?と心配してしまう。たくさんの不満を持つが、素材をもっと丁寧に書き込めば、これからが楽しみな作家になるかも。

中盤からの作品の持つ雰囲気は魅力的で、余分な文章と荒さが無ければもっと好きになった。正直な感想は惜しいなー、というところ。

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comments

惜しいなぁ~というのがピッタリの作品でしたね。
興味深かったり、面白くなりそう!って感じはするんだけど、
生かしきれてない感じ。
あ、私も東京にはそんなに坂があるのか!とビックリでした。

エビノート:2007/05/07(月) 19:40 | URL | [編集]

ほんと、もうちょい素材を生かして欲しかったですね。
雰囲気は良かったんだけどなー。

東京に坂のイメージは無かったですね。
大阪も実は坂が多いけど、知らない方が居るんだろうな。
なんて思いました。

しんちゃん:2007/05/08(火) 09:18 | URL | [編集]

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三年坂 火の夢 〔早瀬乱〕


三年坂 火の夢≪内容≫「三年坂で転んでね」―そう言って兄は死んだ。火の街を疾走する謎の人力俥夫。「隠された坂」が背負う運命とは?第52回江戸川乱歩賞受賞作。(BOOKデータベースより)

2007/05/07(月) 19:37 | まったり読書日記

「三年坂 火の夢」早瀬乱


タイトル:三年坂 火の夢著者  :早瀬乱出版社 :講談社読書期間:2006/09/21 - 2006/09/25お勧め度:★★★[ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ]「三年坂で転んでね」―そう言って兄は死んだ。火の街を疾走する謎の人力俥夫。「隠された坂」が背負う運命とは?第52回江戸川乱

2007/05/07(月) 20:02 | AOCHAN-Blog

早瀬乱【三年坂 火の夢】


明治33年。実之(さねゆき)は一高合格をめざして予備校へ通うため、そして行方不明の父を探し兄の不審死の謎を解くため、郷里を離れ東京に出た。不慣れな街を歩き回って調べを進...

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