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    2007

05.24

「アンダンテ・モッツァレラ・チーズ」藤谷治

アンダンテ・モッツァレラ・チーズアンダンテ・モッツァレラ・チーズ
(2003/11)
藤谷 治

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医学文献のコピーが主な仕事という、SISという会社が舞台です。ここでアルバイトをする由果は、全身に奇妙な刺青を入れた一児の母。由果の連れ子のモーくんは、なぜか流暢に大人言葉を話す5歳の男の子。その由果の恋人で同棲中の健次は、読書好きで博覧強記なめっぽう明るい男。健次を尊敬するアルバイトの京一は、歌がへたくそな路上ミュージシャン。京一に惚れた千石さんは、キリスト教に凝り固まったお金持ちのご令嬢。健次の同僚で仲良しの浩一郎は、執行猶予中の映画オタク。

SISに勤める彼らは、抜群の運転技術を持つ浩一郎の運転で通勤を始める。その車中で5人は馬鹿話に花を咲かせ、爆笑な世界を満喫する時間を共有する。しかしその幸せな時間は、刺青マニアの野茂部長の策略で崩壊の危機に面する。強烈な個性を持った面々が繰り出す、ラブとお馬鹿が詰まったお話です。

独特なポップな文章が疾走し、実際に起きた事件と絡み合って展開します。最初から最後までお馬鹿なことばかりです。でもこのお馬鹿が良いのだよ。彼らのお馬鹿に連れられて、ぐいぐい引っ張られて気づけばラストでした。このリズムというかテンポというかが、自分にぴったり合いました。

彼らがいつの間にか心を通わせ、チームの様な硬い絆で結ばれる。お馬鹿な話で結束した彼らですが、結び付きの強さにはきっかけなんてなんでも良い。ただ一緒に居て気持ちが良く、お互いが存在することで安心できることが一番だ。良い仲間に出会えた彼らの姿が、とても羨ましく思えました。仲間っていいよね。

ストーリーの立場上、彼らの敵になる野茂部長のへんてこぶりがウケルんだ。絶妙な妄想ぶりと変質的な狂い具合が、がははっ、と笑わせるのだ。

そして忘れちゃならないのが、妙に理屈っぽいしゃべりのモーくんの存在。実際の子供があんな風にしゃべる姿を想像しただけで、ニヤリ笑いをしてしまう。彼の今後がすごく気になります。どんな成長をするのだろうな。ほんとに居たら嫌な子供かな。でもたぶん可愛いんだろうと思いたい。

恋のラブ。仲間のラブ。家族のラブ。変質なラブ。多くのラブが詰まった作品でした。そしてお馬鹿は素晴らしかった。

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藤谷治
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comments

これいいですね!
小説はこういうことを伝えるためにあるんじゃないか。
こういうことを書いて欲しかったんだ!
くらいの勢いで好きです。
私もこのリズムというかテンポというか呼吸?すごく合いました。

june:2007/11/11(日) 12:11 | URL | [編集]

juneさん
異色な作品が多い藤谷さんですが、すごくポップで粋な作品でしたね。
こんなのをまた書いて欲しいと、常々思ってます。
さて、新刊はどうだろう?

しんちゃん:2007/11/11(日) 17:11 | URL | [編集]

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◎◎「アンダンテ・モッツァレラ・チーズ」 藤谷治 小学館 1365円 2003/12


 あのクソ面白くもない『ナラタージュ』島本理生を多くの読書人が、いい♪素敵♪沁みた♪と評価してるように、またあのなんとも平坦な小説『夜のピクニック』恩田陸を書店員が本屋大賞(^O^)/なんて評価しているように、本の読み方、感じ方は人それぞれで、そういう人たち

2007/05/24(木) 12:48 | 「本のことども」by聖月

「アンダンテ・モッツァレラ・チーズ」藤谷治


アンダンテ・モッツァレラ・チーズ (小学館文庫 ふ 10-1)これはもう不思議なというかへんてこりんな話なんですが、ものすごく好きです。すごく楽しいのだけれど、すごく大切なことも切なく伝わってきてドキドキして幸せな気持ちになりました。話にも文体にも勢いがあって...

2007/11/11(日) 12:12 | 本のある生活

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