2007年05月26日 (土) | 編集 |
![]() | おがたQ、という女 (2004/07) 藤谷 治 商品詳細を見る |
なんか無茶苦茶に内容紹介が難しい本ですな。
自称、おがたQと名乗る女性は謎だらけで、掴みどころが無い。彼女は5歳のときに両親に捨てられ、石垣島の母方のオバアに育てられる。オバアは真実の愛と、誰も教えてくれなかった物事の理を教えてくれる。そんな幸せな時間も、おがたQが9歳のときに突然断たれてしまう。父がテレビで歯に衣着せぬコメントで有名になり、エセ文化人として活躍する。その父が社会に対する自分の影響力を意識し、おがたQを引き取ることにしたのだ。そこから周りの環境によって、有名人の娘という伝説が出来上がっていく。やがておがたQは映画に目覚め、映画を勉強するために大学へ入学する。そこで初めて会話が出来る喜びを覚えたおがたQは…。こんな感じかな。
この本を入れると藤谷さんの本を読むのが3冊目ですが、一番独特な文章でした。句読点がほとんど無く、やたらと長い文章でぎっしりとページが埋まっている。まるでお経を読んでるみたいな感じなんだ。お経を読んだことが無いけどね。
そのぎっしりに何かあるんだろうと思ったが、これが見事に何も無いんだ。彼女は他人との関わりを必要しないし、何かを成し遂げようともしない。映画の世界に行くのかと思ったが、それすらも速攻フェイドアウトをしてしまう。ただそこに存在し、周りの影響にふわふわと流される人生を送るだけ。
たぶんオバアの影響で、沖縄的なゆっくりした自分の時間を持っているんだろう。違うかな?うーん、やっぱ違うな。まあええわい。本の帯の保坂さんによると、80年代への、力強い鎮魂歌らしいです。でもどのあたりが80年代らしさなのかは、皆目分からなかった。
おがたQに共感というのを持てなかったのは、たぶん自分とは違うからだろう。でも彼女のネガティブな思考は、なんとなく理解出来る。全部じゃないけどね。
おがたQという名前の謎は、読んでいるうちに謎は解けます。こういうのをアナグラムっていうのですかね。でも本名は最後まで謎。というか、存在自体が謎だらけな女性なんだよな。そして映画もいっぱい出てきます。でも知らない映画ばっかりなんですよ。知ってたらもっと楽しめただろうに。ちょっと残念。
読了後に残った、この独特ななんとも言えない余韻はなんだろう。ちょっぴりの不思議な暖かい部分と、沖縄に消えた切なさが、心に沁みました。本の中ではたくさんしゃべってますが、まるで無声映画を見ているように感じた。それとちょっぴり綿矢さんの「夢を与える」を思い出しました。
最後に一言。オバアがとても素敵だった。
この記事へのコメント
こんにちは、しんちゃん。
藤谷さんの本は、一作ごとに違う感じがして、面白いですね。
まだ行ってないですが、下北沢にある藤谷さんの書店を覗いてみたいです。
下記の本も読んで、大阪の古本屋が舞台だそうですから。
序でに昨日の講座に話題になっていた、グレグレ青山【ブンブン堂グレちゃん】が面白そうだ。4コマ、8コマのマンガである。大阪梅田の古本屋でのバイトのことを書いてあるそうだ。《加藤京文堂》という古本屋さんが舞台で店主がモデルだという。これを読むと古本屋のことがよく分かると岡崎さんが言っていた。(本を読む人々。より)
藤谷さんの本は、一作ごとに違う感じがして、面白いですね。
まだ行ってないですが、下北沢にある藤谷さんの書店を覗いてみたいです。
下記の本も読んで、大阪の古本屋が舞台だそうですから。
序でに昨日の講座に話題になっていた、グレグレ青山【ブンブン堂グレちゃん】が面白そうだ。4コマ、8コマのマンガである。大阪梅田の古本屋でのバイトのことを書いてあるそうだ。《加藤京文堂》という古本屋さんが舞台で店主がモデルだという。これを読むと古本屋のことがよく分かると岡崎さんが言っていた。(本を読む人々。より)
いいなー、東京在住は!
大阪からじゃ気軽に行けないよ。
「ブンブン堂グレちゃん」検索してみました。
面白そうな本ですね。今度書店で探してみます。
情報をありがとね!
大阪からじゃ気軽に行けないよ。
「ブンブン堂グレちゃん」検索してみました。
面白そうな本ですね。今度書店で探してみます。
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2007/05/26(Sat) 17:19 | URL | しんちゃん #-[ 編集]
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2007/05/26(Sat) 10:28:37 | モンガの独り言 読書日記通信
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