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    2007

06.02

「日曜日のアイスクリームが溶けるまで」清水マリコ

日曜日のアイスクリームが溶けるまで日曜日のアイスクリームが溶けるまで
(2007/03/23)
清水 マリコ

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テレビで競馬中継を見て、かつて父に競馬場へ連れて行かれたことを思い出す。そこで1日だけの子供たちと遊んだ、競馬場内の児童遊園での初恋の思い出。大人になって久しぶりにあの児童遊園に行って見ると、あの時の少年に再会する。当時、ローズ、アイスくん、と呼び合った時と同じ、10歳の姿のままの彼に。

主人公の京子は付き合っている彼がいて、大きな不満もなく平凡に暮らすOL。それがアイス君と毎週日曜日に競馬場で会う約束をし、少女に戻って遊ぶ。そのうちにアイス君と遊ぶための自分で作った空想の世界に入りこんでいく。そのことによって、彼との付き合いや会社での仕事も狂い出し、後戻り不能になる。


読み始めは普通に読んでいけるが、先に進むにつれどんどん痛くなっていきます。アイス君と遊ぶことによって、現実世界からずれ始めて、現実と幻想が重なっていくその曖昧な境界線がすうっと消えていき、京子にしか分からない世界になるのだ。

その初恋の少年と遊ぶことの、気持ち良さというか居心地の良さはなんとなく分かる。大人の本音を隠した付き合いと違って、気を使わないで話せる楽さは確かに気持ちいい。

彼との会話で、「お互いに言いたいことを言えば言うほど、離れていく」というセリフ。すっごい心に響きました。好きな相手でも友達でも本音と建前の会話って当たり前です。人間関係を築いていく難しさを、この一言で表現するのは痛いけどすごいと思う。

そんな幸せな日曜日のアイス君との共有する日も、いつかは終わってしまう。それが「日曜日のアイスクリームが溶けるまで」という、タイトルの意味でしょう。

思い出というのは、いつまでも残るから思い出。そしてどうしても戻れない過去です。どっぷり嵌るよりも、たまにちょっぴり浸るぐらいが丁度良いのではないでしょうか。彼も仕事も無くした京子ですが、思い出がある限り未来へ羽ばけるでしょう。

幻想に暴走をするお話ですが、ちょっぴりさわやかな余韻が残りました。清水さんは初読みですが、他の本も読んでみたいと思える作品でした。

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