「鱗姫」嶽本野ばら
2007年06月15日 (金) | 編集 |
鱗姫 (小学館文庫)鱗姫 (小学館文庫)
(2003/09)
嶽本 野ばら

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ホラーと書いてあるので恐々読み始めてみた。な、なんじゃこりゃー。お肌を紫外線から守るためには日傘が必要だと、めちゃんこ力説しているではないか。しかもいつものあの口調で…。これならと安心して読むことが出来ました。


美の神様のような黎子叔母様に影響を受けた、楼子という少女が主人公です。楼子は京都の名門・龍烏家の長女で、家はもちろん大変なお金持ち。そして美へのこだわりが半端じゃなく、普通の人たちを見下している。同じく美の意識が高いお兄様にほのかな愛を持ちながらも、二人は仲良し。

この楼子の乙女っぷりが強烈。前に書いた日傘を校則を破ってまで持って通学。しかも太陽の下の体育の授業は、すべて欠席をしてしまう徹底ぶり。

だが楼子が11歳に初めて生理になってから、楼子の密かな苦悩が始まる。楼子は生理が終わると自分の性器の付近に、3枚の鱗を見つけてしまうのだ。その後、生理がくるたびに鱗は増殖し、誰にも相談出来ずに一人思い悩む。そんな楼子の前に、憧れの黎子叔母様が現れ、龍烏家に伝わる遺伝だと語る。

人より美へのこだわりが強い少女が、どんどん醜くなる自分への恐怖。憧れの黎子叔母様も自分と同じ鱗病なのに、何故あんなに強いのか?それらを主流に物語りは展開をしていきます。

ホラーというより乙女の恐怖です。しかもこの乙女がかなりの毒舌家なのだ。だからちっとも怖くなくて、むしろブラックさに笑えてしまうほどです。「下妻物語」の桃子を想像してもらっても結構です。わかるかなー?

出てくる登場人物がそれぞれ個性的で、すごく強烈な人格を持っています。ですからこんな人たちとは確実にお友達にはなれません。断言できる。

この本は、野ばらさんの作品の中ではあまり有名ではありません。だから期待せずに読みましたが、むちゃくちゃ大当たりでした。読んでいるブロガーさんは少ないですが、眠らせるには惜しい本です。たくさんの人に読んで欲しいなー。読んで損は絶対しません。たぶん。個人的にちょーお薦めの本です!

コメント
この記事へのコメント
しんちゃん、こんばんわ(^^)
これずっと前に買って、そのまま読まずに埋もれさせてしまってたのを思い出しました〜。
そんなに大絶賛なら掘り起こして読んでみたくなりました。ありがとうです。では、では〜。
2007/06/16(Sat) 01:24 | URL  | uririn #-[ 編集]
uririnさん、こんにちはー。
同じく長年眠らせていました。
期待せずに読み始めたら自分にピッタリでした。
特に黒い部分が楽しくて楽しくて(笑)。
2007/06/16(Sat) 08:55 | URL  | しんちゃん #-[ 編集]
へえ、こんな文庫があったのですか。
嶽本野ばらさんの小説って、けっこう気に入っているのです。さっそく捜してみます。
2007/06/17(Sun) 22:11 | URL  | ディック #22hNL7Yc[ 編集]
ディックさん、こんにちは。
この本は世間では評価が低いみたいです。
でも黒いのが好きなので自分には合いました。
ブラックユーモアが大丈夫なら楽しめると思います。
2007/06/18(Mon) 10:16 | URL  | しんちゃん #-[ 編集]
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