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    2007

06.20

「ぼくの・稲荷山戦記」たつみや章

ぼくの・稲荷山戦記 (講談社文庫)ぼくの・稲荷山戦記 (講談社文庫)
(2006/08/12)
たつみや 章

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第32回講談社児童文学新人賞受賞作を、大人向けに出版された作品です。

主人公は中学生のマモルという少年。マモルはおばあちゃんと二人暮らしです。マモルが幼い頃にお母さんを亡くし、お父さんはマグロの遠洋漁業で帰って来ない。おうちはたばこ屋ながらも、裏山の稲荷山神社の巫女をつとめる血筋です。そこに守山さんが2ヶ月間居候をすることになり、マモルの生活に変化が起こる。

ぶっちゃけて書きますが、守山さんは神社のお稲荷様に仕えるキツネが化けた姿だ。裏山にある古墳と山林を企業の土地開発から守るために、表の世界に現れた。そして、巫女の血をひくマモルは守山さんと行動を共にし、企業を相手に戦います。

神様やお仕えキツネが出てくるのでファンタジックかというとそうではありません。土地開発と環境破壊をテーマにした硬派だがとても読みやすい児童書です。普通に環境破壊を描くのではなく、子供の目線でこれらを見つめることが秀逸。社員を養う企業論理や、事業による自然の崩壊、人間の業というものを子供が考える。それでいて、狐が化けたり、神様の住処に訪れたりと硬すぎないバランスが良い。

登場人物も魅力的です。マモルは神様たちと知り合える血筋、という以外は普通の子。守山キツネはアブラアゲが好物で、話す言葉は時代劇風とちょっぴりユーモラス。企業の社長の次男で、ご隠居と呼ばれる鴻沼は、守山キツネを助ける側に付き頭を使う。お稲荷様であるミコト様は、マモルや守山キツネをどこまでも暖かく見守る。

そんな彼らが大企業に対して、開発事業の前面撤廃を目指して行動していきます。しかし、結果が大勝利にならないのがリアルで本書がもっとも優れているところだ。拍手喝采のラストではなく、ほろ苦さがありながらも、爽やかなところに現実味がある。

昔はこんな風に土着の神様への信仰が当たり前にあったのでしょうね。自分は外出先で神社を見つけると立ち寄り、神様の名前を見てからお参りをします。1日に幾つもお参りをするので、神様同士が喧嘩をするぞと知人によく言われることもある。だから、この作品を読んで、神社好きな部分を大いにくすぐられました。

この作家さんの2冊目の本も積んでいるので、読むのが楽しみになりました。次はどんな神様が出て来るのかわくわくしちゃいます。

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