「ココ・マッカリーナの机」中島京子
2007年06月27日 (水) | 編集 |
ココ・マッカリーナの机 (集英社文庫)ココ・マッカリーナの机 (集英社文庫)
(2006/04)
中島 京子

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作家デビューをする前にアメリカで教育実習を経験したときのエッセイです。赴任先には、3歳から14歳までのあらゆる人種の子供たちが待っていた。「ミス・キョウコ」が、幼い子供の舌がまわらず「ミス・ココ」と呼ばれる。「ミス・ナカジマ」が、「マカジマ」になり「マッカリーナ」と呼ばれる。その結果、「ココ・マッカリーナ」というあだ名をもらうことになる。

個人的なことですが、エッセイというものが苦手です。しかしこの本は読めるんだ。それはたぶん、考え方や思想の押し付けがなかったのが大きかったのだと思う。あなたもこう思うでしょ、と書かれると、いいえ思いませんと反発してしまう。天邪鬼な自分は、エッセイを読むといつもこんな感じで読むのが苦痛になる。それがこの本にはなかったから、すんなりと読むことが出来たのでしょう。

雑誌の編集者をしていた中島さんが、占い師のお告げで会社を辞め、アメリカへ渡る。んな、アホな、な決断にまず惹かれました。こんな事普通は出来ないよ。本書で描かれた様々なことを経験し、その後、作家デビューをすることになる。この作家になったという結果がなければ、この本は読まなかったでしょう。まあ読む理由がどおであれ、この本自体はすごく面白かったです。

文章も上手くて読みやすいし、特定の子供に贔屓をしない姿勢も気持ちが良い。アメリカという国の考えは好きではないが、この本のアメリカ人たちは素敵でした。

エッセイなので、内容について触れるのはよくないが、1つだけ紹介をしておこう。五十歳を目前にして神学校入学しなおしたロス牧師の新人としての言葉です。「僕らはルーキーなんだ。何度だってルーキーをやれるのはしあわせなことだ。」日本人ではこういた発想はまず出てこないだろう。そこがすごく新鮮でした。

この本に触発されて、会社を辞めて海外に飛び出る勇気は自分にはありません。ですが、成功者のかつての意外な体験記としては面白く読める本だと思います。今度は中島京子さんの小説の方を読んでみます。

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