2007年07月14日 (土) | 編集 |
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「タンノイのエジンバラ」
男はたぶん知っているだろう隣に住む女性に、子供を1日預かるよう押し付けられる。
男と風変わりな女の子の交流を描いた作品です。
女の子に気を使いながらも、ぶっきらぼうに相手をする男がすごくリアルでした。
男は無職でいいかげんな生活を送っていますが、女の子に対してはちゃんとしろと言う。
きつく言い過ぎたと反省したり、少し親切にしたりという、不安定な距離感が絶妙でした。
「夜のあぐら」
家族をばらばらにした父が死の目前にいる。姉、妹、弟、の三姉弟が長姉に引きずられる。
父と住む愛人にだけは、家を引き取られたくないと、長姉は意地になっているのだ。
そして終いには、家に侵入し、権利書を金庫から盗もうとたくらむ。
ちょっと姉の心理状態は異常だと思ったが、読み終えると、そうだったのかと納得した。
中の妹はなんだか抜け殻みたいだが、けっこう好きでした。道楽弟は羨ましいかった。
そして死にかけの父よ。おいおい、まだ他に愛人が居たのかよ。という感じ。
「バルセロナの印象」
失意の姉を元気づけるため、男は妻と一緒に姉を誘い、バルセロナを観光することに。
女性陣のガウディだという元気を他所に、男はずっと疲れたまんま。
これに関しては心が揺れませんでした。だってただの観光にしか思えないもん。
たぶん自分の感性が鈍いのだろう。
「三十歳」
ピアノ講師の仕事を辞め、パチンコ店で景品係としてアルバイトをする、30歳の女性。
そこで出会った同僚男性に、なれなれしく話しかけられるうちに、関係を持ってしまう。
これが一番好きでした。出てくる人たちのダメさに、ぐぐっと共感してしまったのだ。
自分はダメ人間のお話に弱いです。すぐに好きモードに入ってしまってテンションアップ。
それにマニアックなこだわりなんてあったら、即撃沈をしてしまう。まさにこの作品です。
小さな部屋をグランドピアノが占領している風景なんて、想像するだけで堪らない。
しかもピアノの下に敷いた布団は、ピアノの足でよれている。なんてセンスがすごいのだ。
こういうセンス良い表現に出会うと、盲目にその作家を追いたくなってしまう。
とにかく、めちゃめちゃ好きな作品でした。
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2007/07/14(Sat) 20:59:28 | モンガの独り言 読書日記通信
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