2007年07月16日 (月) | 編集 |
![]() | セカンド・サイト (文春文庫) (2006/04) 中野 順一 商品詳細を見る |
キャバクラのボーイ・タクトは、ナンバーワンのエリカにストーカー退治を頼まれる。
エリカをストーカーしていたのは大倉という男で、店のかつての常連客だった。
一方、店の新人・花梨にある雰囲気を感じたタクトは、彼女に対して注意を向ける。
その結果、花梨には他人の近未来を知る不思議な力が備わっているのを、タクトは知る。
その後、ストーカー問題は解決したはずなのに、エリカは何者かに殺害されてしまう。
タクトは独自の調査を進めると、そこには夢丸というドラッグと、中国人マフィアの姿が。
主人公のタクトはフリーターで、いたって普通の青年。特徴というものがほとんど無い。
かつてピアノ奏者として有名だったとあるが、最後に活かされるが、それ以外は埋没。
真面目に働いているし、女性受けも満更ではない。しかし魅力というものが感じられない。
タクトの友達のアキラには魅力があったが、彼の登場場面が極度に低いのが残念だった。
何故、アキラをもっと絡ませなかったのだろう。もっと面白くなるだろうに勿体無い。
出てくるキャバ嬢にしても、上手く描けていたとは思えない。引き立つものが無いのだ。
花梨など、タクトと面白くなりそうだと思いだしたら、即刻フェイドアウトをしてしまう。
エリカや梓、久美にママと、出てくる人数は多いが、影の薄さが否めないのが残念。
予知能力にしても、あやふやに使われるだけで、ストーリーのキーになりきれていない。
しかし作品自体は、ミステリ、サスペンス、ハードボイルド、とそんなに悪くは無い。
文章も簡潔で読みやすいし、世界観も溶け込みやすくて、普通に楽しむことが出来る。
それだけに人物の薄さが勿体無くて、イマイチ褒めきれないのが悔やまれてしまう。
サントリーミステリー大賞受賞作ですが、少し小粒であと少しという作品でした。
こういう世界を描くのなら、もう少しどろっとしていても良かったのかもしれない。
タクトにしろ、ストーリーにしろ、あまりにも爽やかで清々しすぎるのは不自然だった。
でも読み始めると、止まらなくなったという事実も、ここに残しておきます。惜しい。
TBさせてもらいました。「今日何読んだ?どうだった??」
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著者:中野順一
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新宿のキャバクラで働くボーイ・タクトは、入ったばかりの新...
2008/06/05(Thu) 21:58:00 | 新・たこの感想文
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