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    2007

07.22

「風に舞いあがるビニールシート」森絵都

風に舞いあがるビニールシート風に舞いあがるビニールシート
(2006/05)
森 絵都

商品詳細を見る

第135回直木賞受賞作品です。実は今まで積んでいました。なんちゅう愚か者でしょう。もう一つ白状すると、「DIVE!!」「永遠の出口」も積んだまま。お宝が眠ってます。


「器を探して」
菓子職人を目指していた弥生だが、現在はヒロミの秘書で、身の回りの世話をしている。弥生はヒロミが作るケーキに惚れたのだが、わがままなヒロミに振り回され続けている。クリスマスにも、急にプリンに合う美濃焼の器を探してこいと命じられ、岐阜へ行く。そんな中、恋をとるか仕事を取るかという、お決まりの問いかけを、彼氏から迫られる。

男女お決まりのセリフが出た時点で、なんだか冷めてしまった感はあるが、悪くはない。ただこの男が鼻持ちならん言葉を吐くたびに、イラっとくるのは個人的な生理現象。でも弥生はしっかりとして、いい加減に男をあしらいつつ、自分の仕事をしようとする。中々好印象を覚えたが、ラストのあの終わり方は意味深。結局はそうなの?


「犬の散歩」
捨て犬の里親探しのボランティアをするために、スナックで稼いで費用に当てる恵利子。満足に食べることのできない人間が居る中で、犬を少しでも救おうと毎日を過ごす。持病を抱えた地味顔の犬ビビ、わがままで元気いっぱいのギャル、貰い手は現れるのか。

ボランティアに関する意見は控えたいと思う。大きなことは言えないですからね。ただ、これまでに犬を3頭、猫を5匹と生活を共にした。現在はにゃんこ2匹と同居。命のあるものと生活をするには、しっかりとした覚悟がいることは当たり前のことだ。ごはん代、医療代、など、さまざまにお金はかかるが、最後まで責任を持って面倒をみる。ここで描かれている現状は知っているが、自分に出来ることは同居の子たちと生きるだけ。ラストの展開には、じーんときて涙しました。やっぱ動物モノには弱いな。


「守護神」
夜間大学に通うフリータの裕介は、今年もニシナミユキの前に現れ、必死の懇願をする。ニシナミユキはレポート代筆の達人で、4年で卒業するためには彼女の協力が必要なのだ。去年は代筆を断られたが、今年こそ書いてもらわなければと、自分の真情を吐露をする。

他力本願に見えた主人公だが、実は、と彼の本当の姿が見えてくる展開がすごく良かった。それに最後のオチもわりと普通だが自分の好み。読後もさわやかで好印象でした。好き。今こうして書いているわけだが、誰か代筆をしてくれないかなーと、いつも思ってしまう。だから主人公の気持ちがすごく理解出来る。頭の中では纏っているのに時間がないんだよ。


「鐘の音」
仏像修復師松浦の下で働く潔は、ある仕事先で出会った仏像に惚れてしまい夢中になる。その結果、師匠とは考えの違いから対立をするは、ある出来事から出奔をしてしまう。そんな潔だが、師匠の後を継いだかつての同僚を、二十五年ぶりに訪ねる。

これは官能的というかなんというか、言葉で表すのが非常に難しい作品でした。でも好き。仏像に惚れて、それしか見えなくなってしまう主人公の気持ちが、なんとなく理解出来る。ネタバレになるが、惚れて人生を変えてしまった仏像の存在が、ひっくり返ったのは笑い。鐘がうるさく感じるのは分かる。自分も本を読むとき物音が気になる性質だから。


「ジェネレーションX」
クレーム対応をすることになった健一は、取引先の若い営業と一緒に苦情処理へと向う。訪問先へ健一が運転する横で、堂々と携帯電話で次から次へと電話をはじめる若き相棒。ジェネレーションギャップを感じながらも、聞こえてくる会話に興味を持ち始める健一。そして二人はいつしか年代の壁を超え…。

一番好きかも。読み始めは携帯電話の会話がうるさくて、正直うんざりしながら読んだ。しかし物語が進むにつれ、二人の距離が縮まっていき最後には。すげーいい話やないか。好きすぎて書きすぎるかもしれないので、ここらで止めときます。


「風に舞いあがるビニールシート」
国連の難民救済に奔走するエド。彼と結婚をした里佳の、難民救済に対しての温度の違い。長く海外赴任をするエドと、東京で彼を待つしかない里佳。そんな中、エドは非業の死を。

これはスケールが大きすぎて、自分にはちょっと荷が重い作品でした。ほんと、マジで。「犬の散歩」を大きくしたような話だが、大きすぎて迂闊なことを書けない内容です。確かに難民救済や支援援助は、誰かがやらなくてはならないだろう。だけどねえ…。奥さんを幸せに出来ないエドの生き方は、なんだかむずむずとして居心地が悪かった。里佳の作った料理を要らないといったり、里佳が持ち込んだカーテンやマットを嫌がる。里佳の存在意義を疑い、人格否定をしているみたいで、追い込んでいるとしか思えない。だから少女を守って死んだといっても、エドが好きになれないまま読み終えてしまった。


好き嫌いの別れる人物が登場したが、ひたむきに生きる姿、懸命に生きる姿は気持ち良い。直木賞に疑問を持っていますが、やはり好きな作家が受賞をすると嬉しいです。ちと本音。冒頭に書いた2作品も、ぼちぼち読んでしまわなくては。てへっ。

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森絵都
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comments

 こんばんは♪
 TBどうもありがとうございました。

 「永遠の出口」は私も未読なのですが、
 「DIVE!!」はよかったですよ。
 折をみて読んでみてくださいね♪

miyukichi:2007/07/22(日) 18:47 | URL | [編集]

ひたむきに生きる姿には感動しますね。
森絵都さん、大好きな作家さんです。他の作品もぜひ読んでみてくださいね。

花:2007/07/22(日) 20:48 | URL | [編集]

妙に心を揺さぶられてしまう作品でした。
登場人物の何かにひたむきに夢中になる姿が印象的で、
こんな風に夢中になれる何かを、私も見つけたいと思いました。
「DIVE!!」私も未読です~。
近いうちに読みたいなぁ。

エビノート:2007/07/22(日) 20:50 | URL | [編集]

こんばんは、しんちゃん。
『永遠の出口』を読んでないの?
これが一番傑作と思っていますが。
『DIVE!』もいいですが。

モンガ:2007/07/22(日) 22:39 | URL | [編集]

こんばんはー
これをしんちゃんが読んでいるときは「おはよう」かな?
自分も「ジェネレーションX」と「鐘の音」が好きだったな。
「DIVE!!」「永遠の出口」ともいい本だよ。しんちゃんもみんなも思っている通り、早く読まなくちゃね!(自分も人のこと言えないじゃないかというツッコミがありそう(苦笑))

リベ:2007/07/22(日) 23:03 | URL | [編集]

miyukichiさん、こんにちは。
「DIVE!!」は暑いうちに読まなくちゃね。
冬にはきついと思い、1年間寝かしてました。
そろそろ読みます。。。

しんちゃん:2007/07/23(月) 10:27 | URL | [編集]

花さん、こんにちは。
はいはーい。読んじゃいます。
だけど、この2作品を読んでしまうと
絵都さんの読む本がなくなってしまう。
それも寂しくて。

しんちゃん:2007/07/23(月) 10:30 | URL | [編集]

エビノートさん、1日に何度もコメントをありがとね。
一生懸命っていいよね。読んでいて羨ましく思いました。
プール物は夏に読むのが一番です。今年に読んでしまおう!

しんちゃん:2007/07/23(月) 10:35 | URL | [編集]

モンガさん、こんにちは。
マイベストですかっ!自分にとっては何だろう。
「カラフル」が結構印象に残ってる。
黄色がきれいだったからかな。

しんちゃん:2007/07/23(月) 10:39 | URL | [編集]

リベさん、こんにちは。
今日はちょっと遅くてお昼に近いです。
SNSでも読めと勧められ、ここでも勧められてしまったよ(汗)
読む本がありすぎて困るよね。現在積読数が380前後(爆)

しんちゃん:2007/07/23(月) 10:44 | URL | [編集]

おはようございます。しんちゃん。
個人的には「ジェネレーション?」が一番好きでした。
随分前に読んだ話なのに、未だにその感動が蘇ります(笑)
年齢を超えた見えない絆に、震えるくらいの感動を覚えました。
最初のウザさが、余計にラストを良く見せていたようにも思えます(笑)

ゆう:2007/07/23(月) 10:50 | URL | [編集]

ゆうさん、こんにちは。
「ジェネレーションX」 が好きなのは一緒ですね。
野球には興味はありませんが、ブログと似てました。
同じ本について、会話が出来たり共感できたりと。
最後のオチも、出来すぎ感はありますが好きでした。

しんちゃん:2007/07/23(月) 16:06 | URL | [編集]

色々な方に勧められてるみたいですけど
「DIVE!!」「永遠の出口」もったいないです!

>積読数が380前後
すごいです。1日1冊(しんちゃんはもっと読んでいますが)読んでも1年かかるって事ですね。

なな:2007/07/23(月) 20:56 | URL | [編集]

ななさんにも勧められちゃった。。。
やっぱもったいないっすか。

いくら読んでも減らない積読。
不思議だなー(汗)

しんちゃん:2007/07/24(火) 08:07 | URL | [編集]

こんばんは~♪
この中の短編って読んでいて結構好き嫌いがはっきりと分かれたんですが、読み終わってみるとそういう事関係なしにこれはいい作品だなぁ、いい本だなぁって思えました。こういうのってちょっと珍しいかも?
私も『DIVE!!』を積んでいるんですよ~やっぱり夏に読まなきゃ!と思って寝かしてました。同じですね。(笑)

板栗香:2007/08/05(日) 00:21 | URL | [編集]

板栗香さん、おはよ~♪
そう、好き嫌いがあったけど良かった。
「DIVE!!」はやっぱ夏ですよね!
と言いながら、まだ読んでいない(汗)

しんちゃん:2007/08/05(日) 09:18 | URL | [編集]

こんにちは!ご無沙汰してます。

気になりながら未読だった森 絵都さん。もったいなかったです。
読みたい作家さんが増えましたv
しんちゃんさんと「好き」が被ります(笑)

TBさせていただきますので、よろしくお願いします。

花梨:2007/11/12(月) 11:21 | URL | [編集]

花梨さん、お久です。
絵都さんは良いよね!めっちゃ好きな作家さんです。
だけど、新刊を中々出してくれないんだよな。
その分一冊にパワーがあるんだけど。

しんちゃん:2007/11/12(月) 16:31 | URL | [編集]

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