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    2007

07.24

「花まんま」朱川湊人

花まんま花まんま
(2005/04/23)
朱川 湊人

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大阪の下町とあったので、ノスタルジー物だと思って読み始めると、えらい勘違いだった。
たしかに貧しい環境を苦にせず、元気に遊びまわる子供たちはいっぱい出てくる。
文化住宅や舗装されていない道が懐かしい。ですが鳥肌物でめちゃめちゃ怖いのもあった。
それでいて温かみのある作品もあった。6編すべてが、昔語りの手法で語られています。


「トカピの夜」
玩具をたくさん持っていた私と、病弱な朝鮮人の男の子。二人の不思議な物語です。
朝鮮人の男の子が突然死に、朝鮮の幽霊トカピになって、近所に騒動を起こす。

これは温かみがあって好きでした。子供の頃にこれと同じ差別は確かにありました。
ですが自分は主人公と同じように、その子と普通に遊んでたし、おうちにもお邪魔した。
だけど、朝鮮の幽霊トカピは知らんかったです。ほんまにある話なんですかねえ。
当時遊んでいた子とは小学校卒業と同時に遊ばなくなった。民族学校へ行ったからかな。
昔を思い出し、懐かしくなりました。もちろん大阪人なのでパルナスもね。


「妖精生物」
少女は高架下にいた男から、「妖精生物」と言う名のクラゲのような生き物を買った。
そしてその生き物を手に乗せると大人な快楽を得て、密かにその快楽を楽しむ少女。

うげって感じ。何もかも肌に合わずに気持ちが悪かったです。変な生き物も気色悪い。
それにこの少女は死にかけのおばあになんてことをするねんやろ。おもろかったけど。
解体ショーは、もちろんあかんかった。あー、やだやだ。想像しただけで吐きそうです。
おまけにオカンはなんてことをしてくれるねん。オヤジが惨めすぎるのもちょっとねえ。


「摩訶不思議」
ウマがあったツトムおっちゃんが突然亡くなった。火葬場へ向う車だが目前で突然止まる。
おっちゃんと仲が良かったアキラは、何故車が動かなくなったのかを知っていた。

これは面白かったです。生前のおっちゃんのエピソードも、めっちゃ可愛くて笑えた。
大阪人っぽいおっちゃんがめっちゃ好き。亡くなったあとの、ごねた理由もええ感じ。
こういうアホらしいお話は大好き。最後のオチもいけててグッドでした。


「花まんま」
亡き父に妹のことを守るよう言われた兄。その妹が自分は誰かの生まれ変わりだと告げる。
妹の一生のお願いを聞き、兄は妹と共に、妹の記憶する滋賀県へと向う。

妹を必死に守ろうとする兄の姿に感動。それに訪ねた先の家族の対応と花まんまの意味。
上手い。そして素敵。それにバンザイをした亡き父も、妹が兄やんと呼ぶのも可愛い。
こういうのを読むと、お国自慢やないねんけど、大阪弁っていいなと改めて認識する。


「送りん婆」
親戚のおばさんは、人に頼まれると言霊を使い、苦しむ人を送る、送りん婆だった。
おばさんの指名で少女はおばさんを手伝い、不思議な呪文を受け継ぐことに。

これはすごく雰囲気があって面白かった。それに伏せられた地名が全部わかって楽しい。
大阪人の特権でしょう。Tという町は天満。O公園は扇町公園。おすそ分けしとこう。
それにラストもユーモアがあって、ほのぼのとしているところがすごく好印象だった。


「凍蝶」
子供の頃から差別を受け、友達がまったく出来ない少年が、ある墓地で女性と出会う。
その女性と毎週水曜日に会うことが楽しみだった少年だが、女性の故郷の蝶を見かける。
そして別れがあり、少年は新たに大事なものを手にいれる。

「トカピの夜」と重なる部分が多かった。理由は書かれてませんが、彼は差別を受ける。
女性もまた、弟の病気のために慣れない土地で働いている。一言でいえば孤独。
そんな孤独を知る二人がお互いを温めあう。いい話なんだけど、差別ものはしんどい。
少年が周りから拒否される描写が痛くて、すごく居心地が悪くてムズムズとする。
ここで出てきたT新地って飛田新地ですよね。まだあるよ。とまた、おすそ分け。


大阪が舞台、じゃべりが大阪弁なので、自分も大阪弁で感想を書いてみました。
ほんまはもっとコッテリな大阪弁で書きたいけど、通じないと困るので少し控えた。
いつもと対して変わんかもしらんけど、書きやすかったです。でも変換が着いてこない。。。
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朱川湊人
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comments

こんばんは!
TBさせていただきました~。
大阪で暮らしたことはないのに、この作品に出てくる大阪の風景が浮かんでくるような短編集でした。
でも、地名が分からなかったところ、しんちゃんの感想で分かりました~。
ああ、なんか聞いたことある!って程度なんですが、より身近になる感じがしますね♪
話はあまり怖い!とは思いませんでした。
一番怖いと思ったのは、表紙の絵だったり(爆)

エビノート:2007/07/24(火) 21:48 | URL | [編集]

こんばんは。
しんちゃんの大阪弁だ♪
それぞれの土地の言葉っていいですよね。

なな:2007/07/24(火) 22:27 | URL | [編集]

エビノートさん、こんにちは。
すでになくなった風景なのに、目に浮かびましたね。

天満の商店街は、日本一の長さだそうですよ。
知ってる場所ばかりなので、調子に乗って書きました。

確かに表紙の少女は怖いかも。

しんちゃん:2007/07/25(水) 17:02 | URL | [編集]

ななさん、まいど!もうかってまっかー。
うーん、あいさつでは普通に言ってるな。。。

大阪人の言葉の執着心はすごいですね。
今では日本中に広まった(笑)

しんちゃん:2007/07/25(水) 17:07 | URL | [編集]

しんちゃん☆こんばんは
「摩訶不思議」 みたいなことって、ありそうで笑えちゃいました。
この本に登場するのは大阪の話なのに、自分の思い出みたいに思えました。
子供の頃って、不思議なことが沢山ありましたねぇ!

Roko:2007/07/25(水) 23:56 | URL | [編集]

Rokoさん、おはよう。
子供の頃って世界は狭いけど、子供だけが持つ世界は広かった。
そんなことを、いろいろ思い出しました。
不思議はありましたね。

しんちゃん:2007/07/26(木) 08:28 | URL | [編集]

しんちゃんは、まさにあの世界にいたんですね。
こういうのを読むと大阪弁っていいなぁって思ってしまいます。

ところで大阪弁だと変換が大変というのは、初めて気付きました。変換ソフトとかあったらおもしろそう・・。

june:2007/07/26(木) 22:28 | URL | [編集]

juneさん、こんにちは。
あれに近い世界に住んでます。
もうちょっと都会ですが、人はあまり代わってませんね。

変換にはいつも打ちのめされる。
普通に書いているつもりでも、この表現はおかしいと、
何度もダメだしされます。へこむよ!

しんちゃん:2007/07/27(金) 10:06 | URL | [編集]

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