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    2007

08.30

「Presents」角田光代

PresentsPresents
(2005/12)
角田 光代松尾 たいこ

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うわー、すごい出会いをしてしまった。お薦めをしてくれた方々に感謝です。女性が一生のうちに受け取る贈り物、すなわちタイトルそのままな12の短編集です。

ひとつひとつが心に浸みてくる作品たち。すべての言葉を大事に読んでいきたい。じっくり時間をかけて、心に刻みながら楽しみたい。あるいは登場人物たちに共感して、かつての自分と重ねてみる。そしてこれからを想像する。そんな作品ばかりなので、無粋な内容紹介はしたくない。というか先入観なしに読んで欲しい本です。出来れば感想なんて控えたい。それじゃあ、ここに取り上げる意味がないので、無粋な内容紹介から始めてみますが、極力、内容には触れないようにします。

赤ちゃんの名前を考えるうちに親の愛に気づく「名前」。たくさん失ったような気がするが、たくさん手にいれていたと気づく「ランドセル」。突然のキスで恋を知っていく「初キス」。初めての一人暮らしで母にもらったお鍋は、たくさんのもの与えてくれていた「鍋セット」。社会に出るということは、どういうものかと気づく「うに煎餅」。恋人との付き合いを通して世界の扉を開いた「合い鍵」。同じ景色を見てきた親友たちから忘れていたものと祝福をもらう「ヴェール」。一緒に生活をしながらも、別のかたちをした何かを手に入れていると気づく「記憶」。理想の思い描いていた家庭とは違うが、現在の家庭の姿に気づく「絵」。風邪をひいて寝込んだことにより、これまで知らなかった幸せを知る「料理」。娘の結婚式で三十年前の奇跡を思い出す「ぬいぐるみ」。死を目前にして、家族や友人たちからたくさんのものをもらっていたことに気づく「涙」。

ほんま無粋やなあ。無粋ついでに思ったことは、温かい系が好きだったということ。作品名をあげれば、「名前」「ランドセル」「初キス」「鍋セット」「ヴェール」「絵」「料理」、あれ? 半分以上やないか! 名前をあげなかった作品たちも面白かった。だけど琴線に触れたのはこの七作品。よくみてみると、自分が経験したか近い経験をした作品ばかりが並んでいる。親の有難さだったり、大人になって気づいたことだ。やはり経験値が高いほど心に響くのだろう。

もらうものって、品物だけではなく、かたちが無いものも含まれる。もちろん嬉しいものもあるし、困ってしまうものもある。贈ってくれる人の考えがあれば、受け取る側の心の動きがある。

最近で思い出したのが頂物。もらって嬉しくないものばかりを毎年贈ってくる、ある大人がいる。苦手なチーズの詰め合わせや、飲めないと知っているのにコーヒーの詰め合わせを贈ってくる困った人だ。もらって嬉しくないだけでなく、その人の人格まで疑ってしまう。悪気はないのだろうが、これだけはもう少し気遣ってもらいたいものだ。ああ、素敵な本の感想を悪口で汚してしまった。削除を考えたが、思ったことなので残しておこう。

人にものを贈るというのは難しい。本人に何が欲しいと尋ねるわけにもいかず、その人の喜ぶようなものを選ぶわけだが、選んだあとには身が竦むような感覚を覚える。その点、この作品はとっても素敵な時間と温かな余韻をプレゼントしてくれた。まだ未読の方は、このプレゼントをもらうチャンスがある。買うにしろ借りるにしろ、そっと手をのばせば本書を手にすることが出来る。さあ、どうしますか?

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角田光代
トラックバック(11)  コメント(18) 

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comments

私もすごく感動したわりに、角田さんそれっきりになってました。しんちゃんのコメントで、久々に思い出して、そうだ!角田さんももっと読んでみなくては、と。
私は「初キス」と「ヴェール」が好き、と書いてますけど、「鍋セット」も妙に心に残っています。

珈琲嫌いなのに、贈られても困りますよね。きっと贈る方はまったく考えもせずに、いつも珈琲って決めちゃってるんでしょうかね。

じゃじゃまま:2007/08/30(木) 19:15 | URL | [編集]

形に残るものだけじゃなくって残らないものも、
たくさんたくさんプレゼントしてもらってたんだなぁ~
そんなことに気付けた大切な一冊です♪
本好きの人には『この本が世界に存在することに』を。
そうじゃない人にはこの本を贈りたいですね~。

エビノート:2007/08/30(木) 20:22 | URL | [編集]

しんちゃんこんばんわ(^^)
プレゼントを買った後の身の竦む思い…分かります。私は相手に渡す時が恥ずかしくて、照れてしまうのでいつも帰り際に「これ」と、素っ気なく渡してしまいます(^^;相手の反応が怖かったりするのかも。選んでる時は楽しいのにね。
これ、すごく読みたくなりました~。
では、では。

uririn:2007/08/30(木) 20:54 | URL | [編集]

この本自体が、素敵なプレゼントでしたよね。沁みました。
私は「鍋セット」「料理」「ヴェール」「涙」が好きと書いていたんですが、
「鍋セット」は、自分の経験と重なるせいか、今思い出しても、ぐっと胸に迫って思わず涙ぐんでしまいます。ということでこのコメントを書きながらウルウルしてます^^;

june:2007/08/30(木) 21:15 | URL | [編集]

読んでいると、自分が今までに貰ったプレゼント、あげたプレゼントの事、その時の状況なんかが頭の中に浮かびますよね。
私はやっぱり「鍋セット」が一番好きです。
あの娘の気持ちと母親の気持ちを考えると、胸がキュンとなります。

なな:2007/08/30(木) 21:19 | URL | [編集]

じゃじゃままさん、おはようっす。
角田さんの本は疲れる系があるから、中々気軽に手が出ませんね。
こちら系だとわかっていたら、すぐに手が出せるのに。

コーヒーはほんと困る。まあ、そのまま他の方に回しますが…。

しんちゃん:2007/08/31(金) 09:38 | URL | [編集]

エビノートさん、その2冊は飛びぬけて良いっすね!
角田さんには、もっとこんなのを書いてもらわなくては。
形に残らないものって、思い出すとじーんとくるね。

しんちゃん:2007/08/31(金) 09:42 | URL | [編集]

uririnさん、可愛い乙女っすね(笑)
エビノートさんが書いている、「この本が世界に存在することに」も良いですよ!

ぜひ、どうぞ。

しんちゃん:2007/08/31(金) 09:45 | URL | [編集]

juneさん、おっはよー。
「鍋セット」は、母と娘だからぐっとくるんでしょうね。
父と息子や母と息子では、こうはならない。
仲良し母娘って憧れます。

しんちゃん:2007/08/31(金) 09:49 | URL | [編集]

ななさん、まいど~。
貰ったよりも贈った方が記憶に残ってます。
心を込めたからでしょうね(笑)

「鍋セット」は人気があるなあ。自分も好きだけど。

しんちゃん:2007/08/31(金) 09:53 | URL | [編集]

こんばんは★
ホントすばらしい作品でしたよね。
読んでから大分時間が経っているのですが、
読んだ時の感動は今でもしっかり残っています。
また読み返して涙したいなぁ。

Rutile:2007/09/03(月) 21:56 | URL | [編集]

Rutileさん、こんにちは。
角田さん好きなRutileさんがそういうんだから、
すごく感動したのでしょうね。
自分にとっても、めっちゃお気に入りの作品でした。

しんちゃん:2007/09/04(火) 10:02 | URL | [編集]

おススメありがとうございました!心がほんわかと暖かくなるような素敵な作品でした。
今まで貰ったプレゼントを思い浮かべて、改めて感謝したくなりました。でも、自分は同じように誰かにそんなプレゼントを贈れているのかな、と思い返して、変な汗が流れそうにもなりました^^;

事後承諾になりますが、記事にこちらへのリンクを貼らせてもらいました。宜しくお願いします。

すずな:2007/10/15(月) 11:06 | URL | [編集]

すずなさん、リンク了解っす。
喜んで貰えたみたいで、ほっとしました。
すずなさんにも、素敵なプレゼントが届きましたね。

しんちゃん:2007/10/15(月) 14:17 | URL | [編集]

とても素敵な本でした。
こんな本に出会えて、よかったと思いました。
何度も読み返したいです。

花:2007/10/25(木) 16:48 | URL | [編集]

花さんにも、プレゼントが届いたみたいですね。
素敵な時間を過ごせたと、勝手に想像しておきます。
花さんも、誰かにこの本をプレゼントしてみては?

しんちゃん:2007/10/25(木) 17:05 | URL | [編集]

今、まさにコレを読んでいます。
まだ2話目までしか読んでませんが、ステキな話です。
自分勝手なオススメですが、私はその前まで「スヌスムムリクの恋人」という野島伸司さんの本を読んでおりました。系統はまったく違いますが、
感動しました。はじめましてで、勝手に紹介してスイマセン。。

りんごっこ:2008/10/12(日) 21:40 | URL | [編集]

りんごっこさん、はじめまして。
野島伸司さんは読んだことがないな~。
常に本を抱えている状態なので、今すぐは読めません。
だけど、忘れないようメモしておきますね。
おすすめありがとう、です♪

しんちゃん:2008/10/13(月) 19:36 | URL | [編集]

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