2007年09月06日 (木) | 編集 |
![]() | ちなつのハワイ (2004/07) 大島 真寿美 商品詳細を見る |
毎年夏は、管沢に住む父方のおばあちゃんのところを訪ねるのが、ちなつ一家の恒例だった。しかし今年は家族全員ではじめて、海外旅行をすることになった。しかしちなつは初めてのハワイを楽しむことが出来なかった。受験をひかえた兄のヨウジはピリピリしているし、お父さんとお母さんは子供でもわかるほどのケンカの火種をくすぶらせている。そんなちなつの前に、死にそうだがこのままでは死ねないと、みんなを心配した菅沢のおばあちゃんのたましいが現れた。ちなつ一家の家族の崩壊と再生を描いた児童文学小説です。
これは児童文学だと侮ってはいけないシビアなお話だ。旅先でも仕事を優先し、家族を構わない父。あなたたちのためと言いながら、子供のことを真剣に考えていない母。勉強ばかりして、心にゆとりのない兄。それぞれの思いの行き違いから家族は崩壊していく。読んでいてすごく疲れる展開です。父親も母親もはっきりいって救いが無いバカ親。そんなバカ親だが子供にとっては大事な親だから、ちなつの思いを察したおばあちゃんが、彼らの本心をひき出し癒していく。
崩壊場面を読みながらイライラとしたが、実は仕事にくたびれていた父や楽しさを忘れていた母、受験をこわがっていた兄をすうっと解放していき、家族の絆を取り戻していく描写には感動をした。おばあちゃんだけでなくハワイの魔法もあったかもしれない。だけど単純に家族が再生して良かったね、で終わってしまうのはもったいない。本書に出てきた「マハロ」という、「ありがとう」の言葉が持つ意味や、思いやりを忘れてはいけない。あなたは素直に声を出して、「ありがとう」と言えますか? 「ありがとう」を言うだけで、身近な世界が少しは風通しの良い世界になるでしょう。
児童書だから子供だけが読む本で終わるのはもったいない。むしろ大人が読んで、忘れていた何かを思い出してもらいたい。そんなことを思った一冊でした。
この記事へのコメント
私がこの作品読んだ時って、大島さんが児童文学書くとは知らずに読んだので、ちょっと面食らった記憶があります。(苦笑)
しんちゃんのコメントを読んだ後にもう一度読んだら、また違う感情が引き出されるかもしれないですね。
しんちゃんのコメントを読んだ後にもう一度読んだら、また違う感情が引き出されるかもしれないですね。
ままさん、もう一回読むとほんとに変わるかも。
じんわりとした温かな気持ちになれますよ。たぶん。
この際、再読しなはれ(笑)
じんわりとした温かな気持ちになれますよ。たぶん。
この際、再読しなはれ(笑)
2007/09/07(Fri) 16:55 | URL | しんちゃん #-[ 編集]
この本、深いよね〜。ほんとに児童書なのかと思った。
大島さんの中では上位に位置してます。
是非是非大人に読んでもらいたい児童書です。
大島さんの中では上位に位置してます。
是非是非大人に読んでもらいたい児童書です。
2007/09/08(Sat) 08:16 | URL | あさと #DjqdzUlk[ 編集]
あさとさん、大人というか夫婦には堪える本ですよね。
偉そうに夫婦なんていいましたが、一寸先は闇だと感じました。
あさとさん、気をつけてね(笑)
偉そうに夫婦なんていいましたが、一寸先は闇だと感じました。
あさとさん、気をつけてね(笑)
2007/09/08(Sat) 14:17 | URL | しんちゃん #-[ 編集]
2年も前に読んでる作品なので、細かいところは忘れがちです。でもしんちゃんの書いた内容紹介読んでたらまた読みたくなりました。借りてこようかな……
まみみさん、あはよう。
年を重ねるたびに、引っかかる部分が違う作品だと思います。
再読すれば前とは違うものが見えてくるかも。
年を重ねるたびに、引っかかる部分が違う作品だと思います。
再読すれば前とは違うものが見えてくるかも。
2007/09/09(Sun) 09:45 | URL | しんちゃん #-[ 編集]
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パパとママの仲は最悪。お兄ちゃんは受験生だし。そんな中、ちなつ一家はハワイへ。 楽しいはずの海外旅行なのに、ここでもパパとママはケンカばかり。 そんなちなつのところへ管沢のおばあちゃんが・・・。でもおばあちゃんの姿はちなつにしか見えない。 バラバラになりそ
2007/09/07(Fri) 11:37:50 | じゃじゃままブックレビュー
ちなつのハワイ大島真寿美作・池田進吾絵出版社 教育画劇発売日 2004.07価格 ¥ 1,365(¥ 1,300)ISBN 4774606332bk1で詳しく見る
2007/09/08(Sat) 22:54:27 | 今日何読んだ?どうだった??
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