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    2007

09.07

「たたみの部屋の写真展」朝比奈蓉子

たたみの部屋の写真展たたみの部屋の写真展
(2007/07)
朝比奈 蓉子

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中学に入学したばかりのタモツは、小学六年間、つれだって登下校をしているユウイチと、いつものように学校の門をでた。その日、ユウイチの飼うミドリガメのエサになる水草を求めて常田川を目指すが、途中でどう見ても廃屋のような空き家に二人は吸い寄せられていく。この庭に池を掘って、最近やたらとデカくなったカメをここに移そうというユウイチに、タモツもかくれ家っぽくて面白そう、と二人は池を掘ることにする。こうして二人は誰も知らない秘密のかくれ家を持った。しかし突然、空き家だと思っていた家主のおばあさんと、その娘が帰ってきた。タモツは認知症のおばあさん、さえこさんに、亡くなった息子のとおると思い込まれ、娘のなつみさんにカメはそのままでいいから、さわこさんの相手をして欲しい、と強引に引き受けさせられた。

少年二人が認知症のおばあさんとその娘と交流していく児童文学小説です。といっても、児童文学らしからぬ思いテーマを取り扱っている。さわこさんはよく知っているはずのなつこさんが誰かわからなくなり、被害妄想がはげしく、タモツたちになつこさんの悪口を言ったり、なつこさんがサイフを盗んだと激しく罵ったりとかなり重たい。そんな上手くいかない母子に戸惑うタモツの横で、自分のおじいさんが認知症だった経験を活かしたユウイチが、母子の間に入って取り持つ。

初めはさわこさんを訪ねるのを嫌だったタモツだが、さわこさんと一緒に料理を作ったり、上手く関われないなつみさんを慰めたりするうちに、真剣に認知症について考えだし、しだいにさわこさんやなつみさんが好きになっていく。

そしてさわこさんが倒れたことがきっかけで知り合う高取先生が、かつて幼くして亡くなったとおると遊んでいた高取のお兄さんだとわかり、さわこさん、とおる、高取先生の三人で、20年前に庭に埋めた宝箱の存在を思い出す。その宝箱の中には、それぞれのその時の思いが詰まっていて、気まずかった母子の関係に明かりをさす。そんな母子と関わったことで、二人の少年たちにも未来への淡い希望が生まれる。

普通に生活を送れば、かなりの確率で訪れるだろうボケを含めた認知症。身近な家族で関わったことがある方もいるだろう。それらと前向きに付き合っていけるかは、今の段階では自分にはちょっと想像しにくい。しかし彼ら少年たちが経験をしたことで芽生えた希望には、爽やかで温かな風を感じました。

二十歳を超えると、脳の働きはどんどん衰退していくそうです。自分の記憶能力もたまに怪しくなってきました。物忘れ、度忘れって嫌ですね。

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comments

ぼけ、度忘れ、思い込み、他人事ではありません(^^ゞ。
介護する側にも、される側にも、いつ自分がなるかわかりませんので。
表紙が、すごく懐かしい感じですね。

くまま:2007/09/08(土) 10:59 | URL | [編集]

くままさん、表紙はノスタルジックで可愛らしい。
だけど児童書とは思えないテーマでびっくりしました。

しんちゃん:2007/09/08(土) 14:20 | URL | [編集]

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