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    2007

09.15

「我らが隣人の犯罪」宮部みゆき

我らが隣人の犯罪 (文春文庫)我らが隣人の犯罪 (文春文庫)
(1993/01)
宮部 みゆき

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これまでいろんな方に、この本が面白いとお薦めしてきた。なのに自分が感想を書いていなかったので、これはいかん、と再再読をしました。だからフレッシュさはありません。あしからず。

「我らが隣人の犯罪」
三田村一家が半年前に越してきたラ・コーポだが、右隣に住む橋本美紗子さんちで飼われている犬のミリーがうるさくて、中一の誠は毅彦叔父さんと共にとうとう自己救済に乗り出した。それはミリーをさらってもっとまともな飼い主に飼ってもらおう、という計画だった。

「この子誰の子」
親戚の結婚式に出席をしている両親から留守をまかされ、一人で留守番をするサトシの前に、父の恋人だと名乗る恵美と女の子の赤ちゃんが現れた。恵美がどういう人物か怪しみながらも、サトシは自分の妹かもしれないという葉月にどんどん惹かれていく。

「サボテンの花」
六年一組の二十六人の生徒たちが自由研究のテーマに選んだのは、サボテンには本当に超能力がある、というものだった。ヒステリーを起こした女性教師は登校拒否をし、生徒たちの謎の行動に親からは抗議を受ける。そんな中、権藤教頭は酒飲み仲間である大学生の秋山徹に相談しながらも、生徒たちをそっと守りながらも静観する。

「祝・殺人」
妹の披露宴に出席した駆け出しの刑事である彦根和男は、タイプだと思っていた披露宴のエレクトーン奏者をしていた日野明子から、話を聞いて欲しいと持ちかけられた。それは管内で十年ぶりに捜査本部が設置された、晴海荘バラバラ殺人事件に関することだった。

「気分は自殺志願」
駆け出しの小説家である海野周平は、平日の昼間に近くの庭園をぶらぶら散歩するのを日課にしている。そのうち顔なじみになった老紳士の中田義昭から、私を殺して欲しい、つまりは絶対にバレることのない自殺の方法を考えていただきたい、と持ちかけられた。事情を聞いた周平は、自殺の方法ではなく、違う方法で中田を救う方法を伝授する。


多くのブロガーさんや解説で絶賛されているのは「サボテンの花」です。確かに面白いし、温かな気持ちになれる。だけど個人的にイチオシしたいのは、表題作である「我らが隣人の犯罪」だ。オール讀物推理小説新人賞をこの作品で受賞し、デビューになった作品になる。これがすごく面白いのだ。隣の家で飼われているスピッツがとにかくやかましい。両親は耳栓をして寝るし、少年はヘッドホンをして寝るぐらいにうるさい。文句をいってもいっこうに言うことを聞かない上に、逆にちょっとしたことで怒鳴りこんでくる始末。犬は散歩をしてもらえないからストレスがたまっているのだろうと、叔父さんの計画にのっとって行動を始める。天井が続いているので女性が留守の間に忍び込もうとすると、預金通帳とハンコを見つけたり、内緒にしていた病弱な妹にばれると、妹は鍵の隠し場所を知っていて、玄関から入れることがわかったりする。なんかすべてが行き当たりばったりだけど、結局は上手くいく。しかも病弱だった妹が一番張り切っていて、気づけば元気になっている。こういうのがとにかく面白くて、それにオチも素晴らしいものがあった。もうめっちゃ好きです。長編では「火車」が飛びぬけているが、短編では「我らが隣人の犯罪」がダントツに面白い。

長々と感想を書いたが、他の短編の感想を書いていなかった。今更書くと蛇足っぽいことになりそうなので止めておこう。「この子誰の子」「祝・殺人」「気分は自殺志願」も面白いです。この短編集は読んで損なしです。初期作品に共通することだが、少年たちがすごく魅力的で、まだ未読だという方にぜひお薦めしたい一冊です。

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宮部みゆき
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comments

これ、結構面白い作品が多いですよね。
私はオーソドックスに「サボテンの花」が一番好きですけど。
「我らが隣人の犯罪」は、これで短編?っていうくらい起伏に富んだ展開でしたね。
「祝・殺人」はシリーズ化するのかと思ったくらいです。
失恋刑事シリーズとか(笑)
「気分は自殺志願」 もインパクトがありましたね。
実際に、亜鉛不足で味覚障害の人が増えているそうですよ。

ia.:2007/09/16(日) 05:04 | URL | [編集]

ia.さん、短編集ではこれが一番好きです。
どのブログを見ても「サボテンの花」ばっかりやもん(苦笑)
だから、「我らが隣人の犯罪」にスポットを当てようと頑張りました。
ia.さんも「サボテン」やし。

しんちゃん:2007/09/16(日) 09:34 | URL | [編集]

しんちゃんのレビューと自分が読んだ後のと読んでみたけど
やっぱり物語の断片を覚えているのは「我らが…」と「サボテン」だけでした。
「我らが…」がデビューのきっかけとなった作品なんですね。

なな:2007/09/16(日) 20:55 | URL | [編集]

ななさん、おはよう。
「この子誰の子」は温かな気持ちになれるし、「気分は自殺志願」もシュールで面白い。
だけど、「我ら」と「サボテン」なんですよね。確かにこの二作品が飛びぬけてます。

しんちゃん:2007/09/17(月) 09:16 | URL | [編集]

こんにちは~♪
「我らが~」を強力プッシュしていてとても嬉しくなりました。(笑)ほんとどこみても「サボテン」ばっかりですもんね~

この本を読んだのが随分前なので、内容を忘れかけな短編もあるのですが・・・どれもいいなぁと思わせる完成度の高い短編集だな~と思いました。
宮部さんの初期作品っていいですよね~

板栗香:2007/10/08(月) 11:34 | URL | [編集]

板栗香さん、ご無沙汰~♪
「サボテン」は多い。つうか「サボテン」ばっか。
少数意見だけど、「我ら」を猛烈にプッシュしたいですよね。

宮部さんの初期、中でも少年モノは大好きです。

しんちゃん:2007/10/08(月) 13:32 | URL | [編集]

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