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    2007

09.22

「いつか棺桶はやってくる」藤谷治

いつか棺桶はやってくるいつか棺桶はやってくる
(2007/07/26)
藤谷 治

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基礎科学研究所で、秘密裏に大量殺戮兵器になりうる通称「まむし」を研究している内藤タダオが帰宅すると、妻が消えていた。残されたのは正体不明の記号の羅列が綴られた四冊のノートと、夏目漱石の「暗明」という本。そしてマンションの自宅玄関前には謎の女性マーちゃんの姿。結婚して二年間経つが、妻との出会いから結婚まで、長崎のさる素封家の娘だという彼女と、義父の強引なペースで物事が進み、妻が何をいっているのかその気持ちが理解出来ないまま現在に至った。なぜ妻はいなくなったのか。タダオの研究とは関係があるのか。

これを書いている藤谷さんは楽しかっただろうと想像する。思いついたからこれも書こう。こんなのも思いついたと、結果的にごった煮状態になっている。そこにはくすっと笑える名詞や、にやりとしてしまう例えがあちらこちらに散りばめられている。ただ読者にとっては行き着く先がまったく見えないし、キーになるアイテムや今後関わってくるエピソードが絞れずに、大量の情報が怒涛のように与えられる。話がどんどん複雑に絡み合って広がっていくので、はっきり言って難解なのだ。

それにページにぎっしりと詰まった、字、字、字。町田康さんを一瞬思い出すが、あの独特なリズムとはまた違う。まったく未知の世界に迷い込んだようで、手探り状態で一歩ずつ進んでいくしかない。

妻が消えたのは自分の意思か。それとも他人の意思でそこに悪意はあるのか。妻が残していった品物の意味とは。おどおどとした返答ながら何かを隠している電話先の義父。恩師であり上司でもあるN.M氏の謎の行動。タダオに付きまとうマーちゃん。そして宅配便を装った謎の黒いスーツ二人組。すべてが怪しすぎて、頭の中で整理するのに苦労した。

中盤からは雰囲気が少し変わって読みやすくなる。ただただ困惑して途方に暮れていたタダオが、一杯のおいしいコーヒーと、軽やかな音楽をきっかけに、自由であることを面白おかしく感じるようになって、彼の思考がわかりやすいものになる。特に電車での席を譲れというババアをやり込める部分は痛快だった。そんなタダオとは逆に、一緒に行動するマーちゃんがかなり謎なんだけど、なぜあんなにこだわっていたのかは謎のまま。うーん、気になる。これはネタバレになるのかな。N.M氏に惚れていた??

その後「まむし」絡みで大きなことも起こってラストに向って進んでいくのだが、これまでの大風呂敷が収束していくと、本質は当たり前なことだとわかる。人の繋がりとはみたいなことで…。おっと、これ以上はネタバレになるので言えない。危ない、危ない。あんなに複雑だった事柄をよくすっきりと最後は纏めたなあと、藤谷さんに感心してしまった。たぶん苦労したでしょうね。しっかし、この本の感想を書くのは非常に難しかった。他の方の感想をぜひ読んでみたいものである。

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藤谷治
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comments

物語の終わり方もそうでしたが、あまりに言葉の情報量が多すぎて、それに自分が追いつけなくなってしまったかな。かなり曖昧な部分が多いので、読者によって想像、そして感想がかなり異なる小説だと思います。

リベ:2007/09/22(土) 23:57 | URL | [編集]

りべさん、読むのに時間が掛かったし、理解していくのも難解でした。
だから読み終わると、妙な達成感みたいなのがありました。
やったぞ、みたいな。

しんちゃん:2007/09/23(日) 10:03 | URL | [編集]

こんばんは。
すごかったですね。
ただただ文字を追って、不思議な世界に入り込みました。
私のは感想になっていなかったかもです。

なな:2007/09/25(火) 21:43 | URL | [編集]

ななさん、ほんとすごかった。
字を追うのに必死だけど、本質がわかれば単純でした。

これは感想が難しいですよね。どこまでがネタバレやら。はは。
これから伺わせてもらいまーす。楽しみ(笑)

しんちゃん:2007/09/26(水) 16:06 | URL | [編集]

翻弄されまくりでしたが、読んでて楽しかったです。
ラストもよかったし、すごいなぁとひたすら思いました。

とはいえ、私は物語についていくのがやっとで、ネタばれ以前に
感想を書くのが難しかったです^^;

june:2007/10/07(日) 21:12 | URL | [編集]

juneさん、感想は困ったよね~!
どこまで書いていいのやら、どこかで伝えいいのやら。
だけど、お薦めしたいけど、言葉が出てこない。
難しいよねーー!!

しんちゃん:2007/10/07(日) 23:32 | URL | [編集]

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「いつか棺桶はやってくる」藤谷治


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