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    2007

10.13

「東京公園」小路幸也

東京公園東京公園
(2006/10/28)
小路 幸也

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まだ自分が小さい頃に死んでしまった母親のことを思うとき、いつも最初に浮かんでくる光景は、一眼レフのカメラを構える姿だった。カメラマン志望の大学生、志田圭司は母の残したカメラを手に、家族の写真を撮ろうと東京の様々な公園を訪れていた。
そしてある日偶然に出会った初島さんから奇妙な頼み事をされた。それは幼い娘と公園巡りをしている妻の百合香さんを尾行して、写真を撮ってほしい、という依頼だった。バイト感覚で引き受けた圭司だが、たった二歳しか違わないのに彼女は既にお母さんとして生きている。そんな姿をファインダー越しに見ているうちに、圭司は淡い感情を持つようになった。

サイド・ストーリーがすごく良かったです。友人ヒロのかつての償い。これは冒頭なんだけど、いきなり泣きそうになった。それに、星を観る宴で明かされる、ゲイのマスターと奥さんの幸せの匂いの話は、単純にいいなあと憧れた。

もちろん、ケイジ、ヒロ、富永の三人で過ごす、ゆったりした時間も良かったです。彼らのような男女を越えた関係には、すごく興味があります。だって自分には無理っぽいから。そういや「Q.O.L」でも同じようなことを書いたな。
ああ、説明が抜けていました。ケイジとヒロは男同士で一軒家に同居していて、女であることを捨てたいという富永が、そこにDVDと食材を持ってやって来て、一緒に料理を食べながら映画を観ます。これら彼らが作る雰囲気がすごく良くて、いいなあ、こんなの経験したーい、となりました。

メインである、ケイジと百合香さんのファインダーを通した会話は、ケイジが最後に出した結論がメッセージ性が強いので、書くことを控えておきます。血の繋がらない姉さんのことも。これらは自分で読んで感じて欲しいです。幸せのかたちとは、みたいなことが描かれています。

こういう静かで時間が止まったような雰囲気の作品は大好きです。穏やかな温かい目線が気持ちよく、優しい気持ちになれた一冊でした。それにラストは読み応えがありました。
言えないことだらけの感想になってしまったが、すごく面白かったです。

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小路幸也
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comments

しんちゃん☆こんばんは
この物語、大~好きです!
公園を散歩しながらいろんな人を眺めたり、写真を撮ったり、木々の緑や鳥のさえずりに季節を感じたりって、いいですよね!

Roko:2007/10/13(土) 22:41 | URL | [編集]

Rokoさん、こんにちは。
これはすごく良かったです。
つうか、小路さんを読むたびに褒めてます。
小路さんのこういうのを、もっと読みたいと思いました。

しんちゃん:2007/10/14(日) 10:51 | URL | [編集]

こんばんは、しんちゃん。
うーん、これは良かったです。
カメラを持って、東京の公園を廻った時期がありますから、ことさらに良く感じてしまいましたよ。

モンガ:2007/10/14(日) 19:07 | URL | [編集]

時間がゆったりと優しく流れていて、
たしかに静かで時間が止まったような雰囲気です。
熱い話も好きですが、こういう話もいいなぁと思います。
ヒロの償いの話は私もすごく印象に残ってます。

june:2007/10/14(日) 19:48 | URL | [編集]

モンガさん、こんにちは。
東京の公園と違って大阪の公園はダメです。
ブルーシートに大音量のカラオケと無法地帯化。
どうにかして欲しい。

しんちゃん:2007/10/15(月) 10:51 | URL | [編集]

juneさん、こういう話もいいっすよね。
ヒロの償いの話などのスパイスも良かったです。
それと共同生活に憧れます。

しんちゃん:2007/10/15(月) 10:54 | URL | [編集]

こんな生活、小説でしかありえないんじゃ?と思いつつ、やっぱり憧れてしまいます。本当に静かで雰囲気のある作品でした。

まみみ:2007/10/15(月) 16:37 | URL | [編集]

まみみさんも男女の同居に憧れる仲間。やっぱいいよね。
無理だとわかっていても、いつかは、何て考えてしまうおバカです。
すごく雰囲気のある作品でしたね。

しんちゃん:2007/10/15(月) 17:09 | URL | [編集]

ヒロの償いの話には、ぐっときますよね~。
物語の中に浸っているのがとっても心地良い作品でした♪
この作品を思い出すと、きまって公園に行こうと思っちゃいます。

エビノート:2007/10/15(月) 19:07 | URL | [編集]

東京に行くたび
ここに書いてあった公園に行こうと思いつつ
なかなか実行できてません。
すごく穏やかな気持ちになれた作品です。

す~さん:2007/10/15(月) 20:53 | URL | [編集]

エビノートさん、ヒロの存在は大きかったですね。
それに物語りも素晴らしかったです。
公園は…無法地帯だからなあ。

しんちゃん:2007/10/16(火) 10:02 | URL | [編集]

す~さん、こんなに公園が多いとは知りませんでした。
土地が高いのに贅沢やなあ、なんて思ったりもしました。
結構リアリストな自分を見つけました。はは。

しんちゃん:2007/10/16(火) 10:07 | URL | [編集]

私もどうしてこんなにこの作品でぐっときちゃったのかな~って思ったんですけど、静かなひと時、バンドワゴンとは真逆の、そ~っと流れていく時間みたいなものが好きだったのかも。
ヒロの償い、その被害者の家族の人たちの振る舞い、もう泣きましたよ~。なんてすごい人たちなの、と。ヒロも、ヒロだからよかった。
普通、こんな風に更生なんてしないかも。

お姉さんとは、結局どうなのだ?ちょっとそこは自信ないかも。

じゃじゃまま:2008/03/25(火) 16:47 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
マイナスイオン効果がありましたよね。
それにサブキャラが無茶苦茶良かった。
こういう小路さんもいいですよね。

しんちゃん:2008/03/26(水) 10:26 | URL | [編集]

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