--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2007

10.23

「冠・婚・葬・祭」中島京子

冠・婚・葬・祭冠・婚・葬・祭
(2007/09)
中島 京子

商品詳細を見る

タイトルの「冠・婚・葬・祭」のとおり、成人、結婚、葬式、お盆に纏わる、それぞれの人間模様を描いた4つの短編集です。すべての短編が面白かったです。

「空に、ディアボロを高く」
菅生裕也は、勤めていた地方新聞社を辞職することになった。そして二年暮らしたこの土地と今日でさよならという日に、自分が書いてしまった誤報道記事がすごく気になりだした。あの日、成人式の行われる会場で中止になってしまったストリートパフォーマンス大会。そのイベントだと勘違いしてしまったジャグリングをしていたあの大道芸人のことを。

「この方と、この方」
菊池マサ枝六十八歳は、三十年間、知る人ぞ知る優秀なお見合いおばさんとして生きてきた。しかし、もう世間は自分を必要としないことを感じ、密かに引退を決めていた。そこへ偶然にも彼女のところへどうしても見合いが必要だという二枚の見合い写真が持ちこまれた。マサ枝は気が進まないものの最後のお見合いを引き受けることにした。

「葬式ドライブ」
佐々木直之は、半日のドライブを一緒に過ごしたおばあちゃん、宇都宮ゆかりさんの葬儀に参列した。直之がおばあちゃんと出会ったのは三ヶ月前。会社の上司の命令で、付き合いのあった工務店の創業者の告別式に、グループホームに入所しているおばあちゃんをお連れしてお世話したのがきっかけだった。

「最後のお盆」
母がなくなって早くも三年が経った。母の生家である古い日本家屋は娘三人が相続し、次女の皐月夫婦が管理していたけれど、夫の海外赴任が決まり土地も屋敷も手放すことになった。そこであの家も見納めだから、夏休みを利用して最後にみんなで集まって、昔やったお盆をやることに決まった。だが、いざその伝統行事をやってみるとなると、その頃幼すぎてやや鮮明だが心もとない。いちばんよく覚えているはずの長女の史江は、嫁ぎ先の新盆があるので来れない。二組の姉妹夫婦は、手探りでお盆をすることになった。


「空に、ディアボロを高く」は、二十歳の子の若さや、夢への熱意に触れて、前向きに生きようと決意する青年。なにより二十歳の子のエネルギーが気持ちよかった。 「この方と、この方」は、かつて上手くいったことも、時代がかわると一筋縄で行かない。ダメ人間に振り回される、お見合いおばさんのあたふたする姿が面白かった。 「葬式ドライブ」は、おばあちゃんの知られざる人生を青年だけが知ってしまった。だけど、どうする事も出来ずに、そっと心にしまう青年が素敵。 「最後のお盆」は、いまはもう亡くなってしまった人々の面影が立ち現れる伝統行事。姉を見て母を思う。そしてちょっぴり不思議があって、お盆ならありそうと思わせる何かがあった。

やっぱ中島京子さんはいいわ。なんか読んでるとほっとする、そんな一冊でした。

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

中島京子
トラックバック(5)  コメント(10) 

Next |  Back

comments

どれもこれも印象深い物語でしたね。
静かに流れる時間が素敵でした。

なな:2007/10/23(火) 22:28 | URL | [編集]

ななさん、ちょっとした温かさがいいよね。
これを読んで、ダブル中島から益々目が離せなくなりました。
いいなあー。

しんちゃん:2007/10/24(水) 17:02 | URL | [編集]

こんにちは。
中島さんの人物描写が見事という感じでした。
やさしさが感じられるストーリーもよかったです。

mint:2007/11/16(金) 10:54 | URL | [編集]

mintさん、こんにちは。
ボタンの掛け違いのようなズレを
それぞれの掛け方でなおすのが絶妙でしたね。
それにいい雰囲気でした。

しんちゃん:2007/11/16(金) 14:57 | URL | [編集]

こんにちは。しんちゃん。
初めて中島さんの作品を読んだのですが、とても面白かったです!!
図書館に走って、全部借りてきました(笑)

ゆう:2007/12/27(木) 12:54 | URL | [編集]

ゆうさん、こんばんは。
いいでしょ、いいでしょ!すっごくお気に入りの作家です。
続けて読みたくなる気持ちがわかる。
あとは「FUTON」と「父の構想」を残すのみ。
楽しみですね。

しんちゃん:2007/12/27(木) 22:07 | URL | [編集]

ダブル中島!
もう一人は、中島たい子さんですよね。
たい子さんのほうは注目していたけれど、京子さんのほうはこれまで素通りでした。
良い作品でしたね~これ。
どの短編もそれぞれに良かったです。
来年は、しんちゃんおススメの「桐畑家の縁談」から、徐々に追いかけていきたいと思います。

今年一年お世話になりました♪
今年は松浦寿輝さんの『川の光』を読めたこと、大きな収穫でした~。
紹介してくださってありがとうございます♪
2008年もどうぞよろしくお願いします。

エビノート:2007/12/30(日) 23:40 | URL | [編集]

エビノートさん
その通りっす。京子さんとたい子、そう呼ばれてます。
中島京子さん、めちゃお薦めです!

エビノートさんのお薦めもありがたかったです。
お互いにお薦め本に出合うといいですね。
来年もよろしく~!

しんちゃん:2007/12/30(日) 23:57 | URL | [編集]

中島さんの作品っていいですね。私まだ初心者なんですけど、でも「平成大家族」読んで、いいな~って思いました。
これからどんどん読んでいきたいと思います!

じゃじゃまま:2009/05/05(火) 17:06 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
中島京子さん、好きっ子です。好き期間でいえばベテラン?
沁みる作品が多いので、どんどん読んじゃって!

しんちゃん:2009/05/06(水) 23:04 | URL | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

「冠・婚・葬・祭」中島京子


冠・婚・葬・祭中島 京子成人、結婚、葬儀、お盆。当り前の儀式が当り前じゃなくなった今だから、改めて浮かび上がる人生の意味。人生の節目節目で、起こった出来事、出会った人、考えたこと。現在を切り取る4つの物語特別ないい人も悪い人も登場しない普通の人たちの物語

2007/10/23(火) 22:29 | ナナメモ

『冠・婚・葬・祭』


今日読んだ本は、中島京子さんの『冠・婚・葬・祭』です。

2007/11/16(金) 10:34 | いつか どこかで

冠・婚・葬・祭 中島京子


「冠婚葬祭」という人生の節目の儀式に織り成される人間模様を、リアルに鮮やかに描いた連作四編。 「冠婚葬祭」という節目に、否が応でもふつふつと生まれてくる親戚づきあいや友人関係の煩わしさが、手に取るようにリアルに描かれていた。 そして、煩わしさを乗り越え...

2007/12/27(木) 12:54 | かみさまの贈りもの~読書日記~

冠・婚・葬・祭 〔中島 京子〕


冠・婚・葬・祭中島 京子 筑摩書房 2007-09売り上げランキング : 17731おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools ≪内容≫ 人生の節目節目で、起こった出来事、出会った人、考えたこと。 いろいろあるけど、ちゃんと生きよう。そんな気持ちになる4つの「今」を切...

2007/12/30(日) 23:31 | まったり読書日記

冠・婚・葬・祭 中島京子著。


≪★★★≫ 中島氏の作品はなんだか温かいですね~。 冠婚葬祭にまつわる4編の物語。 「空に、ディアボロを高く」 地方新聞社の記者だった菅生裕也は、成人式の取材記事で誤報を載せてしまい、2年間最後まで好きになれなかった地方を後に、生まれ故郷の東京に戻る。なん...

2009/05/05(火) 16:45 | じゃじゃままブックレビュー

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。