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    2007

11.11

「海辺の博覧会」芦原すなお

海辺の博覧会海辺の博覧会
(2007/08)
芦原 すなお

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来月で五十八歳になるという男が、突然死にそうになって、向った病院で医師に妙な注射をうたれて意識が遠のき、気がつけば、マサコ、トモイチ、アキテル、フミノリたち、懐かしい顔をした少年たちが、目の前に立っていた。男は昭和30年代の少年時代に戻って、生まれ育った海辺の町に帰ってきていた。

「海辺の博覧会」
少年が小学校の四年生で明日から夏休みという日、いつも遊んでいる松林にある砂地で友達たちと遊んでいると、おっさんたちがトラックでやってきて、その砂地に博覧会の小屋を建てだした。それと同じ頃、大学生の兄ちゃんと知り合い、博覧会が完成したら、一緒に見に行こうと約束した。

「へび祭り」
明日から神社の祭りが始まるという日。フミノリはへびに小便をひっかけようとするイタズラをしようとした。するとその夜、フミノリはすごい熱を出して寝込み、フミノリの父は外出したきり戻ってこなくなってしまった。さらに、祭りで小屋掛けしているへび娘のヘミちゃんがいなくなってしまった。

「青いことり」
栃若が盛り上がる相撲ブームが到来し、宿敵である港の子供たちと、相撲の対抗戦をすることになった。そんな大事なときに、トモイチが転校してきた女の子に恋をし、腑抜けになってしまった。マサコの提案でスケベ裁判を開きトモイチは元に戻るが、ある出来事がきっかけで、少年たちは相撲で絶対に負けるわけにはいかなくなった。

「子ども競馬」
ローマ・オリンピックで男子体操が金メダルを獲得し、単純な少年たちはオリンピックを目指して宙返りを練習する毎日。そんなある日、ゴクドレのゴクちゃんと親しくなり、競馬のすばらしさを聞かされ、競馬大会を開催することになった。丁度、アベベを見て走ることに熱くなった少年たちだが、宿敵である港の子供たちが参加させろと言ってきた。

「選挙犬」
少年たちの町で選挙が始まった。そして選挙があると、どこやらからやってくる選挙犬もやってきた。選挙犬には、その犬が気に入った候補者が当選する、という噂があった。選挙は大人の世界だけでなく、少年たちのクラスでも実施されることになった。級長を務めていた子が転校することになり、後任を選ぶことになったのだ。

「ごきげんよう」
少年らの住む海辺地区にあるグラウンドで、市制大運動会が開催される。少年らは千六百メートルリレーに出ることになるが、その前に二つの事件が起こった。一つは宿敵の港の子供たちを偵察に行ったフミノリが見つかってしまい、港が勝ったら子分になれと脅されたこと。もう一つは地域を一年中巡回していた片山のじいちゃんが、ボケたおした末にあっさり死んでしまったこと。そして、少年たちのリレーが始まる。

「あれーじょお!」
少年らが六年生になった年にベルリンの壁が造られ、少年達は脱出者と警備兵に別れたベルリンの壁ごこでドロンコになって遊ぶ。そこにマサコが子供会の水泳大会が開催されるという情報を持ってきた。彼らは海で一緒に猛特訓するが、フミノリは何を思ったのか、一人で海に出かけ、波にさらわれて溺れ、命はとりとめたが意識が戻らなくなってしまった。


自分の生まれる前の年代のお話だが、どこか懐かしさを覚える。小学生高学年の頃だったと思うが、その頃に初代ファミコンが発売された。その発売以前は、ここに出てくる少年たちのように、毎日ドロンコになって遊んでいた。何をあんなに一生懸命遊んでいたのだろう。おにごっこ、かくれんぼ、盗人と探偵、三角ベース、ザリガニ取り、坊さんが屁をこいた。他にも名前は忘れたが、毎日外が暗くなるまで遊んでいた記憶がある。それも近所の同級生だけでなく、友達のお兄ちゃんや、年の違う子供たち、女の子も混じって、いつも遊んでいた。現在は少なくなっただろう、そういうにぎやかな遊びが、本書には溢れている。

男勝りで勝気なマサコや、アキテルの三歳年下の甘えん坊のフミノリ、といった元気で個性的な子供たちが、いきいきと何事にも好奇心をだし、毎日が小さな冒険のように過ごしている。部屋にこもって遊ぶのではなく、自分たちの生まれ育った町を庭のように遊んでいる。そんな彼らの姿に懐かしいと思う反面、現代のメールをしながら歩く子供を思い浮かべて、複雑な思いを感じた。

それにしても、芦原すなおさんが描く昭和は絶品。ノスタルジックな雰囲気に、気持ち良く酔えた一冊でした。

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芦原すなお
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comments

おばちゃんはもう生まれてましたがおばちゃんよりちょっとだけ上の年代のお話。おばちゃんは町中の生まれでここまでどろんこではあらへんかったけど大人との交流とかこどもたちの探検とか懐かしかった。芦原さん『青春デンデケデケデケ』とか『みみずくシリーズ』とか『山桃寺まえみち』『雨鶏 』とか昭和の風景・匂いがうまいですよね。

ナカムラのおばちゃん:2007/11/11(日) 19:22 | URL | [編集]

おばちゃんは町中ですか。
うちはギリギリ市内だけど、田んぼや水路が残る環境で育ちました。
だから年代の違いをあまり感じずに、ノスタルジーに浸れました。
芦原さんのこういうの良いよね。

しんちゃん:2007/11/12(月) 09:12 | URL | [編集]

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海辺の博覧会  芦原すなお


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2007/11/11(日) 19:09 | ナカムラのおばちゃんの読んだん

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