「蜜の森の凍える女神」関田涙
2007年11月24日 (土) | 編集 |
蜜の森の凍える女神 (講談社ノベルス)蜜の森の凍える女神 (講談社ノベルス)
(2003/03)
関田 涙

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風花学園高等部に通うヴィッキーと森下吉乃さん、中等部に通う誠は、何度も訪れたことがある別荘だから、と親たちの特別許可をもらって、仙人平にある別荘に三人でやって来た。そこへ大学のサークル仲間六人が、突然の吹雪に行く手を阻まれ迷いこんで来た。体格も態度も立派な野村、田舎のチンピラのような中嶋、神経質そうな植田、溢れた才能が不快感を与える高口ら男性四人に、大金持ちの娘の典子、臆病そうだが隠しきれない魅力を持つ小夜子ら女性二人。

吹雪によって閉じ込められた人々。外部との交信も不通となり、逃げ出すことも出来ない。これらシチュエーションを楽しもうと、彼らは探偵ゲームをすることにした。しかし余興のつもりが、翌朝に刺殺死体が発見されて事態は一変する。そこに五十年前に起きた、売れない探偵小説家が刺殺され、内縁の妻が冤罪の疑いがあるまま獄中で病死した事件がからみ…、という第28回メフィスト賞受賞作です。

語り手であり、全体を見る目線がぼくこと誠。その姉であるヴィッキーが探偵という設定。このヴィッキーのわがままぶりが、好きになれるかどうか別れるところだろう。二階堂蘭子とも似ている、少し狙いすぎのキャラなのだ。語り手のぼくが自己完結するのも少し気になったし。

サークル仲間も実際は気が合う仲間ではなく、各々に含むところがあって、裏ではぎすぎすした感情が渦巻いている、というのもありがちな設定。だから、これまでにあった本格といわれるジャンルの作品を、キャラ立てて読みやすくしたような作品だ。本格ミステリにラノベを取り入れた感じかな。

本格好きには頼りないかもしれないが、キャラ小説が好きな方には喜ばれるかも。どちらにしろ読み手を選ぶ作品だと思うけど。自分はどうかって? 悪くはなかったけど、褒めるほどでもなく、普通でした。

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