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    2007

11.25

「背の眼」道尾秀介

背の眼背の眼
(2005/01)
道尾 秀介

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るるぶで見かけた福島県の山中にある白峠村へ旅行にやって来た、ホラー作家の道尾。その訪れた村では、ここ二年ほどの間に四人の子供が神隠しに遭い、一人目の男の子は頭部だけになって河原に流れ着いたという。そんなこととは知らずに、白早川の上流まで散歩に出た道尾は、菊の花がたくさん並べられた河原で、「レエ オグロアラダ ロゴ…」という無気味な声を聞く。一夜明けてその言葉の真の意味に気付いた道尾は東京に逃げ戻り、大学時代の友人である真備庄助の構えた「真備霊現象探求所」を訪ねる。

そこで真備が別件でまとめていたファイルを見せてもらった道尾は、さらに驚愕の出来事を知る。その「背の眼」の題されたファイルには、四人の人物から送りつけられた、ある共通点のある写真が挟まれていた。その写真には、誰かの背中に眼のようなものが写りこんでいること、そしてその眼を背負った人物がきまって後に自殺をしているらしいこと、それから白峠村とその隣町であること。恐怖に慄く道尾は、真備と助手の北見凛とともに、再び白峠村へ向う。

ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作だそうですが、背中に眼が出る以外はホラーっぽくないし、サスペンスというには複線の数が多い。よって民俗学を絡めた本格ミステリといえる作品だと思う。天狗伝説などの民話や伝説に、霊能者の存在。昔から残る因習や霊についての薀蓄などと、あのいつも異装束を着ている作家の影響がかなりあった。だけど、あそこまで圧倒的な雰囲気を持っているわけではなく、ユーモアもあるし、ホームズ系のスタイルも継承しているので、大先輩たちへのオマージュと自分は捉えて読んだ。

これを物まねだという方もいるかもしれない。だけど、その後のこの作家の活躍を考えれば、ただの物まねではないことは確かだと思う。散りばめられた複線、関係ないと思われた人物たちが繋がる瞬間、読み手を勘違いさせるテクニック。トリックスター道尾の原点を覗いたようだった。

ただ、少し長いのである。選考委員の選評にもあったが、余分な贅肉が多いゆえに、間延びしたような感じを受ける部分があった。それに、登場人物たちにもう少し色気があれば、もっとのめり込むことが出来たと思う。しかし、本書のような民俗学を取り入れたジャンルは個人的に好きだ。読者が疲れないような良い意味での軽さがあり、提示された謎は基本的にすべて解明され、読後も爽やかな余韻が残る。

個人的にですが大好きな作品だったので、続編もチェックしなくては。

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道尾秀介
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comments

「レエ オグロアラダ ロゴ・・・」って、最近珍しい正統派のホラーサスペンスでしたね。
その後の道夫氏の評判、巷ではとても高いのですが、個人的にはこの作品が一番好きですね。

すの:2007/11/25(日) 19:12 | URL | [編集]

しんちゃん、こんばんわ。
やっぱり、これも面白そうですね!次はこれかな?
道尾さんはハズレが少ないですよね。
ただ、このところ読書ペースが上がらないんですよ。
本多さんの「MOMENT」も買ったし、米沢さんの「インシテミル」も借りたのに・・・。
あ・・・なんかグチって、すみません。

ia.:2007/11/25(日) 22:05 | URL | [編集]

こんばんは。お邪魔します。
物語前半は読むペースが上がらなかったのですが、後半は一気読みでした。
私もシリーズ第二弾の「骸の爪」を早く読みたいです。
…が、どうもタイミングが悪いらしく、なかなか図書館で借りられません…。
TBさせて頂きました。

chika:2007/11/25(日) 23:24 | URL | [編集]

すのさん
こういった民族学を取り入れた作品は大好きです。
続編も読みたいですが、三冊目も出して欲しいですね。

しんちゃん:2007/11/26(月) 09:15 | URL | [編集]

ia.さん、こんにちは。
文庫版が二冊だったので、ケチって図書館で借りました。
これは買っても良かったと思いました。

スランプはありますよね。
話が変わるけど、引越しするので数週間お休みする予定です。
そんなバタバタした毎日なので、この本は三日かかりました。

しんちゃん:2007/11/26(月) 09:22 | URL | [編集]

chikaさん、こんにちは。
終盤のスピードはすごかったですね。
滝の場面とそのオチは大好きでした。

「骸の爪」も気になる~♪

しんちゃん:2007/11/26(月) 09:25 | URL | [編集]

あれ?しんちゃんも引越し?
うちも年明けに引越しです。
年末の引越しは大変そう。体に気をつけてね☆

ia.:2007/11/26(月) 21:09 | URL | [編集]

ia.さん、明日か明後日には移ります。
引越し先ではネット環境がないので、少し休眠することに。
手持ち無沙汰な日々を過ごしそうです。

勢いで物をバンバン処分してます♪

しんちゃん:2007/11/27(火) 09:03 | URL | [編集]

しんちゃん、こんばんは。

初道尾さんだったのですが、期待以上の面白さで、もっと早く読んでおけば良かったと悔やんでます。
『骸の爪』も楽しみです。(しんちゃんの評価は下がってるみたいですが・・ ^_^;)

花梨:2008/01/04(金) 01:28 | URL | [編集]

花梨さん、こんにちは。
この作品は面白かったよね~。
ですが続編の評価はさがっちゃいました。
でも道尾さんはお薦めですよ。

しんちゃん:2008/01/04(金) 11:05 | URL | [編集]

このくらいの怖さなら平気。次もこのくらいだったら良いなぁ~。
ホラーというより、しっかり作りこまれたミステリとして楽しみました。
第2弾を読んでみないと何ともいえませんが、第3弾も出たらいいですね!

エビノート:2008/12/08(月) 22:36 | URL | [編集]

エビノートさん
続編はちょっとガッカリでした。
第三弾が出るならこっちよりがいいな~。
意味ありげなスカしがお気に入りでしたので。

しんちゃん:2008/12/09(火) 20:02 | URL | [編集]

怖かったですよ~。あのレエ~。道尾じゃなくても、逃げ帰りますね!なのによくまたあそこに行ったもんだと思いましたよ。私なら二度と行かないですよ~。
それにしても長かったですね。余分な枚数を削ることが条件で受賞されたって書いてあったので、元はもっと長かったんですよね。
続編、がっかりだったんですね。でも読むぞ!

じゃじゃまま:2009/04/07(火) 22:32 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
自分はビビリながらも行ってしまうかも。いっぱいの仲間を連れてだけど^^;
文庫は二分冊だから長かったのでしょうね。そこはちと記憶が抜けてしまってます。
続編はがっかりでした。こっちの方が断然面白かったです。

しんちゃん:2009/04/08(水) 20:12 | URL | [編集]

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