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    2007

11.29

「ホルモー六景」万城目学

ホルモー六景ホルモー六景
(2007/11)
万城目 学

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ホルモーとは、京都大学青竜会、立命館大学白虎隊、京都産業大学玄武組、龍谷大学フェニックスの各サークルメンバーが構成員で、千匹と千匹の普通の奴には見えないオニをお互いに引き連れ、京都市内で戦争ごっこをする。あくまで平和的な競技だが、オニを全滅させてしまったときだけ、悲惨な悲劇が起こる。

ホルモーに関わる人物たちの6つの外伝です。これから読まれる方が多いと思うので、極力ネタバレは避けます。もちろん前作の「鴨川ホルモー」を先に読むことをお薦めします。まずは簡単な内容紹介から。

その勇猛ぶりを源平合戦における巴御前にたとえられる、京都産業大学玄武組の二人静こと定子と彰子は、彼氏のできないさびしさを分かち合って、いつも二人で過ごしていた。そんな二人の友情と女の意地を描いた...「鴨川(小)ホルモー」

イタリア料理店でバイトする少年の前に現れた新入りは、厚ぼったい頭に、顔半分近くを占めるメガネをかけた女だった。名前を楠木ふみ。急な店長の休みにも動じずに、見事に店を仕切ってみせる頭のキレ。後に今孔明と呼ばれるに至る凡ちゃんの一面を描いた...「ローマ風の休日」

風変わりなもっちゃんが恋をした。恋文を書くように勧めると、なぜか阿部も一緒に書くことになってしまった。もっちゃんと阿部の友情が、ある物を遺し、それが代々のホルモーに受け継がれることになる軌跡を描いた...「もっちゃん」

二度目の挑戦で同志社大学の門をくぐることになった巴は、フトしたことがきっかけで大学内の書庫に入ることになり、箱の中から「horumo―」と英語で書かれた妙な手紙を見つけ、解読を試みるも意味がわからない。呂布にたとえられる芦屋の元彼女である巴が、ホルモーの謎に挑む姿を描いた...「同志社大学黄竜陣」

東京で働くサラリーマンとOLが、各々の同僚に誘われ合コンに出向くと、そこにいたのは、京都産業大学玄武組四百九十八代会長榊原康と、龍谷大学朱雀団四百九十八代会長井伊直子だった。二人はかつて越後の竜と甲斐の虎にたとえられ、都大路にその名を轟かせた、ホルモー史に残る好敵手だった。そんな二人がビルのテラスで見たものは、空に漂うオニ。二人がオニの出所を探ると...「丸の内サミット」

「ホルモオオオォォォーッ」の雄叫びを空に放った者には、後日、何かが訪れる。立命館大学百虎隊メンバーである珠実にも、ついに何かは訪れた。それは文通だった。相手の名前は「なべ丸」。バイト先で見つけた古びた板きれの裏表を使って、過去の時代に生きている人物との文通が始まる...「長持の恋」

読み始めは短編なので小粒かと思いきや、いきなり鴨川でホルモーをはじめるし、次の短編では凡ちゃんが登場し、さらに他のメンバーもちらほらと登場する。その上でそれぞれの短編の主人公たちの人間ドラマも読ませるのだ。万城目さんの短編は初読みだが、悪くないと思う。前作と繋がる部分もあるし、前作で語られなかった人物の話もあり、歴代OBの話もある。ぐっとくるものや、はっは~んとなるものもある。もちろん前作を読んでるとなお良い。

ホルモーの戦い自体は、一作目の「鴨川(小)ホルモーだけだが、ホルモーを経験したという特異な共通認識というか、おたくならわかるでしょ的な仲間意識上手くからめられて描かれている。特に「丸の内サミット」などは、その傾向が上手く生かされていた。

特にぐっときたのは「もっちゃん」というあだ名がタイトルになった作品だ。この作品は万城目さよりも森見さんの匂いがするように感じた。比較してはいけない二人なのだが、モテない男がアパートにこもって、憧れの彼女をどうにかしようと打ち込む姿は、どうしてもダブって見えてしまう。しかし万城目さんは、男汁を飛ばす男の努力を絆に繋げ、ある感動を読者に与えてくれる。それゆえにぐっとくるのである。

短編だというのもあるが、デビュー作よりもかなり読みやすく、文章もこなれている。よって満足。次は予定通り大阪が舞台だろうか。今後も注目していきたい作家であり、つい財布の紐が緩む作家だ。石居麻耶氏のイラストも相変わらず良い。


TBさせてもらいました。「今日何読んだ?どうだった??」

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万城目学
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comments

こんにちは。
『鴨川ホルモー』の続編と思って読むとインパクトは弱いかもしれないけど、知ってる登場人物が出てくるし、万城目さんらしさが出ていて楽しんで読みました。
特に「もっちゃん」や「長持の恋」はうまいなぁと思います。
大阪が舞台の話、楽しみですね。

ところで、引っ越しは終わったのでしょうか?
新しい所って気分も変わっていいですよね。
引っ越し自体は面倒なので私はあまり好きではないのですが…。(笑)
落ちついたらまた再開してください。

mint:2007/12/07(金) 11:52 | URL | [編集]

mintさん
人間ドラマがメインでしたね。
こうきたかという感じで面白かったです。

バタバタしましたが、今日から開店します。
またよろしく!

しんちゃん:2007/12/14(金) 11:01 | URL | [編集]

爆笑度は前作が飛びぬけてましたけど、
今回はそれぞれの恋愛の話、楽しんで読むことが出来ました。
これからホルモーの世界がどんどん広がっていきそうな予感もして非常に楽しみです♪
「代替わりの儀」なんて、他の大学ではどんなことやってるんだろうとか、想像が膨らみます。

エビノート:2008/01/06(日) 23:23 | URL | [編集]

エビノートさん
小粒かなと思いましたけど、焦点が絞られていたので
これはこれで面白かったですね。

レナウンと同じようなことをしてるんでしょうかね~。

しんちゃん:2008/01/07(月) 13:07 | URL | [編集]

こんにちは。
期待以上に面白かったっ!ですねぇ。
様々な恋に共感したり涙ぐんだり応援したりしつつ、それぞれのホルモーも楽しませてもらいました。
個人的には「丸の内サミット」の続編が読みたいです!

すずな:2008/01/30(水) 10:50 | URL | [編集]

すずなさん、こんにちは。
人間ドラマに焦点をあてていたのが、ポイント高いですよね。
短編もイケるじゃん、とそれぞれのお話も楽しめました。
続編がでるといいのに、ですね。

しんちゃん:2008/01/30(水) 11:51 | URL | [編集]

(小)ホルモーでは、そんなんで勝手にホルモーしちゃって大丈夫かいと思ってしまいました。でも最後にホルモオオォォ!落ちがついていたのでいいか。彼女達の身には何が起こっちゃうんでしょうね。

たまねぎ:2008/02/01(金) 01:17 | URL | [編集]

たまねぎさん、こんにちは。
隣の彼氏はビビったでしょうね。
わけのわかんない言葉をツブやくんだから。
ホルモーの罰ゲームは恐ろしいっすね。

しんちゃん:2008/02/01(金) 12:09 | URL | [編集]

万城目さんは、前の2作で前半もたつくというイメージだったんで、短編大丈夫かな・・って思ったんですが(偉そうですね・・)、うまかったですねー。まさかホルモーで泣いてしまうとは思わなかったし、ドラマがありました。

june:2008/03/30(日) 00:28 | URL | [編集]

juneさん
きれいにまとまった短編ばかりでしたね。
万城目さんって短編向き?なんて偉そうに思いました(汗)
人間ドラマがすごく読み応えがありましたよね。
不思議設定抜きの作品もありかと思えた作品でした。

しんちゃん:2008/03/30(日) 22:55 | URL | [編集]

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