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    2007

12.14

「探偵は今夜も憂鬱」樋口有介

探偵は今夜も憂鬱 (創元推理文庫)探偵は今夜も憂鬱 (創元推理文庫)
(2006/11/11)
樋口 有介

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柚木草平シリーズの三作目であり、三つの中篇が収録されています。すでに三冊目にもなると、人物紹介はもういいかなと思うので省略します。知りたい方は、最後にこれまで読んだシリーズ作品をリンクしておきますので、そちらをどうぞ。

「雨の憂鬱」
警視庁時代の元上司であり恋人の冴子から、高校時代の先輩である園岡えりの相談に乗って欲しいと柚木は頼まれる。早速彼女が経営するエステ・クラブに行くと、死んだ旦那の妹である菜保子に縁談話があるが、殺人の前科がある野田という男が付きまとっているので、野田と菜保子の関係を調べて欲しいと依頼される。そして野田が五年前に起こした事件を調査していると、依頼者の園岡えりが殺され、野田が容疑者として警察に拘束された。

「風の憂鬱」
失踪した人気女優の沢井英美を内密に探して欲しい、と芸能プロ社長の久保田に依頼された柚木は、マネージャをしている若宮由布子の協力を得て調査に乗り出すが、まったく失踪の理由が見えてこない。しかし、沢井英美がデビューする前の経歴がいっさい明らかにされていないことに気付き、そこを調べて行くと、沢井英美の兄が十三年前に殺されていたことに行き当たった。

「光の憂鬱」
本業の仕事に行き詰っている柚木のもとへ、行きつけのバー・クロコダイルのオーナーから、待ち人がいるから店に来て欲しいと電話がある。その和美が言うには、雑貨店オーナーをしている外村世伊子という友人がいるのだが、彼女の旦那は三年前に木曾の駒ケ岳で行方不明になり、死んだと思っていたところに、旦那からの手紙が突然届き、その手紙には警察に知らせるなと書かれていたので、どうしたらよいのか困っているので、会って相談に乗ってやって欲しいという。


中篇だからページ数に制限があるせいか、事件に関するものに描写が絞られている。それゆえにスマートな仕上がりにはなっているが、本シリーズの楽しみである遊び部分がごっそり削られているのが残念だった。洒落た会話やナンパな描写も少なく、さらに加奈子ちゃんまで登場しない。だから地味なシリーズが余計に地味になり、なんだかな~という感じ。正直に言えば期待ハズレだった。

他の作家ならこれぐらいの出来でも満足できるだろうが、自分がこのシリーズに求めているのは、いい女に歯の浮いたセリフをしゃべる柚木であり、くっそ~と羨ましく思える柚木であり、大人を分かったようなませた会話をする加奈子ちゃんである。それらが欠如した本書には面白みがなかった。

それに事件自体も首を傾げたくなる結末のものばかりだった。一話目は想像がつくし、二話目はアンフェアな匂いがするし、三話目はなんだかすっきりしない。ストーリー展開も三話とも同じような進み具合で、ワンパターンすぎてマンネリを感じた。もう少し各作品の違いというか、彩りの変化が欲しかった。続けて同じような話を読むのはつらいのだ。

もう一つだけ言いたいのは、いい女のはずがいい女だと思えないことだ。柚木がいくらいい女だと呟いても、それが伝わってこない。何故かと言うと、男がぐっとくるような女性の仕草が描かれていないのだ。こんなことをされると男は惚れる、というのが本シリーズの持ち味のはず。そんなスパイスを大匙一杯分は欲しかった。(これは男の意見)

なんだかんだと文句を書いたが、このシリーズが好きだ。だからあえて物足りない部分をあげてみた。次はシリーズの中でも異色の作品らしいので、そちらに期待しよっと。


柚木シリーズ
「彼女はたぶん魔法を使う」
「初恋よ、さよならのキスをしよう」
「探偵は今夜も憂鬱」
「刺青白書」
「夢の終わりとそのつづき」
「誰もわたしを愛さない」
「不良少女」
「捨て猫という名前の猫」

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樋口有介
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comments

こんにちは。

やはり、中短編集は物足りないですか。

確かに、「いい女」の、らしさが伝わってきませんね。
それに、謎解きも中途半端な気がしますし。

といいながらも、ここ最近、このシリーズほど、連続で読み続けている本は、ぼくにはありません。
しんちゃんと同様、何だかんだといっても、柚木草平が気に入っているんでしょうね。

touch3442:2007/12/15(土) 10:50 | URL | [編集]

touch3442さん、こんにちは。
いい女を望む、という感じでしたね。
一作目のようなテンションが上がる作品が読みたいです。

だけど今後も柚木を追いかけるのだ。
一度好きになったらねえ。追うしかないっしょ。

しんちゃん:2007/12/15(土) 12:41 | URL | [編集]

相変わらず男性に人気ですよね~このシリーズ。
わたしも楽しく読んでるんですが、楽しみ方がだいぶズレてる気がしないでもなかったり。でも楽しいからいいかな。
図書館で借りてばかりでしたが、最近出た文庫のシリーズの表紙絵の感じが好きなので買ってしまおうかと思ってます^^

まみみ:2007/12/16(日) 22:32 | URL | [編集]

まみみさん
男はいい女に弱いんすよねー。
こちらの方こそ、読み方がズレまくってるかも。
収納しやすい文庫はいいよね。
だけど、一度読んだ本は再読しにくいのでは。

しんちゃん:2007/12/17(月) 09:19 | URL | [編集]

殿方がいくらいい女に弱いとはいえ
柚木の周りには高レベルのいい女が現れすぎですよねぇ。
相変わらず彼の魅力はよく判りません。

加奈子ちゃんは影だけでしたね。
五万八千円のイルカのぬいぐるみは
結局加奈子ちゃんのところへは行かなかったのかしら。

2007年コメント納めですね。
2008年も変わらずよろしくお願いします。

ふらっと:2007/12/31(月) 16:37 | URL | [編集]

ふらっとさん
いつまでも若い柚木だからかもしれませんね~。
こういう男でありたいもんです。

加奈子ちゃん、どんどん影が薄くなってる。
めっちゃ不満、ぷんぷんです。

おめでとうの日付になりました。
今年もよろしく~!

しんちゃん:2008/01/01(火) 00:40 | URL | [編集]

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『探偵は今夜も憂鬱』樋口有介著(創元推理文庫)


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探偵は今夜も憂鬱(1996/03)樋口 有介商品詳細を見る 愡れた女の数だけ無理難題を背負い込む男・柚木草平は、時に探偵の依頼もこなす元刑事のルポライター。エステクラブを経営するマダ...

2007/12/31(月) 16:39 | +++ こんな一冊 +++

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