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    2007

12.19

「春を嫌いになった理由」誉田哲也

春を嫌いになった理由(わけ)春を嫌いになった理由(わけ)
(2005/01)
誉田 哲也

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通訳者志望のプ-タロー・秋川瑞希は、テレビ番組「解決! 超能力捜査班」のプロデューサーである叔母の名倉織江から、初来日する霊能力者・エステラの通訳兼世話役を無理やり押し付けられた。そして収録日、若い男の幽霊が相次いで目撃されている現場で、エステラの霊視通りに行動した番組スタッフは、廃墟ビルの最上階から白骨死体を発見する。十六年前のあの悪夢から霊能力を毛嫌いしている瑞希は「霊視も死体もヤラセなのでは?」と疑いを抱きつつ、生放送本番に挑むがエステラが突然トランス状態になり、驚くべき言葉を語りだした。

一方、蛇頭に金を払って密入国してきた中国人の兄妹がいた。大金持ちを夢見て昼夜一生懸命働くものの、差別のこもった目線を浴びるうちに、日本人から金をかすめ取ってやる、とすれていく兄。そんな時に妹が入管に摘発され行方がわからなくなる。その妹を助けるにはさらなる大金が必要になった兄は、ある日本人の保険証や運転免許証の入ったカバンを偶然手に入れ、サラ金から身分を偽って金を引き出す悪事に走ってしまう。その事によって、人を殺すことなど何とも思わない裏世界の住人、台湾流氓の月(ユエ)という人物に兄は追われることになる。

上手い。そして面白い。イマドキの女性と霊能力者のコンビがおくるストーリーと、密入国した中国人男性がたどる悲劇が、各々平行して進み、やがてある一点で交わる。誉田さんが本書のようなパズラー小説を描いていたなんて驚き。しかもデビュー二作目なのに結構イケてるではないか。こういうのは個人的に大好きなのだ。

甘ったれなとこがあるが、瑞希ちゃんがとにかく可愛くてラブ。(男受けするタイプ) その瑞希のおばちゃんも個性的で面白いし、エステラさんの持つ温かな雰囲気も良かった。ただ中国人サイドの読み始めは日本人ゆえに反感を感じた。密入国に至る経緯や海路の苦労、しだいに密入国という立場を忘れてヒガむようになる姿などは、可哀想とは思えないし、勝手な逆恨みをしてくれるなと言いたい。

あまり思い出したくないのだが、以前出会った中国人の物の考え方や判断基準にすごく振り回されたことがある。とにかく意思の疎通が合わないし、あらゆることが癇に障ったのだ。それ以降に出会った人たちも、似たり寄ったりで好きになれなかった。その出会った人たち=中国人、という見方はしたくないが、もう関わりたくない、というのが個人的な本音だ。ジェット・リーは好きだけど。ワン・チャイ、最高!

本書の話に戻るが、中国人男性が自分のした悪事を反省しないまま、余儀なく逃亡生活を送ることになる。この辺りから、中国人のストーリーもだんだん面白くなってきて、ちらほらと瑞希たちの生放送番組とからんで、事実が少しずつ見えてくる。その生放送の進行とともに、ある家族が視聴者の目線でテレビを観ているのだが、これが無責任で自由な観かたをしている。これがすごく良い雰囲気を醸し出していた。

やがて生放送も終盤に差し掛かり、エステラさんの透視、逃げる中国人、第三者だった視聴者たちが結びつき、ある人物が隠していた仕掛けが浮かび上がってくる。それによって残りのピースがバシッバシッと埋まっていくのだが、それがブラボーとしか言いようのない大掛かりなモノで、一読者はまんまと誉田さんにしてやられてしまった。それにラストのオチがまた爽やかで、ほんわかした温かな余韻を与えてくれた。先にも書いたが、構成やら、トリックやら、人物造詣が、とにかく上手いのだ。こういう誉田作品ならまた読みたいもんだ。

最後には瑞希ちゃんのトラウマも克服できて良かったね。本人は嬉しくないかもしれないが。しかし、中国人は自分が悪いことをしたと反省の念があったのだろうか。そこが抜けていたのが、少し残念。だけど大変面白い作品であることは間違いない。

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誉田哲也
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comments

一番乗り~( ̄▽ ̄)σ

ついに読んじゃいましたか♪
ラスト、すげーでしょ★
あたしにとって、これが初・誉田作品だったのです。

これ読んだら、誉田作品に嵌っちゃいますよね~
(* ̄∇ ̄*)

つたまる:2007/12/19(水) 23:15 | URL | [編集]

つたまるさん
やっと読みました。
ラストはやってくれてましたね。

次は新刊の「国境事変」を読みまーす!

しんちゃん:2007/12/20(木) 13:10 | URL | [編集]

これ読みやすくて面白かったよね。
エステラさんも良かったし、織江もカッコイイから好きだな♪
「国境事変」感想楽しみだわv-221

まる:2007/12/23(日) 15:04 | URL | [編集]

まるさん
読みやすくて面白かったですね。そして上手い!
キャラも魅力的で良かった。

「国境事変」うわっ、プレッシャーが。

しんちゃん:2007/12/23(日) 19:21 | URL | [編集]

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-:2010/10/27(水) 08:33 | | [編集]

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