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    2007

12.20

「キャベツ」石井睦美

キャベツキャベツ
(2007/11/01)
石井 睦美

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中学二年のときにおやじが死んで、これまで外で働いたことがないおふくろが、会社勤めを始めた。その勤め初日に帰ってきたときの、瀕死のおふくろと幼い妹の眠り込む姿を見て、二人を守らなくてはと強く思った兄は、家族のためにごはんの仕度をするようになった。そしてお兄ちゃんは大学生になり、料理だけでなく、掃除、洗濯、と家事全般をこなす主婦もどきになり、妹の美沙は生意気で口うるさい高校二年生になった。そんなある日、美沙が恋人のいないお兄ちゃんに、いちばんの友達を紹介し、デートまでお膳立てしてきた。肩よりすこし長い髪で、目の大きなきれいな子、かこちゃんだった。

薀蓄野郎で妄想癖のあるお兄ちゃんと、食いしん坊で言葉知らずな妹が、とにかく仲が良い。自分にも妹という妙ないきものがいるので、兄と妹のやり取りや、妹の身勝手な行動は笑えた。生意気で、口が達者で、兄を便利な道具のように上手く操縦するのだ。そのくせ何も手伝いをしてくれない。うちの妹もそうだが、兄は妹に何も求めてはいけないし、やってくれるだろうと期待を持つとバカをみる。とにかく妹とは、常識では計り知れない変ないきものなのだ。うちの場合、ここまでべったりの兄妹ではないが、兄が妹に気遣うものの、妹はそれに気付かないという兄妹の関係に、ウンウンその通り、とすごく共感できて親近感がわいた。未だに便利屋をしてしまう自分が、少し情けないのだが。

しかし、本書の妹は家のことは手伝わないが、すごく兄思いのいい子。かこちゃんを紹介して、さらにくっ付けようとする。すごく感じのいい子で、きれいな女の子だから、かこちゃんに惹かれるんだけど、兄としては、妹の友達とどうにかなってしまうのは、やっぱよくないんじゃないか、と抵抗を感じるのはよくわかる。実際に家に帰って「今日のデートはどうだった?」なんてことを聞かれても、恥ずかしくて答えられないし、友達だから、「お兄ちゃん、どうだった?」なんて会話されてしまうのを想像すると、変な汗がたっぷりでそう。でもかこちゃんは勿体無いよなあ。

そんな仲の良い兄妹でも喧嘩はある。それが過去から引きずっている思いだから、自分たちではどうしようもない。父が生きていた頃の幸せだった風景を思い出し、あのままがよかった、なんて言われるとつらいよ。だけど、この兄妹なら仲良しのままずっと過ごしていきそう。お互いに依存しすぎだとも言えるけど。

お兄ちゃんが成長しないのは少しはがゆいのだが、気持ちの良い兄妹でかわいらしかった。うちの妹もこれぐらい可愛げがあればなあ。ちょっと無いものねだりをしてみたくなった。そういえば兄妹のお話ってめずらしいよな。とってもキュートですごく面白かったです。

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石井睦美
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comments

しんお兄ちゃんこんばんは。
妹って、常識では計り知れない変ないきものなのですか。
お兄ちゃんに彼女ができたらちょっと気分悪いけど
自分に彼氏ができるのは当たり前って感じが妹だと想像しているのですが、この想像が当たりなら、洋お兄ちゃん、かこちゃんのこともったいない事したよ、絶対に。

ナカムラのおばちゃん:2007/12/20(木) 21:26 | URL | [編集]

おばちゃん、こんばんは。
とにかく変ないきものです。
いう事を聞かないくせに、いう事を聞かせてくるの。
めっちゃ自分勝手で、ごっつい生意気です。

かこちゃん可愛かったですね。妹経由じゃなきゃねぇ。
ホント、もったいない。

しんちゃん:2007/12/21(金) 20:21 | URL | [編集]

こんにちは。
しんちゃんはお兄ちゃんなんですね。
お兄ちゃんがいる友達って甘え上手だなっていつも思ってました。
かこちゃん、たしかにもったいない。

なな:2008/03/10(月) 13:00 | URL | [編集]

ななさん、こんばんは。
未だにこき使われているお兄ちゃんです。
頼まれると断れないのが悔しいっす。
かこちゃんはねー。でも兄としては難しいのよ。

しんちゃん:2008/03/10(月) 19:31 | URL | [編集]

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