2007
![]() | 彩乃ちゃんのお告げ (2007/11/03) 橋本 紡 商品詳細を見る |
彩乃ちゃんに関わった三人の人たちの物語。
「夜散歩」
智佳子はなぜだか教主さまを預かることになった。教主さまの名前は彩乃ちゃんといって、小学校五年生の女の子だ。真直ぐの髪の彩乃ちゃん。化粧品が大好きな彩乃ちゃん。智佳子の胸辺りまでしか背丈がない彩乃ちゃん。彼女は偉い偉い教主さまらしい。でも仲良くなってみると、拍子抜けするほど彼女は普通だった。テレビを観たがるし、ゲームをしたがるし、彼女が教主さまだなんて、どうにもピンと来ない。しかし。
「石階段」
四大への進学を希望している高校三年生の徹平は、NPO法人がやっている里山再生のボランティアに参加し、毎日土中に埋まった石階段を掘り出していた。そこに、山のすぐ横に住んでる石井さんが預かった子で、時折こちらにやって来る女の子がいた。彩乃ちゃんという少女だった。彼女が新興宗教の偉い教主さまだなんて、徹平はまったく信じられなかった。しかし。
「夏花火」
小学五年生の佳奈たち家族が、この町に引っ越してきたのは去年の春だった。新築の家を買ったのだ。その家に佳奈と同い年の彩乃がやって来た。事情があって、お父さんがしばらく面倒を見ることになったそうだ。彩乃は佳奈の部屋で一緒に過ごすことになった。
彩乃ちゃんが誰かの人生に関わって、ほんのちょっとだけ方向を変える。それでその人たちが少し幸せになる。なんか出来すぎのようなストーリーだけど、すごく良かった。出てくる人たちは淡白なんだけど、ちょっぴり悩んでいる。その人たちが彩乃ちゃんと出会い、ぽんと背中を押されるように、彼女の不思議な力に導かれて前進していく。愛ですね。友達愛とでも言うのでしょうか。それぞれの作品で味わえる余韻が素晴らしい。温かくて、優しくて、ほのぼの。いいな〜。
この作品の続編を読みたいと思うのは、自分だけではないだろう。これは何としても橋本さんに頑張ってもらって、続きを書いてもらわなくては。すごく良いお話で、胸がキュンとなる素敵な作品でした。お薦め。
TBさせてもらいました。「今日何読んだ?どうだった??」
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