--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2007

12.25

「仏果を得ず」三浦しをん

仏果を得ず仏果を得ず
(2007/11)
三浦 しをん

商品詳細を見る

文楽の技芸員は、大夫、三味線、人形遣い、あわせて九十人弱だ。同じ顔ぶれで、何十年も一緒に公演の日々を過ごす。基本的には、一ヶ月ごとに東京都大阪の劇場を行き来し、合間には地方公演があるから旅もする。先輩と後輩。師匠と弟子。芸の道を行く同志でありながら、矜持のぶつかりあう好敵手。複雑で濃密な人間模様が繰り広げられているのが、文楽の裏舞台だ。

若手太夫の健大夫は、人間国宝でもある師匠の銀大夫から、三味線の兎一郎とコンビを組むことを命じられた。実力はあるが変人という噂のある兎一郎とは、ほとんど毎日顔を合わせているが、これまでにいっぺんも話したことがない健だった。主人公の健が文楽の修行を通じて、古典の登場人物をわかろう、つかもうと悩みながらも、成長していく物語です。

健の文楽への思い、コンビを組む兎一郎との切磋琢磨、真智さんへの恋、と読みどころが多い。メインは文楽なのだが、思っていたほど取っ付きにくさがなかった。主な舞台は大阪の国立文楽劇場だ。実はこの劇場には一度だけ行ったことがある。高校生の課外授業だったと思うが、文楽鑑賞を無理やり観せられたことがある。ふつうの高校生にとっては、苦痛でしかないと思うのだが、今となってはもったいなかったと反省する。これも年をとったからそう思うのでしょうか。

本書には、人間くさくて魅力ある人物たちがたくさん出てくる。主人公の健、コンビの兎一兄さん、銀師匠、師匠の相方の亀治さん、師匠の奥さんの福子さん、兄弟子の幸兄さん、一目惚れした真智さん、健の一番弟子を自認するミラちゃん、師匠の愛人のアケミさん、友達割引きでラブホの一室を住居に貸してくれる誠二。一癖も二癖もある人物たちが、伝統芸能に疎い読者を飽きさせずに、物語の世界に引き込んで読ませていく。ただ、真智さんの性格に若干難があるが。

こういうのを読むと、すぐに文楽に興味が出てくるのは、我ながらげんきんなもんだと思う。だけど、もう一度生で観てみたい。あの頃は若さゆえに、ケッ、何が面白いねん、と寝てしまったからねえ。そういえば、あの頃は人形浄瑠璃と言っていた記憶があるのだが、文楽とも呼ばれるのですね。これも今回改めて知りました。国立文楽劇場がわりと近くなので、ネットで劇場情報を調べてみたら、一等席5.800円、二等席2.300円だった。行って観てみようかしら。もちろん二等席で。


TBさせて貰いました。「今日何読んだ?どうだった??」

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

三浦しをん
トラックバック(14)  コメント(24) 

Next |  Back

comments

伝統芸能って堅苦しいというイメージを
奥深くて魅力的な世界なんだなぁというイメージに変えてくれましたよね。
文楽の舞台の描写には惹き込まれてしまい、実際に舞台を見たい気持ちが高まってしまいました。
ああ、大阪行きたい~。

エビノート:2007/12/25(火) 21:18 | URL | [編集]

こんばんは。
文楽の世界っていいなぁって思っちゃう作品ですよね。
次に観に行く機会があったなら「裏に健がいるのかも…」なんて想像しながら観ちゃうんだろうなぁ。
高校生のしんちゃんが観に行った時には銀大夫のように
目地からのある大夫はいなかったんですね。

なな:2007/12/25(火) 21:25 | URL | [編集]

しんちゃん、こんばんは。

文楽見たくなりますね~。
私は徳島で阿波人形浄瑠璃を見たことあるぐらいです。
近所に無いので、NHKとかで無いかな~と探そうと思ってて忘れとりました(笑)

TBさせていただきましたv

花梨:2007/12/25(火) 23:14 | URL | [編集]

エビノートさん
その通り。堅苦しいというイメージが払拭されました。
大阪に来る予定があれば、ぜひしんちゃんも誘ってね。
名所案内は任せて!

しんちゃん:2007/12/25(火) 23:24 | URL | [編集]

自分も高校時代、地元の団体の人形浄瑠璃をみせられたことがあります。ひどく眠かったしか印象が残っていません(苦笑)。

個人的にはミラちゃん視線での物語も面白いのではと感じました。

リベ:2007/12/25(火) 23:45 | URL | [編集]

ななさん
この本を読んで文楽に急速に興味を持つよね。
出てきた地名に興味深々でした。
会えるかもという距離感が、自分と文楽を近づけてくれました。

しんちゃん:2007/12/26(水) 12:11 | URL | [編集]

花梨さん、こんにちは。
阿波人形浄瑠璃を見て楽しめたのかな。
それとも誰かと同じように寝たのか。
NHKを調べようと思って忘れるの、わかる。

しんちゃん:2007/12/26(水) 12:13 | URL | [編集]

りべさん
あの頃はこういうの苦手だったよね。
寝なかっただけマシかも。
ミラちゃん可愛かったですね。

しんちゃん:2007/12/26(水) 12:15 | URL | [編集]

しんちゃん、こんにちは。

言葉足らずでごめんなさい。
私が見た時は、もう良い年だったので、さすがに寝ませんでしたが、内容はさっぱり覚えてません(笑)

ただ、人形の動きがとても綺麗で、まるで生きているみたいと感嘆したことだけは覚えています。
ライブで見る感動は、古典芸能も一緒ですね。

花梨:2007/12/26(水) 12:36 | URL | [編集]

花梨さん、こんばんは。

ほうほう、動きですか。そこまでじっくり見てませんでした。
人形しか見えない人形劇のイメージがあったので、
黒子である人形師が丸見えだったことにビックリでした。

意外と人形って小さいものでしたね。

しんちゃん:2007/12/26(水) 19:57 | URL | [編集]

こんばんは。
すぐに見られる環境なのですね。
観劇レポート、楽しみにしています。

藍色:2007/12/27(木) 02:31 | URL | [編集]

藍色さん、こんばんは。
地下鉄で30分ぐらいでしょうか。
1月に公演があるみたいですが、外が寒そう。
もう少し温くならないと、さすがに行く気にならないっす。

しんちゃん:2007/12/27(木) 21:17 | URL | [編集]

この本はびたっとはまりました。同じく文楽に興味がわきだしたり。ミーハー魂ですか。
でも劇場のチケットって立ち見とかマチネだと意外と安かったんですね。もっと敷居の高そうなイメージがあっただけに驚きました。

たまねぎ:2007/12/31(月) 14:42 | URL | [編集]

たまねぎさん
同じくミーハーで興味がわきました。
コンサートなどと違って、意外と安いですよね。
調べて、安っ!と一人呟いてしまいました。

しんちゃん:2007/12/31(月) 20:54 | URL | [編集]

しんちゃん、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
本を読んだら俄然文楽観たい気満々になりました。
影響され易い(笑)
国立文楽劇場お近くなんですか?
いいなぁ、羨ましいなぁ、大阪に行った時には思いつかなかったのが惜しまれます。

雪芽:2008/01/07(月) 19:13 | URL | [編集]

雪芽さん、おめでとうございます。
今年もよろしくです。

そうそう、気付けばお膝元でした。
しかも行った事があるというオマケつき。
普段意識をしないっすからね~。

しんちゃん:2008/01/07(月) 19:43 | URL | [編集]

しんちゃん 遅くなりましたが
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしく~。
さて、この作品読みました~。
大阪人(特にミナミ系)には、うれしい作品でした。
釣鐘まんじゅうや難波・千日前とか、めちゃ反応しました(笑)
面白かったですね。

naru:2008/01/09(水) 18:55 | URL | [編集]

naruさん、今年もよろしくね。
馴染みある大阪人には、嬉しい作品でしたね。
知ってるあれこれや、知ってる場所。
いっぱい反応するよね!

しんちゃん:2008/01/10(木) 00:57 | URL | [編集]

今になると「あのときああしてれば!!」ってのが結構ありますね。わたしは歌舞伎鑑賞(高校で)とかクラシック音楽鑑賞(同じく高校で)とかいろいろあったのに、ぼんやりと過ごしてしまいました……もったいない!
大阪は神戸に住んでいながらもあまり訪れたことがないので、この作品で知ったところとか、まわってみたいと思いました^^

まみみ:2008/01/22(火) 19:53 | URL | [編集]

まみみさん、後悔先に立たずですよね。
うちは女子バレーの観戦なんてのもありました。あと花博も。
大阪に住んでいると神戸も遠いですよ。
これまでに三回しか訪れたことがないです。

しんちゃん:2008/01/23(水) 11:35 | URL | [編集]

はじめまして、こんにちは。
ななさんのところからやって参りました。
文楽がテーマなのに、堅苦しくなくて面白かったですね。
真智さんの描写はもったいなかったけど、親子2人に振り回されているのも健の性格を現していて楽しかったです。
文楽劇場、意外に敷居が低そうですね。
大阪観光の折にはのぞいてみたいです(*´∇`*)

キウイ:2008/01/24(木) 15:19 | URL | [編集]

キウイさん、はじめまして。
文学という古典芸能の世界に違和感なく入れましたね。
文章の上手い三浦しをんさんに脱帽です。

健くんがかわいくて一生懸命さが良かったですね。

文楽劇場のチケットの値段は良心的でビックリでした。
そういえば歌舞伎座もありました。
興味がないとこんなものですよね~。

しんちゃん:2008/01/24(木) 22:17 | URL | [編集]

こんにちは。
先週は用事が重なり、コメントが遅くなりました。すみません。

いや~、ストーリーも登場人物もおもしろかったですね~。
私も読んでいて文楽を見に行きたくなりました。
でも、見に行って寝ちゃったりして。(笑)

文楽についての知識はほとんどないんですが、楽しく読めました。
健の一途さと師匠や兎一郎、真智とミラの母娘など個性的な登場人物もよかったです。

mint:2008/02/25(月) 08:46 | URL | [編集]

mintさん、こんにちは。
文楽熱が上がってきた今日この頃です。
それもこれと「あやつられ」を読んだから。
今度は寝ないで観るぞ、と鼻息を荒くして
温かくなるのを待っています。今年は行っちゃうよ。

しんちゃん:2008/02/25(月) 11:56 | URL | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

仏果を得ず 〔三浦 しをん〕


仏果を得ず三浦 しをん 双葉社 2007-11売り上げランキング : 615おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools ≪内容≫ 直木賞作家が描く、伝統芸能の世界。 主人公は太夫を語る大夫・健。 人間国宝の師匠や変わり者の三味線弾きに鍛えられながら芸を磨く。 芸に恋...

2007/12/25(火) 21:10 | まったり読書日記

「仏果を得ず」三浦しをん


仏果を得ず 三浦 しをん JUGEMテーマ:読書 文楽に見せられ笹本銀大夫に弟子入りして十年目の主人公・笹本健(たける)は、ラブホテルの1室に寝泊りし、義太夫として精進するストイックな毎日を過ごしていた。ある日師匠の銀太夫から謎多き三味線の鷺澤兎一とコンビ...

2007/12/25(火) 21:25 | ナナメモ

仏果を得ず-三浦しをん


仏果を得ず(2007/11)三浦 しをん商品詳細を見る しをんさんの出たてホヤホヤの新刊です。 「“好き”が過ぎるとバカになる。でも、そんなバカならなってみたい。」と帯にあるよう、文...

2007/12/25(火) 23:09 | 趣味は読書(自称)

仏果を得ず 三浦しをん


装画は勝田文。装丁は松昭教。「小説推理」連載に加筆修正。 文楽に魅せられ笹本銀大夫に弟子入りして十年目の主人公、健(たける)。師匠が三味線の鷺澤兎一郎と組めと命令。「実力はあるが変人」との評判に不安な健は…。 既刊

2007/12/27(木) 02:44 | 粋な提案

仏果を得ず  三浦しをん


健は困り果てていた。師匠の銀大夫に、六月から兎一郎と組むよう言われたからだ。健はまだまだ駆け出しの大夫だ。浄瑠璃語りをする大夫には、ともに組む三味線がいる。その三味線に師匠は兎一兄さんを指名した。 兎一兄さんの腕は確かにずば抜けている。しかし技芸員の間...

2007/12/31(月) 18:48 | 今更なんですがの本の話

「仏果を得ず」 三浦しをん


 仏果を得ず  三浦しをん  双葉社 (2007/11) 本の帯にある「“好き”が過ぎるとバカになる。でも、そんなバカになってみたい。」という言葉に、大きく頷いた。好きなことに情熱を傾けている人には共感を覚える。親近感を抱く。たとえそれが自分の興味の範

2008/01/07(月) 19:05 | コンパス・ローズ  compass rose

三浦しをん『仏果を得ず』


文楽に賭ける若手大夫の熱い青春。

2008/01/09(水) 18:56 | 待ち合わせは本屋さんで

仏果を得ず (三浦しをん)


(本の内容) 直木賞作家が描く、伝統芸能の世界。主人公は太夫を語る大夫・健。人間国宝の師匠や変わり者の三味線弾きに鍛えられながら芸を磨く。芸に恋に悩みながら健は成長していく。傑作青春小説。 ...

2008/01/18(金) 21:39 | 今夜も読書を

仏果を得ず 三浦しをん


文楽(人形浄瑠璃)の世界に身を置き、師に従い、修行を積む若者の義太夫奮戦記。 「文楽」という世界には、全く馴染みがなかったので、理解できるのかと恐る恐る読んだ作品だったが、「文楽」についてもわかり易く、丁寧に描かれていたので、サクサクといつの間にか読ん...

2008/01/31(木) 09:59 | かみさまの贈りもの~読書日記~

仏果を得ず/三浦しをん


JUGEMテーマ:読書 読書期間:2008/2/3~2008/2/4 [BOOKデータベースより] “好き”が過ぎるとバカになる。でも、そんなバカならなってみたい。文楽に賭ける若手大夫の熱い青春。直木賞作家が愛をこめて語ります。

2008/02/09(土) 17:53 | hibidoku~日々、読書~

『仏果を得ず』


今日読んだ本は、三浦しをんさんの『仏果を得ず』です。

2008/02/25(月) 08:38 | いつか どこかで

『仏果を得ず』三浦しをん


『仏果を得ず』 三浦しをん/著  ほとばしるような文楽青春物語! ・・・なのに何故か読んだ後、悲しい気持ちに。 人間国宝となってもまだ道の途中といわれる果てしない芸の世界に、 生活のほぼ全てを注ぎ込む主人公・健。 ある日師匠から突然、変人と噂される三味線の...

2008/09/04(木) 21:28 | 勝手に装丁室

仏果を得ず


著者:三浦 しをん 出版社:双葉社 紹介文: しをんさんの本は楽しいですね。今回は文楽をテーマにしたお話。 文楽の太夫(物語を語る人)である主人公が、芸や恋を通して成長していくというストーリーです。 ひと癖ある独特のキャラクターも楽しいです。 文楽の

2008/10/30(木) 00:16 | どくしょ。るーむ。

仏果を得ず<三浦しをん>-(本:2009年25冊目)-


仏果を得ずクチコミを見る # 出版社: 双葉社 (2007/11) # ISBN-10: 4575235946 評価:80点 文楽である。 全く興味のない分野である。 この小説の主人公と同様に、高校生のときに芸術鑑賞会かなにかで文楽を見に行ったことがあるくらいである。 この小説の主

2009/02/21(土) 00:38 | デコ親父はいつも減量中

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。