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    2007

12.28

「国境事変」誉田哲也

国境事変国境事変
(2007/11)
誉田 哲也

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刑事畑で働いてきた桑島だが、一体なんの仕打ちか、対馬南署の刑事生活安全課へ二年前に配属になった。ここ対馬は、九州本土までは百三十二キロ。対して韓国釜山までは四十九・五キロという国境の島。韓国人観光客との摩擦は、もはや日常風景になっているが、犯罪はというと、まったくといっていいほど発生していなかった。そんな対馬でゴムボートの残骸らしきものが発見され、不審な人物が目撃された。

新宿の片隅で、朝鮮籍の在日三世の会社社長が、何者かに暴行され撲殺死体で発見された。警視庁捜査一課第六係の東弘樹は、新宿署に設置された捜査本部に参加することになり、被害者の弟、呉英男の事情聴取を担当することになった。その呉英男は、以前から本庁公安部に席を置く、外事二課四係の川尻冬吾によって、兄が社長を勤める貿易会社の内部情報を調べる工作員をしていた。

捜査で得た情報を共用しない捜査一課と公安外事二課。なにやら影で動めく朝鮮人グループ。そして、アメリカから持ち込まれた何かを追って、男たちは国境の島へ向かう。

「ジウ」の姉妹編とも言える作品。警察小説、公安小説、これらがミックスされて、さらに、今の日本が置かれている現状や、北朝鮮までもがからんでくる。一言でいえば超大作。かつて美咲と共にジウを追った東警部補。公安の仕事に疑問を持ちながらもターゲットを監視し続ける川尻。平和な島できな臭いにおいを嗅いだ桑島。それぞれの人物が所属する組織がすごく深く掘り下げられ、読者に分かりやすく丁寧に描かれている。

そして在日と呼ばれている人たちが置かれている現状や、その人たちの中でも、祖国を知らない人たちの苦悩がひしひしと伝わってくる。日本で生まれ、民族学校に通わずに、日本の学校に通っても、外人登録証の携帯を義務づけられる在日の人。帰化すればいいのにという問題ではない。そういう人物を作品内に加えることで、ストーリーの幅をぐっと広げている。

それだけでなく、決して交わることのない警察と公安を、両サイドの目線で描くことで、よりいっそうスケールの大きな作品に仕上げている。それでいて、詰めすぎを感じさせることなく、尚且つ読者を疲れさすことなく読ませてしまうのだから、とにかくすごいのだ。

それに、あの壮絶なラストは読む価値ありだろう。誉田作品では簡単に人が死ぬのは当たり前だ。しかし、本書にはこれまでにはなかった、死の美があった。松田優作の有名な「なんじゃこら~」ではないが、すごくかっこよい死が描かれている。

普通の警察物では物足りないという方には、ぜひともお薦めしたい作品だ。はっきり言って、イケた作品。「ジウ」を知らなくても問題なく読める。本書をきっかけに「ジウ」を読むのもいいかも。お薦め!

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誉田哲也
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comments

よ~し、読んじゃうぞ♪( ̄▽ ̄)σ


でも、最近忙しくて、
借りた本全然読めんとです・・・。

師走ですなぁ。。。( ̄∇ ̄;)

つたまる:2007/12/30(日) 04:38 | URL | [編集]

つたまるさん
読んで損なしだと思います。
めっちゃイケてましたよ。

寒いですね~。身が凍る。

しんちゃん:2007/12/30(日) 12:28 | URL | [編集]

今回は「ジウ」ほど、グロイ所なかったね。
川尻は、好きなキャラだった♪
東さんのイメージ変わらなかった??
私は、少し変わったよー。
でも、面白かったね~。

まる:2007/12/31(月) 17:39 | URL | [編集]

まるさん
ごめん。まるさんの指摘で東の存在に気付きました。
よって、東の印象分かりませんでした。
急遽、付け加えた東さんですが、ばれない文章になってたかな。
もちろん、面白かったです!

しんちゃん:2008/01/01(火) 00:45 | URL | [編集]

しんちゃん、すみませ~ん、私は駄目でしたよ~。
っていうか、もしも東じゃなければそれなりに読めたかもしれないんだけど、「ジウ3」を読んで日が浅く、それでまた東でしょ~~。「ジウ」の落胆からまだ立ち直ってなかったかも!?(爆)

じゃじゃまま:2008/02/16(土) 22:06 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
ダメでしたか。そりゃー残念。
おいらは東の存在自体を忘れてましたから(汗)
だからか違和感なく読めちゃいました。

しんちゃん:2008/02/17(日) 12:36 | URL | [編集]

読み終わった!!
(〃∇〃) てれっ☆

川尻も英夫もエエヤツだぁ( ノД`)シクシク…
ラスト付近で突然出てきた●●●という名前に
「誰だよ!?」と戸惑いつつ、
やっぱりその影響で、クライマックスがちょっとゴチャゴチャしていたかなと感じました。
名前のない○人組みの男やら、
名前のない捜査員隊が大量出演だし( ̄∇ ̄;)
そこが、評価マイナス0.5だなぁ・・・。
でも、全体としては良かったネ★(* ̄∇ ̄*)

http://tsutamaru.cocolog-nifty.com/blog/2008/05/post_c4ba.html

つたまる:2008/05/30(金) 21:02 | URL | [編集]

つたまるさん
ごめーん。すっかり記憶が抜けちゃってます。
自分の書いた文章を読んでも思い出せない。
なんてこった(汗)

しんちゃん:2008/05/31(土) 11:38 | URL | [編集]

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国境事変 誉田哲也著。


う~ん、微妙。どうも私は東が好きじゃないらしい。読んでる間、ずっと東に否定的な見方してた気がする。 東とは、「ジウ」シリーズのあの東だね。ほんの1行くらい美咲のこと、女刑事って言い方で出てきたけど、まったくジウの頃の二人の様子は窺えなかった。 そうそう、

2008/02/16(土) 22:03 | じゃじゃままブックレビュー

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