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    2007

12.30

「やがて目覚めない朝が来る」大島真寿美

やがて目覚めない朝が来るやがて目覚めない朝が来る
(2007/11)
大島 真寿美

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小学四年の終わり、両親の離婚がきっかけで、私と母は蕗さんの家に転がり込んだ。念のために言っておくと、蕗さんにとって母は、嫁であって、娘ではない。なぜ自分のお祖母さんについて「蕗さん」なんていう他人行儀な呼び方をするのかおかしな気もするが、私にとって彼女は最初からずっと「蕗さん」でしかなかった。蕗さんのところへ時折現れる様々な人たち、富樫さんや一松さんや田幡さん、ミラさんなどが代表するレギュラー陣から、皆一様に、私と母がここに移り住んだことを喜んだ。

蕗さん、母ののぶちゃん、私こと有加。女が三人集まって、めいめいにくつろぎながら過ごしていた穏かな時間。もっとも幸せな時間。満ちたりた時間。風変わりな人たちとの楽しい毎日。私は人の話を聞くのが好きだった。声のする場所で、寝たふりをしながら、じっとおしゃべりを聞く。そんなふうに語られた言葉が、わたしの中に宿り、積もり、重なり、いつのまにか、大きな一つの物語に育った。

生があれば、死もある。すでに亡き人なら、その人を知る人物の語りを聞いて、その人は物語の人になり、これから別れがくる人は、自分の中の思い出になって、その人は生き続ける。タイトルを見ると分かると思うが、本書のテーマは死。

皆が元気で笑っていた。すごく大事にしてくれた。とても可愛がってくれた。自分が大人へと成長すれば、その分、まわりの大人たちも年齢を積みかさねる。たくさんの大人に囲まれて成長していく有加は、それゆえに、多くの人たちの老いていく姿を見て、その人たちの死に対面していく。

この作品の感想を一言で表すなら、震え。読んでる途中も、読んだあとも、心が震えてしまう。これはすごい作品かもしれない。だから余計なことは言いたくない。作品について紹介が不十分かもしれませんが、あえてここで止めておきます。

あなたも震えてみませんか? お薦めです。


TBさせて貰いました。「今日何読んだ?どうだった??」

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大島真寿美
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comments

そう心が震える。
読後、心が深い静けさに包まれ、しんと震えました。
気をてらってとか意気込みすぎてとか
読んでいてそんなしんどさが微塵もなく、
人の生き死にをふわりと書かはった。
良かったね、いい小説やったね、しんちゃん。

ナカムラのおばちゃん:2007/12/30(日) 17:25 | URL | [編集]

おばちゃん
すごかったですね~!大化けしたのかも。
文章はらしいけど、死をこんな風に描くとは思わなかったです。
今後、もっともっと楽しみになりました。

しんちゃん:2007/12/30(日) 19:25 | URL | [編集]

大島さんの本はいつ読んでも、本当に
心にすっと入り込んでくるな~って思います。
「ミラさん」の生き方も、私はいいな~って思いました!

まる:2007/12/31(月) 17:43 | URL | [編集]

まるさん
書かなかったけど、ミラさんカッコよかったですね。
寂しいけど、こういう孤高に憧れます。
誰にも頼らない死って難しいけど、カッコええ!

しんちゃん:2008/01/01(火) 00:49 | URL | [編集]

有加を見守る暖かな目。
そんな大人たちが選ぶ自分の最後。
その人たちを見つめる有加。
すごく素敵な物語でしたね。
読み終わって一つため息…でした。
まさに「心が震える」物語。

なな:2008/01/04(金) 22:15 | URL | [編集]

ななさん
なんかめっちゃカッコ良いコメントを貰いました。
ミニブログみたいで、すげえと脱帽です。

今度、真似して書いてみようかな。
でも、だらだらな文章の自分には無理か。

しんちゃん:2008/01/04(金) 22:45 | URL | [編集]

こんにちは。
以前、一度コメントを残した気がするのですが(気のせいかも・・・)。ただ、いつも読書の参考にさせていただいているので、連日楽しみにしております。

この本は、たまたま出会った本なんですが、仰るとおり、「心が震える」ですね。
本当に、良かった~。
たいした記事じゃないですが、TBさせていただきました。
また遊びに来ます。

percy:2008/01/21(月) 11:41 | URL | [編集]

percyさん、こんにちは。
いつでも遊びに来てください。
大歓迎しちゃいます。

たまたまの出会いって中々当らないですよねー。
でも大島さんに出あったのは良かったと思います。
他の作品も面白いので、機会があればぜひ♪

しんちゃん:2008/01/21(月) 12:05 | URL | [編集]

タイトルからそういうお話なんだろうとはわかっていたんですが、描かれ方がものすごくよかったです。これ本当になんで有名にならないんだろう。不思議で一杯です。

古本で購入したんですが、改めて新本で買おうかと思ってます。そうしたら大島さんの懐に少しは入って、また素敵な作品を作る糧になるかと!金欠ですが頑張ります!

まみみ:2008/01/27(日) 11:37 | URL | [編集]

まみみさん
ほんと不思議ですよね。なぜ有名にならないんだろう。
こんないい作品を見逃すなんて世間はもったいない。

だからマイ本屋大賞候補作に入れました。
せめてという思いを込めて。

しんちゃん:2008/01/27(日) 19:27 | URL | [編集]

大島さんが、というんじゃなくて、物語がぐんと大人っぽいのになりましたね。もちろん、大島カラーは残しつつ。
やっぱり登場人物が、すべて深い人たちで、有加に与えた影響は大ですね。
幸せな時間を過ごしたはずなのに、どこか寂しくなるのは、そんな人々がもうほとんどいないからでしょうかね。
有加の家族が、ほとんどそのことを知らないのも、切ないな~。

じゃじゃまま:2008/03/08(土) 23:45 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
これは切なさだけでは語れない愛の物語ですよね。
作品の深さに、心がぶるぶると震えました。

しんちゃん:2008/03/09(日) 12:03 | URL | [編集]

ほんとうに、世間的には大評判というわけではないのが不思議です。
「死」を書くことは「生」を書くことだというのを改めて見せられて気がします。

ふらっと:2008/04/11(金) 06:51 | URL | [編集]

ふらっとさん
こういう作品が本屋大賞にノミネートされるべきですよね。
売れ線ばかりを選ぶ書店員よ、これを見つけてくれって感じです。v-217
こんな風に書く死もあったのか、と大島さんのすごさにやられました。

しんちゃん:2008/04/11(金) 20:55 | URL | [編集]

以前、瀬尾さんネタのところからしんちゃんさんに大島真寿美さんをおすすめ頂いて、読むようになりました。

この本、静かに、穏やかに、すごいですね。
日々の日常話と思いきや、生と死を考えました。

他作品も読んでみます (^-^)/

たかこ:2009/09/27(日) 11:51 | URL | [編集]

たかこさん
大島真寿美さんいいでしょ。
もっと読まれてもいい作家だと思っています。
どんどん他作品も行っちゃってください(笑)

しんちゃん:2009/09/30(水) 14:11 | URL | [編集]

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