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    2008

01.06

「浮世でランチ」山崎ナオコーラ

浮世でランチ浮世でランチ
(2006/09/12)
山崎 ナオコーラ

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気の合う人を側に置き、意見の合わない友達からは、そっと離れる。女の子が好きだった中学時代。四、五歳のとき、「かーみーさーまー」と太陽を拝んでいた。友達と宗教ゴッコもした。しかし少女は十四歳のときに、神様みたいなものに祈ることを止めた。そんな少女もやがて女性になる。子供のときはいつも神様がいたような気がした。大人になると神様の気配をまったく感じることがなくなった。自分の成長は自分しか期待していない。どう成長したらこの世界を生き抜くことができるか、自分で考えなくてはならない。会社を退社した女性は、一人アジア旅行へと旅立った。

人との関わりが楽にできる人。それができない人。折り合ってまで必要だと思わない人。本書の主人公は、折り合ってまで必要だと思わない丸山君枝。神様の話を通して、友達と仲良くなっていく中学時代。二十五歳になってアジアを旅する現在の彼女は、訪れたタイの寺院で、祈りをささげる人々の顔を眺めるだけで、自分は何も祈らない。面白いのは、同じ人物だけど考え方が変わった二十五歳の彼女と、中学時代の彼女が交互に描かれていく点だ。何故こうまで変わってしまったのか、双方をつなぐ要素わからないまま、平行してストーリーが進んでいく。それがいっそう興味をそそるのだ。

前作の感想時にも書いたと思うが、著者の感性にすごく惹かれた。例えば、ノビをする猫を見て、エコノミー症候群にならないようにしている、だとか、誰かが地球を触って、中を覗いているんじゃないか、私がうごめいているのを、誰かが見つめているんじゃないか、といった、こういう言葉がぽんっと出るセンスが羨ましい。

浮世に上手く溶け込めない主人公を読んで、自分の姿と重なる部分が多いにあった。他人に合わせることが苦手で、流行にぶわっと一気に傾倒してしまう日本人気質が嫌いで、同じに同化したがるのをアホかと眺める冷めた目線。ほんと、かなり似ているかもしれない。主人公のさまよう旅に、己を見るようで共感があり、考えることもあり、自分が中学生だった頃に思っていた大人と、今の自分と比べて唖然としたり…。

大きな出来事があるわけではないが、あの頃と現在を描くことで、読者のあれこれを膨らませる作品だと自分は思った。子供の頃は、「神様、あの子と両思いになれますように」とか、神様によくお願いをしていた記憶がある。それが今では、賽銭箱にお金を入れたときにしか神様にお願いをしない。普段、神様を信じていないのに。

今の自分と向き合えて面白い読書が出来ました。こんなにぐだぐだを考える読者は少ないと思いますが、たまにこんなヤツもいるのです。最後まで駄文に付き合ってくれた方には、お礼が言いたい。ありがとう。

TBさせて貰いました。「今日何読んだ?どうだった??」

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山崎ナオコーラ
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comments

作者いわく、デビュー作と比べて本当に売れなかったらしいです、この作品。かなりいいのになあと思いつつも借りて読んだだけのわたしなので何か言える立場じゃないんですけれども。
新刊も出ましたよね!読むのが楽しみです。

まみみ:2008/01/06(日) 14:52 | URL | [編集]

まみみさん
かなり良かったですよね。と言いつつ
同じく売り上げに貢献しなかったのが、ここにも。
新刊は少し予約が落ち着いてからにしようと思ってます。
また買う気がない^^;

しんちゃん:2008/01/06(日) 19:14 | URL | [編集]

こんばんは。
この本は知らなかったのですが、おもしろそうですね。
山崎さんの「カツラ美容室別室」は図書館で予約したところです。
ということで、売り上げには全く関係なしです。(笑)

で、遅くなりましたが、今年もよろしくお願いしますね~。

mint:2008/01/08(火) 20:34 | URL | [編集]

一冊目は買ったけど、この本は図書館でした

たまねぎ:2008/01/08(火) 23:50 | URL | [編集]

mintさん、こんにちは。
普通の日常が面白かったですよ。
それ、芥川賞にノミネートされましたね。
早めに予約しといた方がいいのかな。

しんちゃん:2008/01/09(水) 12:53 | URL | [編集]

たまねぎさん
まったく同じパターンです。

しんちゃん:2008/01/09(水) 12:54 | URL | [編集]

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浮世でランチ  山崎ナオコーラ


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浮世でランチ 出版社: 河出書房新社 (2006/9/12) ISBN-10: 4309017789 評価:90点 ナオコーラ、なんていうふざけた響きだけが妙に残る作家で、ついでに言えば、「人のセックスを笑うな」なんて本も、題名のわざとらしさが鼻についてとても読む気にはなれない。

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