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    2008

01.08

「絶対、最強の恋のうた」中村航

絶対、最強の恋のうた絶対、最強の恋のうた
(2006/10/26)
中村 航

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大学の試験に受かって、やっと春が来たと思った。そして僕は大学生になり、彼女に出会った。ときどき彼女と会うことがあって、そうすると少しだけ話をした。彼女はいつも、とても遠くから僕らに気付き、手を振ってくれた。長い春休みになり、僕は考えていた。次に彼女に会ったとき、できれば今度は、僕が先に彼女を見つけたい。僕は彼女に何かを言おうと思った。何か大切で、きらきらした言葉を。一歩先に踏み込むような言葉を。

カナリヤのように浮かれた中学時代。クールに振る舞い続けた高校時代。私は大学に入ったら今度こそ、彼氏をつくろうと思っていた。正しい男子を見極め、そのあったかなハートを一撃で射貫いちゃおう。そして一年後。春というのは予感の季節だ。だけどまさか新学期初日から、あんなことが起こるとは思わなかった。その男子は、もみじ饅頭を持って私の前に現れた。

恋愛色が濃い作品かと思っていたが、ほのぼのとした青春小説だった。前半は僕こと大野君の目線。後半は私こと彼女の目線。最後におまけで、大野君の友達、坂本君のお話という構成の作品だ。付き合いだした当初は、べったりと過ごす二人。しかし彼女が無理を感じ、大野君は規則正しく付き合っていこうと提案する。電話は週に三度。会うのは週末だけ。全力疾走を終えた二人は、ゆっくり並んで歩きだす。

大野君は毎週末を彼女と過ごし、毎週火曜日は木戸さんのアパートを訪ねて、友達の坂本君、二つ年上の木戸さんと、三人で鍋パーティーをする。この三人の集いがすごく面白かった。とにかく木戸さんの個性が強烈でファンタジー。中村作品にはおかしなファンタジーが付きものだが、まさか人物にファンタジーを持ってくるとは思わなかった。これが結構なユーモアがあって、作品にピリリとスパイスを与えている。やるじゃんって感じかな。

一方彼女の火曜日は、中学時代の友達とバイト先で再会し、仕事場がボーリング場なので、二人でおしゃべりしながらボーリングの腕を磨いていく。会話の合間に、――ぱこっ。――ぱからん。というピンが倒れる効果音があって、すごくシャレたものがあった。こういうセンスも好きやな。

わりと淡白な恋だけど、人ぞれぞれの恋があっていいと思う。ほんわかして、ちょっぴりかわいくて、猫をだっこするような癒しのある作品だった。おまけの坂本君のお話も素敵で、お気に入りの一冊になりました。

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中村航
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comments

こんばんは。
木戸さん、個性的でしたよね。
3人で集まり鍋をやるシーン、印象深いです。

>――ぱこっ。――ぱからん。というピンが倒れる効果音
中村さんの物語って効果音が効いてるなっていつも思います。

なな:2008/01/08(火) 22:10 | URL | [編集]

恋愛部分もよかったけれど、男三人の集いの部分、
私もすごく好きです。
恋愛小説なんだけど、素敵な青春小説だったなぁって思います。
確かに木戸さんってある意味ファンタジーですね。

june:2008/01/08(火) 22:43 | URL | [編集]

関係ないけど、
きのうもみじ饅頭食べました♪
ちなみに、ウチから宮島まで、意外と近いです( ̄▽ ̄)σ

つたまる:2008/01/09(水) 02:06 | URL | [編集]

ななさん
鍋パーティーも効果音も印象的でしたね。
こういうのすっごく好きです。

しんちゃん:2008/01/09(水) 13:03 | URL | [編集]

juneさん
木戸さんってファンタジーですよね。
あのあと彼らが富士山で何を話したのか気になる。
素敵な青春小説でしたね。

しんちゃん:2008/01/09(水) 13:06 | URL | [編集]

つたまるさん
うーん、どうお返事を返せばいいか困ってます。
甘いのダメなので食べたことないです^^;
ウチは花博記念公園の近くです。

しんちゃん:2008/01/09(水) 13:10 | URL | [編集]

大きな事件があったりするのではなく、恋愛もそれ以外ものんびりと進む。ってのが非常に心地いい作品でした。
木戸さんってモデルいるんでしょうかね。複数名の特徴を集めてみたのかなあ。ちょっと気になります。

まみみ:2008/01/09(水) 16:31 | URL | [編集]

まみみさん
すんげえ普通が心地よい作品でしたね。
木戸さん、魅力がありましたよね~!

しんちゃん:2008/01/09(水) 22:50 | URL | [編集]

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